「ポルポ・エ・セーダノ」独特なタコの歯ごたえの秘密は?

コクハク編集部
更新日:2019-08-18 06:00
投稿日:2019-08-18 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のイタリアン「トラットリア ブカ・マッシモ」の大沼清敬さんに、ナポリの郷土料理「ポルポ・エ・セーダノ 」のレシピを教えていただきました。

タコとセロリのナポリ郷土料理

 日本語にすれば「タコとセロリ」です。大沼シェフが得意とするトスカーナではなくナポリの郷土料理ですが、同業のお客さんから作り方を聞かれることが多いメニューだそうです。

「ボイルしたタコだと思って食べると歯ごたえが違うので、おや? って思うみたいですね。ポイントは刺し身用のタコを低温の油でコトコトと煮るところ。ガスレンジの火を一番弱くした状態に保ち、つまようじがスッと入るぐらいの硬さになればオーケー。アヒージョのように高温にすると、皮がむけてグズグズになるので注意してください」

 店ではひまわり油を使っていますが、安いオリーブオイルやサラダ油でも代用できますよ。水で茹でるよりも食感が軟らかいのに、うま味がギュッと凝縮されています。ニンニクの風味がイタリア料理らしさを感じさせ、これだけでも十分においしいです。そこにセロリで清涼な香りを加え、華やかさを演出しました。インスタ映えもばっちり。

「冷蔵庫で1週間ぐらい保存できるので、残りをパスタに和えてもおいしいですよ」

 セロリの代わりにブロッコリーや白インゲン豆を使うのもおすすめ。辛口の泡にぴったりですよ。

材料


タコの足(刺し身用) 320グラム
ひまわり油 260グラム
皮つきニンニク 1片
セロリ 1束
レモン果汁 適量
塩 適量
ニンニクオイル(ニンニクのみじん切りを、ひたひたのオリーブオイルに漬けておいたもの) 2滴

作り方

1. ひまわり油に水で汚れを落としたタコの足と皮つきのニンニクを入れ、弱火で80分ぐらい煮る。つまようじを刺してみて、スッと入るぐらいになればOK。
2. 細かく刻んだセロリと1をボウルで和え、レモン果汁を搾り、塩で味を調えたあと、ニンニクオイルの上澄みを2滴垂らす。
3. 皿に盛ってトマトで彩りをプラスすれば出来上がり。

本日のダンツマ達人…大沼清敬さん

▽おおぬま・きよたか
 1977年、埼玉県生まれ。高校卒業後に働いた洋食レストランで多様な食材を使うパスタのうまさに目覚め、イタリア料理の道に。都内や伊フィレンツェで修業後、29歳で丸の内の「デリツィオーゾ・フィレンツェ」でシェフとなり、39歳で独立、門前仲町に店を構えた。

▽トラットリア ブカ・マッシモ
 大沼シェフがイタリア滞在中に食べていたトスカーナ地方の料理が中心。小皿の野菜をいくつか頼んだあとで、ワインと一緒にメインの炭火焼きを楽しむ客が多い。客の7割がリピーターで、根強いファンが通う名店。ミシュランの「ビブグルマン」(安くてオススメできる店)にも選ばれている。
江東区富岡1―24―11
℡03・5809・9022

(日刊ゲンダイ2019年6月13日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


自販機で購入!注目食材「ビーフン」を食す 2022.4.14(木)
 ロシアによるウクライナ侵攻の影響で小麦の高騰が続いています。食品メーカーのはごろもフーズは2022年2月の出荷分からパ...
「新玉ネギのピザ風チーズ焼き」生地不要、春の定番に決定!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「砂肝とセロリのサラダ風」苦手な人もたっぷりイケちゃう!?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「洋風お刺し身」にんにくは皿に塗り込むぐらいがちょうど◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「ちいかわ」マカロン かわいすぎて悶絶♡ 2022.4.9(土)
 人気イラストレーターのナガノさんが描く「ちいかわ」と洋菓子店「ダロワイヨ」がコラボしているのを知っていますか? かわ...
「マグロとアボカドのタルタル」わさびの“軽ツン”がクセに♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
コンビニでおいしく手軽に「タンパク質」を 2022.4.7(木)
 最近筋トレを始めました。毎日自宅でYouTubeを見つつ、引き締まった体を夢見て頑張っています。  筋トレに必須なの...
「塩豚のポトフ」胃に染み渡る~!調味料いらずの洋風おでん
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
「豚バラ肉のビール煮込み」うま味の秘密は西洋のかつおぶし
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
【ハーゲンダッツ】新シリーズを食べ比べ 2022.4.2(土)
 3月15日から期間限定で新発売されている「ハーゲンダッツ」の新シリーズ。ミニカップ クラシック洋菓子「ナポレオンパイ~...
「生ハムとウフブルイエ」普通の卵でもリッチな風味の秘密は
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
サイゼリヤ「ラムのランプステーキ」を食す 2022.3.31(木)
 3月9日にサイゼリヤが“2022年春のグランドメニュー改定”を行いました。それに伴い、2021年3月に発売された「ラム...
「カボチャの煮物」炊き込みご飯でリメーク 2022.3.30(水)
 多分に漏れず、「芋栗南瓜(いもくりなんきん)」が好きな女です。秋の味覚といわれるそれらの中でも、カボチャは一年中、スー...
「ポークソテー」どどーん!厚さは2cm以上、噛むほどにうま味が♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
「雲丹レーズンバター」濃厚×濃厚の旨やばコンビネーション
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
【セブン】タピオカ風ドリンクの作り方 2022.3.26(土)
 セブン-イレブンで、タピオカ風ドリンクが飲めることを知っていますか? Twitterから始まり、TikTokでバズった...