「ツナとほうれん草のオムレット」ワインが進む濃厚な一枚

コクハク編集部
更新日:2020-05-27 06:00
投稿日:2020-05-27 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル」の田口昌徳さんに、フランス風「ツナとほうれん草のオムレット」のレシピを教えていただきました。

ツナとほうれん草のダブル使い

 本場フランスのビストロでよく見かける平たいオムレツをマスターしましょう。お店では〈ほうれん草〉と数種類のキノコを使った〈キノコ〉の2種類のオムレツを出していますが、ツナとほうれん草のダブル使いにすることでボリュームの増すレシピを提案してくれました。

「ツナの代わりにベーコンを合わせてもいいんだけれど、切るひと手間が増えるから、ツナ!」とは、田口シェフ。ズボラな飲み助の気持ちをよ~く分かっていらっしゃる。ほうれん草だって、茹でずに生のまま調理します。

「卵液も混ぜすぎるとコシがなくなり、成形しづらくなるから、あくまでざっくりと混ぜれば十分ですよ」

 シュレッドチーズとは細かく刻んだナチュラルチーズで、ピザ用のミックスチーズが一般的ですね。自宅の冷蔵庫に無塩バターが入っていなかった記者。田口シェフのアドバイスどおり、有塩バターを代用する代わりに塩を入れずに作りましたが、ワインが進む絶品の一枚ができました。

 レモンはぜひ添えたいもの。途中で搾ると酸味が加わり、また違った味わいになります。

【材料】

・卵 2個
・生クリーム 大さじ1
・ペコリーノロマーノ(グリュイエールチーズやシュレッドチーズでも可) 大さじ2
・ツナ(缶詰) 1缶(小)
・ほうれん草 2株
・無塩バター、オリーブオイル、塩 各適量

【レシピ】

1. ほうれん草を5センチ幅のざく切りにする。
2. フライパンに無塩バターを溶かし、1を入れて炒める。軽めに塩をふり、下味をつける。
3. ボウルに卵、生クリーム、ペコリーノロマーノを入れて混ぜ合わせる。
4. 3の中に2とツナを入れ、軽く混ぜ合わせる。
5. 中火で熱したフライパンにオリーブオイルを入れ、4を流し入れて焼く。蓋をして弱火で3分ほど蒸し焼きし、裏返してひと息ついたら、ヘラで取り、2等分にカットして皿に盛る。葉野菜やレモン(分量外)を添えて出来上がり。

本日のダンツマ達人…田口昌徳さん

▽たぐち・まさのり 
 広島出身のカープファン。今はなき東京・本郷の一軒家フレンチ「ル・リス・ダン・ラ・バレ」などで修業したのち、31歳で独立。95年に同じ西浅草エリアでフランス料理店「ラ・シェーブル」を開業して以降、2000年には焼き鳥店「萬鳥」をオープン。当時は珍しかった焼き鳥にワインを合わせるスタイルを提供した先駆けだ。現在は一本化し、これまでの集大成ともいえる気軽でおいしいワインと料理を出す食堂スタイルで、オープンキッチンで熟練の腕前を振るう。特に鳥料理はシェフの真骨頂、「ひな鳥の半身揚げ」は必ずオーダーしたい。

▽ガンゲット・ラ・シェーブル
 国際通りから一本入った下町情緒ある区画にあるワイン好きのグルマンたちが集う店。信頼するインポーターから仕入れるワインは充実のラインアップ。グラス、カラフェ、ボトルで楽しめる。東京都台東区西浅草2―2―13。

(日刊ゲンダイ2018年7月20日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


トマトソースを絡めるだけ「ラタトゥイユ ベーコン添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
めんつゆLOVE「とろ~り豆腐あんかけ」で寒い日はポカポカに
 まだまだ寒い冬におすすめのアツアツ料理をご紹介! 体の中からほっこり温まるとろ~りあんかけをかけた簡単豆腐料理です。味...
ぐっち夫婦 2020-03-02 10:26 フード
「カボチャとベーコンのキッシュ」おひとりさまにいいサイズ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
コンビニで売っているもので作る「コンビーフらっきょう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
「牛モツのトマト煮込みの助六焼き」油揚げを使うアイデア
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
「サトイモとひき肉の煮物」冷凍サトイモを使えば包丁いらず
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「山芋のたたきとホタテ大根」困ったときの簡単おつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
2020年バレンタインデー 2000円以下の“あげる人別チョコ”4選
 バレンタインをきっかけに美味しいチョコを見つけてみようと、たくさんのチョコレート店が集まるイベント、サロン・デュ・ショ...
canちゃん 2020-02-12 12:58 フード
「下仁田ねぎのソテー」焼き色がつくまではじぃ~っと我慢!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
シンプルな「ニンジンとレーズンのサラダ」酸味と甘みが絶妙
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山のイタリアン「ARMONICO」の佐...
「アサリとソーセージのシェリー風味」本格タパスに大変身!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のシェリー専門のスタンディングバー「バ...
蕎麦屋の楽しみをお家で「蕎麦味噌と季節の野菜スティック」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のガレット&国産クラフトシードルの専門...
コスパ抜群の「シシャモの煮付け」 ダシを吸わせると激変!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
「カッレッティエラ」ショートパスタならおつまみ感アップ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
表面カリッで中はソフト「明太子焼きリゾット」は2度楽しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
フライパンで作る!鍋焼きうどんを食べて心も体もぽっかぽか
 今回は寒い日におうちでゆっくり食べたい鍋焼きうどんをご紹介! みそ味で体が芯から温まります。外へ出かけるのもいいですが...
ぐっち夫婦 2020-02-02 06:00 フード