周囲も違和感に気づき始め…知人を交えた飲み会の夜の出来事

うかみ綾乃 小説家
更新日:2019-12-13 17:30
投稿日:2019-12-13 17:30

知り合いを呼んで、三人での家飲み会を催すこと

 ある日、彼女がまた強引に私の部屋に泊まろうとしてきました。私は拒むのが可哀想になり、どうすべきか考えた末、女性の知り合いを呼び、三人での家飲み会を催すことにしました。
 
 その知り合いはGより10歳以上年配者で、仕事には無関係のプライベートの友人。Gの感覚からすれば、ライバルではなく、むしろその人と親しくなることで、私の生活圏に深く入り込む証のような対象でした。

 飲み会はつつがなく終わり、夜は知り合いにも泊まってもらいました。Gは当然のように寝室の私のべッドに入っていきます。私はまず、その隣の部屋に布団を敷いて知り合いに寝てもらい、さらに私自身はリビングのソファで寝ました。
 
 他人のいる状況であれば、まさか襲ってはこないだろう。そう思っていました。が、それぞれが横になって一時間ほどしたときです。寝室からミシミシとリビングに近づいてくる足音がしました。

 身がこわばりました。そーっと引き戸が開けられました。

G「わぁ、暗くてよく見えなーい」

 Gが小声で言いながら、手探りで私の寝ているソファにやってきて、掛け布団をまくりだしました。

 次回に続きます。

うかみ綾乃
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小説家
2011年「窓ごしの欲情」(宝島社文庫)で日本官能文庫大賞新人賞受賞。’12年「蝮の舌」(悦文庫)で第二回団鬼六賞大賞受賞。コラムニスト、映画の原作&脚本家としても活躍中。近著に「蜜味の指」(幻冬舎アウトロー文庫)。2020年から原作映画『モンブランの女』(『モンブランを買う男』AubeBooks)が全国で公開中。
ブログ http://ukamiayano.blog.fc2.com/

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