前代未聞の妻子&不倫相手とのW同時旅行。56歳眼科医が講じた計画は#2

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2024-09-20 06:00
投稿日:2024-09-20 06:00

これまでのあらすじ

 信一さん(仮名・56歳眼科医/妻子アリ)は、地元のスナックで知り合った美香さん(仮名・46歳無職/夫と死別・子供なし)と不倫の仲になって1年だ。

 家族への裏切り行為と言ってしまえばそれまでだが、不倫することで仕事が充実し、家族にも優しくなれたという。美香さんも真剣に愛情を注いでくれる。そんな美香さんが、信一さんの家族旅行に「旅費は自分で出すから、私も一緒に旅行に行きたいの」と告げてきた。最初こそ驚いた信一さんだが、家族旅行にこっそり美香さんを連れて行く計画を練って…。

 気になる続きの前に、第1話はコチラからお読みいただけます。

家族と不倫相手のダブルサービス旅行へ

 信一さんは語る。

「彼女の大胆な提案に驚きましたが、僕はすぐに航空チケットと宿泊先、レンタカーの手配をしました。宿泊先は沖縄中部の恩納村(おんなそん)にあるリゾートホテルです。西海岸リゾート沿いのホテルは旧館と新館に分かれていて、家族用には設備の整った新館を、美香さんには海や星空が最高にキレイに見える旧館を予約しました。

 旧館と新館はかなり距離があるので、家族と美香さんが遭遇することはまずありません。昼間は家族サービスに徹して、夜にこっそり美香さんの部屋を訪れようという魂胆です。

 僕がその計画を告げ、『昼間は自由行動で、食事も一人でとってもらうことになるけれど、大丈夫?』と聞くと、美香さんは『沖縄の夜を信一さんと過ごせるだけで幸せ。観光や食事は一人で平気です』と心強い返事をくれたんです」

 こうして、前代未聞の「家族と不倫相手のダブルサービス旅行」が始まった。

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飛行機の中でアイコンタクト

「飛行機の座席は、家族は前方の席、美香さんは後方の席を取りました。フライト時間は2時間以上あるため、途中、化粧室に行くフリをして美香さんのいる後方に向かったんです。通路からアイコンタクトをすると、彼女も立ち上がって化粧室に並ぶ僕の横に着いてくれて(笑)。耳元で『旅行に同行させてくれて本当にありがとうございます。今夜が楽しみ』と囁いてくれてね…。

 家族に対してはちょっぴり胸が痛んだけれど、美香さんの魅力には勝てなかった。キスは無理だけれど、さりげなく腰に回した手で丸々としたヒップを撫でて、前方の席へと戻りました」

 沖縄に着いてからは手配していたレンタカーに乗り、美香さんとは別行動をとったという。

愛人の存在の大きさを痛感

「僕たちは、娘が行きたがっていた『美ら海水族館』や、朝ドラのロケ地として有名な『赤墓(さだはま)ビーチ』に向かったんです。沖縄は10月になっても泳げますからね。青空と溶け合うようなコバルトブルーの海があまりにもキレイで、家族の笑顔を見ながらも『美香さんも楽しんでいるだろうか』と思ってしまって…(笑)。

 悪い男だと思うでしょうが、美香さんという女性がいるからこそ家族を守っていけるんだと強く思いましたよ。愛人の存在は絶大です。

 美香さんからのLINEでは『今、那覇空港から近いウミカジテラスにいます。白い建物と青い海が最高にキレイ!』とか『ガンガラーの谷を散策中。鍾乳洞と巨大ガジュマルに生命の神秘を感じています』など、写真が送られてきて、彼女も楽しんでいる様子。食事はYouTubeなどで調べて、タコスや沖縄そばのおいしい店で済ませているようです。

 サンセットこそ一緒に見られなかったけれど、このあと訪れるであろう沖縄の逢瀬を思うと心が弾んでしまって…。妻に『あなた、はしゃぎすぎよ』なんて言われてドキッとしましたね。心で詫びつつも、妻と娘が行きたい場所、食べたいものを全て優先して、家族サービスに徹しました」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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