天日干しで甘さを引き出す「大根の醤油漬け」のひと手間

コクハク編集部
更新日:2020-01-11 06:00
投稿日:2020-01-11 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さんに、天日干しにした大根を漬けた「大根の醤油漬け」のレシピを教えていただきました。

半日ほど天日干しに

「ポイントは、天日干しです」(野坂さん)

 このひと手間が大根の甘味をぐっと増すそうです。天気の良い日に朝干し、夕方に取り入れる。タレに漬け込むだけでは出せない味に仕上がります。

 実はこの料理、2バージョンのレシピを教えてもらいました。

 ひとつは、大根の醤油漬けにチャーシューをのせたもの。醤油1カップ、紹興酒0・8カップ、蜂蜜0・2カップ、塩、ニンニク、赤唐辛子、生姜を沸騰させたものに、豚肩ロース肉を漬け込んだチャーシューを使います。大根の漬けダレにもこのチャーシューのタレを加えます。

「店では、ウナギのタレのように、継ぎ足し継ぎ足ししながらチャーシューのタレを作っています。ご家庭ではなかなか大変なので、代わりにホタテをのせるバージョンもお薦めです」(野坂さん)

 チャーシューは、お店で。自分で作る時は、レシピで紹介している方法でどうぞ。

【材料】

・大根 適量
・昆布だしの漬けダレ(水と醤油は2対1の割合で。生姜、ニンニク、赤唐辛子、昆布だし)
・ホタテ 適量

(生でも冷凍でもOK)
・カイワレ
・白髪ネギ

【レシピ】

1. 大根は5センチの短冊切りにし、半日ほど天日干しにする。
2. 水に昆布を入れて煮込み、醤油、生姜、ニンニク、赤唐辛子を加える。粗熱が取れたら、大根を漬け一晩置く。
3. ホタテを薄切りにして軽く焼き、大根漬けの上にのせる。味が足らなければ醤油を少々かける。
4. 皿に盛り、カイワレや白髪ネギをのせる。昆布も細く切って一緒に盛る。

本日のダンツマ達人…野坂由郎さん

▽野坂由郎(のさか・よしろう)
 青森県出身。作家・小田実の旅行記「何でも見てやろう」に憧れ、英語を習いだしたが、そこで知り合った友人の影響で“中華の世界を見てやろう”と方向転換し、「東京大飯店」に就職。当時は中学卒業後に料理人修業をするのが普通。22歳だった野坂さんは、かなり遅めのスタートだった。33歳で「餃子の店 您好」を開店。

▽您好(ニイハオ)
 2016年以降、ミシュランに掲載されている人気餃子店。「東京大飯店」時代、天気がいい日は野菜を天日干しし、大量に餃子を作った。水餃子といえばスープに入ったものが主流だったが、先輩たちの作る水餃子はゆでて食べる本場仕立て。残った水餃子は焼いて食べる。その時のレシピを今も生かしている。水餃子、焼き餃子、揚げ餃子に加え、手作りの腸詰めもこの店では外せない。

 東京都渋谷区西原2―27―4 升本酒店2階
 月~土17~23時。日曜休み。祝日は月曜の場合休み。
 ℡03・3465・0747

(日刊ゲンダイ2019年10月10日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


ピリッ!と刺激的な大人の卵焼き「青唐辛子のオムレツ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳...
「牡蠣のコンフィとパクチー」香草と和えるとワインに合う
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
「万願寺唐辛子 じゃこ炒り」熱々のご飯に混ぜても美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
「クリームチーズ 金山寺味噌和え」たった1分で作れるお手軽さ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・港区麻布十番の和食料理店「可不可 KAFU...
ふぅふぅ!冬のおうちパーティーでメインになる大皿グラタン!
 おうち時間を過ごす機会がさらに増えそうなこの年末。そこで今回は、冬に食べたくなるおいしいグラタンをご紹介します! パー...
ぐっち夫婦 2020-12-21 01:21 フード
「サバ缶煮込みジンジャーカレー」鍋に入れて煮るだけ簡単!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
「タンドリー風フライパンチキン」2度目は好きなスパイスで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
「あっという間の黒胡椒チキンカレー」赤ワインと相性抜群!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷区神宮前の南インド料理店「エリックサウ...
すりこぎで叩きまくる! ほろほろ食感の「水ダコ柔らか煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「さんまのプッタネスカ」香りも見た目も食欲そそる旨パスタ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「イベリコ豚のタンシチュー」独特のゴリゴリ食感がポイント
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「ヤリイカと長芋のアヒージョ」熱いものは熱いうちに食す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
健康志向の人に作ってほしい「豆腐と牛ほほ肉のロースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
「ジャガイモのにんにく和え」これぞ自家製のポテサラです
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「糸ウリと焼きナスのひたし」2種類のダシで生まれる味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「じゃがいものガレット」ビストロの定番をおうちで作る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...