油っぽさゼロ!「自家製シーチン」作り方は意外にカンタン

コクハク編集部
更新日:2020-05-05 06:00
投稿日:2020-05-05 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の海鮮居酒屋「よしだ海岸」村瀬文吾さんに、モリモリ食べたい「自家製シーチキン」のレシピを教えていただきました。

市販モノとは別物!

 もともと「賄い料理」だったこちらの一品。店主の村瀬文吾さんは、鮮魚店が経営する居酒屋で10年間修業していたこともあって、特別なルートで新鮮な魚が安く手に入るんだとか。常連客も刺し身を目当てに通ってくるそうです。余った魚を「賄い料理」として煮たり、焼いたりして食べるだけでは飽きるので、ツナにしてみたといいます。

 食べてビックリ。同じツナでも、市販のモノとはまったくの別物です。市販のツナは、どうしても油が強いもの。サンドイッチやサラダにすると油分がちょうどいいですが、そのまま単品で食べるとやはりクドイ。いっぱい食べられない……。

 でも、自家製のこのツナは、油っぽさゼロ。むしろ素朴な味です。魚の味を強く感じられます。作り方は意外にカンタン。

「サラダ油をヒタヒタにした鍋に、ニンニクのみじん切り、塩、こしょう、ガーリックパウダー、うま味調味料を入れます。すべて入れたら、火をつけて下さい。超弱火にしたまま切り身の魚を入れます。火が入って白くなったら、木のヘラでほぐして下さい。

 気をつけることは、火を入れ過ぎないこと。魚は鰹でも鮪でも鯛でもヒラメでもOKです。ただ、ヒカリモノはクセが強いので避けて下さい。小魚も食べる時、骨があると食感がよくありません。しばらく冷ました後、最後に塩をふったら完成です。もし臭みがあったら、醤油を垂らして下さい。臭みが消えます」

 手作りのツナとは何ともぜいたく。これからの季節、ハイボール片手に食べたら最高ですね。

【材料】

・魚の切り身      (鰹、鮪、鯛、ヒラメなど)
・サラダ油
・ニンニク
・塩
・こしょう
・ガーリックパウダー
・うま味調味料

【レシピ】

1. 鍋にサラダ油をヒタヒタにする。
2. 鍋の中に、ニンニクのみじん切り、塩、こしょう、ガーリックパウダー、うま味調味料を入れる。
3. 火にかける(80度くらいの低温にする)。
4. 魚の切り身を入れて、熱が入り白くなったら、木のヘラでほぐす。
5. 冷めた後、塩をふる。
6. 臭みがある場合は醤油を垂らす。

本日のダンツマ達人…村瀬文吾さん

▽むらせ・ぶんご
 鮮魚店が経営する居酒屋「魚真」で10年間修業。魚を徹底的に勉強し、33歳の時、独立。

▽よしだかいがん
 営業時間は夕方6時から朝6時まで。魚がおいしいと評判の店。常連客は刺し身を目当てに通ってくる。早い時間は近所のサラリーマンが多いが、新宿2丁目のど真ん中という立地もあって、深夜から朝方は2丁目の住民が多い。東京都新宿区新宿2―13―6。不定休。

(日刊ゲンダイ2018年5月24日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「ぶり山椒」ぶりの脂と山椒のピリッに焼酎のロックがすすむ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の居酒屋「のぶ太郎」の金漢奎さんに、焼...
3分で完成する「地獄豆腐」 箸が止まらぬ辛さにビールは最高
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の居酒屋「のぶ太郎」の金漢奎さんに、あ...
口の中でフワッと溶ける「親子丼リゾット」はワインと一緒に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
「蛤と九条葱のさっと煮」驚くほど軟らかく仕上がるプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は埼玉県・浦和の懐石料理「日に日に新」の木下泰司さ...
洋風南蛮漬け 味が染み込んだ「ワカサギのエスカベッシュ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・福島のフランス料理店「ミチノ・ル・トゥール...
ニンニクと唐辛子とオリーブオイルで「サバ缶のアヒージョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西荻窪の居酒屋「じんから」の堅谷博さんに、...
フライパンひとつでできる「鶏レバーのレモンクリーム煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
焦がしバターが香る「サバのムニエル ブールノワゼット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
新提案!旬の野菜でつくる「万願寺トウガラシの肉詰め焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
ヘルシーおつまみ「アボカドのディップ」糖質を気にする人に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・福島のフランス料理店「ミチノ・ル・トゥール...
暑い日に「なすのスタミナそうめん」ナスと大葉の相性が抜群
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西荻窪の居酒屋「じんから」の堅谷博さんに、...
万能の黒こしょうソースと「豚三枚肉とズッキーニのソテー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
豚バラともやしを重ねて蒸すだけ!食欲そそる夏☆満足おかず
 梅雨も明けて、すっかり夏ですね。暑い日はコンロの前に立つ時間を短くしたいもの。今回は「重ねるだけ」で簡単に作れる猛暑に...
ぐっち夫婦 2020-09-27 11:52 フード
白ワインと一緒に 「夏ヒラメと薬味野菜のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
「オカヒジキ、ヤリイカ、タラコの和え物」食感がクセになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
味噌が香ばしい「冷や汁」 真夏にぴったりな宮崎の郷土料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、宮崎の...