「夏野菜のみぞれ和え」皮ごとおろして大根の辛さを味わう

コクハク編集部
更新日:2020-08-09 06:00
投稿日:2020-08-09 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、涼を呼ぶ「夏野菜のみぞれ和え」のレシピを教えていただきました。

ビールに合わないはずがない!

 ねっとり、サクサクしたオクラの歯ざわりに、シメジのしこしこした食感。その次にくるのが、ピリリとした辛さです。使う食材はオクラ、シメジ、大根のみ。調味料は薄口醤油と酢しか使っていません。

「これは大根の辛味を最大に生かした一品なんですよ。どうも都会の人は大根に甘さを求めているでしょ? でも、辛い大根もおいしいんですよ」

 とは福重さん。

 辛さのあまり、額にうっすらと汗が浮き出てきます。そこでギンギンに冷えたビールをグビリ。これは、こたえられない! 汗が引くと爽やかな自然の涼しさを感じられます。なるほど、これはまさに夏向き、涼を呼ぶ料理です。

「お酢は小さじ1杯程度。酸味を感じるくらいでいいんです。コツは大根の皮をむかずにおろすこと。大根は皮の部分に辛さがある。できれば、おろし金は目の粗いものを使った方が、より辛さを味わうことができますよ」

 調理時間もわずか5分ほどです。

【材料】

・大根      
・オクラ     3、4本
・シメジ     半パック
・薄口醤油    大さじ1
・酢       小さじ1

【作り方】

 オクラとシメジをさっと湯がいて、水を切る。輪切りにしたオクラとシメジを、皮ごとすりおろした大根おろし、醤油、酢で和えるだけ。

本日のダンツマ達人…福重浩さん

▽ふくしげ・ひろし
 宮崎県都城市出身。高校の調理科を卒業後、大阪から南は鹿児島まで、西日本を中心に修業。しかし、「どこに行っても宮崎の食材が頭をよぎっていた。結局、日向灘の魚にかなうものはなかった」と見定めて、帰郷。30歳で独立して「福重」を構える。 

▽福重
 日向灘で取れた新鮮な海の幸が自慢の板前料理店。メニューはなく、コース中心で、料理はその日の仕入れ状況次第。「だからこそ、海の食材は面白い」(福重さん)。予算に応じた注文も可能。プロ野球選手やプロゴルファーらにもファンが多い。宮崎県宮崎市千草町8―6。

(日刊ゲンダイ2017年8月23日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「ヤリイカと長芋のアヒージョ」熱いものは熱いうちに食す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
健康志向の人に作ってほしい「豆腐と牛ほほ肉のロースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
「ジャガイモのにんにく和え」これぞ自家製のポテサラです
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「糸ウリと焼きナスのひたし」2種類のダシで生まれる味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「じゃがいものガレット」ビストロの定番をおうちで作る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
ホクホクをほおばる「アボカドのタネに見立てたコロッケ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
2020-11-24 06:00 フード
「アンコウの酒盗干し」天日で半日干せば極上おつまみ完成!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
真っ白な「ポテトサラダ」じゃがいも=こってりの概念を覆す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
おうちで簡単に作れる!かぼちゃとベーコンの絶品キッシュ
 急に冷え込む日が続くようになって、一気に季節が冬に移り変わろうとしていますね。冬は、クリスマスやお正月などイベントごと...
ぐっち夫婦 2020-12-21 01:21 フード
「南蛮エビなめろう」これぞ酒泥棒!目が覚めるコクとうま味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
削ってレンチン!赤ワインには「パリパリ・パルミジャーノ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
「葉蒜豆鼓炒海瓜子(葉ニンニクとアサリの豆鼓炒め)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
万能ソースが活躍「マッシュルームとフォアグラのリゾット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・北新地のフレンチ「カラーズ」の加藤吾郎さん...
「ムール貝とカブのワイン蒸し」塩辛と生米で2度おいしい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「銀座エスコフィエ」の東正俊...
裏技テクでじっくり2時間 磯の風味を凝縮した「蒸しアワビ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「ブロッコリーのアーリオ・オーリオ」は冷めてもおいしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...