「親子丼のアタマ」基本を押さえて料理のアレンジ自由自在

コクハク編集部
更新日:2020-05-29 06:00
投稿日:2020-05-29 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の「そば処 築地長生庵」の松本憲明さんに、自家製のかえしを使った「親子丼のアタマ」のレシピを教えていただきました。

鶏肉を豚小間肉に代えてもおいしい

 親子丼のアタマ、つまり、親子煮です。

「市販のめんつゆや白だしを使えばより簡単ですが、ここはやはり『かえし』を使ってほしい。かえしを多めに使って常備しておけば、だしでのばすだけですから、そんなに手間はかかりません。きっと一味違ったものになるはずです」

 だしを吸ったジューシーな鶏もも肉、ふわふわの卵に、シャキシャキとしたタマネギの食感。ご飯はもちろんですが、お酒にも合わないわけがありません。

 例えば、鶏肉を豚小間肉に代えてもいいし、肉の代わりに油揚げ、豆腐を具にすれば、よりヘルシー。ボリュームが欲しいときには、スーパーで出来合いのトンカツを買ってきて卵でとじれば、カツ煮になります。

 この基本的なレシピを押さえておけば、いくらでもアレンジが利く……。そんなことを考えながら「アタマ」をつまんでいたら、あっという間に冷酒が空になりました。

【材料】

・鶏もも肉 半身
・タマネギ 4分の1個
・卵 2個

(調味料)
・かつおだし 120㏄
・かえし醤油 60㏄
・みりん 10㏄
・酒 10㏄
・ざらめ 小さじ2分の1

※かえし醤油の作り方
・醤油 500㏄
・みりん 100㏄
・砂糖 150グラム

 鍋にみりんを入れて強火で沸騰させ、アルコール分を飛ばす。弱火にして砂糖を入れ、よく溶かしたら、醤油を加えて1日寝かす。

【レシピ】

(1)鍋にくし切りにしたタマネギと調味料を入れ、中火で2分ほど煮る。
(2)一口大に切った鶏もも肉を加えて火を通す。
(3)鶏もも肉に火が通ったら、溶き卵の3分の2をかけ回し、鍋にフタをして弱火で2分煮る。
(4)残りの溶き卵を加えてフタをして、中火で10秒煮る。皿に移し、ミツバときざみのり(分量外)をかけたら完成。

本日のダンツマ達人…松本憲明さん

▽まつもと・のりあき
 築地生まれ築地育ち。大手レコード会社に所属した過去を持つ、ロックバンドの元ドラマー。メジャーデビューを約束されながら、そば職人に転身。初代であり父でもある故・好生さんの下で修業を始め、現在は母の照代さん、兄の聰一郎さんと店を切り盛りする。

▽そば処 築地長生庵
 初代が考案した店の看板メニューである「冷やし鴨南蛮」をはじめとするそばはもちろん、新鮮な素材と工夫を凝らしたツマミも豊富でファン多数。中央区築地4―14―1 モンテベルデ築地101。

(日刊ゲンダイ2018年7月28日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


甘辛い味付けがやみつきになる「手羽中のコックオーヴァン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「マグロブツのニラ醤油和え」ひとひねりしたタレが美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商店」の酒井英彰さんに、...
簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
カッテージチーズをかけるだけ…究極の「簡単カプレーゼ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
和と洋をミックス「牛肉とジャガイモのすき焼き風ミルク煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインに「モルタデッラとタレッジョのクロスティーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
生クリームのコクが決め手「カニとブロッコリーのサラダ 」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
簡単だけど見た目は華やか「千枚漬け寿司」おもてなしにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、手軽...
つぶ貝をエスカルゴに見立てた「つぶ貝のガーリックバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
お酒にも合う「さば缶ごはん」 土鍋で炊くとさらに美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「クリームチーズ醤油漬け」味噌漬けよりもシャープな風味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
クミンシードが香る「干し芋の熱々スパイシークミンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
暑い日に食べたい「蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「モヤシのスパゲティ」お安いモヤシで作る簡単イタリアン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
「ちょっとタイム、車エビとこしょう」熱々をカリッとどうぞ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...