「どうでもいいや」浮気を匂わせる恋人に別れを決意した男

並木まき ライター・エディター
更新日:2020-12-19 06:17
投稿日:2020-12-19 06:00
「冷酷と激情のあいだvol.25〜女性編〜」では、恋人の気を引きたくて、つい別の男性の存在を匂わせてしまう女性・Rさんの苦悩をご紹介しました。
 では、Rさんの恋人であるYさんの気持ちは今、どうなっているのでしょうか。

恋人の幼さに違和感はあった

「Rの幼いところは以前から気になっていましたが、コロナ禍で生活が変わってから、Rとは、本質的に合わないんじゃないかって気持ちが強くなりました」

 開口一番、やや強い口調でこう断言したYさん。話を聞いていくと、4歳年下であるRさんの幼さを感じさせる言動には、コロナ禍に入る前から、たびたび頭を抱えてきたと言います。

「Rは、うわべだけを取り繕って、他人から自分がどう見えるかってことを気にしすぎるんです。もちろん、最初の頃は僕もRの美しい外見や、女性らしさを感じさせる性格に惹かれて交際を始めたんですが……。

 付き合っていくうちに、言葉は悪いですが、中身がない女だなって思い始めちゃったんです。

 仕事に対しても、向上心を感じさせる発言は一切なく、むしろ僕と結婚をして、僕の収入をあてにして生活したいんじゃないかって感じさせる節が強いですね。

 僕自身は、結婚相手となる女性とは、お互いが切磋琢磨して成長できるパートナーを選びたいので、Rのようにこっちに依存してくる女性との結婚は難しいと感じているんです」

幼いやり方にうんざり

 恋人であるRさんの性格に疑問を抱きつつも、「もう少し様子を見よう」と思っていた矢先にコロナ禍に突入し、生活が激変したYさん。デートのルーティンも変わり、Rさんとの関係性が次第に変わっていく中で、「やっぱり違うな」という違和感が、自分の中でどんどんと炙り出されてきたのだそう。

「正直、ちょっと気持ちが冷め気味なところでコロナ禍になったので、無理をしてまでRとデートをしようって気分にもなれなくて。でもそんな僕に対して、Rはイライラするようで、別の男性の話を出してきて嫉妬させようとしているやり方にウンザリですね。

 気持ちが冷めつつあるときには、そんなことでは嫉妬しないし、むしろ気を引きたいからって恋人である僕にそんな話をするなんて、幼いなぁって呆れます」

 Rさんが浮気をしていようがしていなかろうが「どうでもいいや」と思ってしまう自分に気付き、遠くない将来にはRさんと別れるつもりだと口にしたYさん。

結婚相手には選べない

「Rの狙いは、僕を焦らせたいってことだったんでしょうけど、僕自身は、Rがそんなふうに言ってくれたことで、気持ちが冷めていたことを再確認できたのでありがたかったですね。Rが本当に浮気をしたとは思っていません。おそらく、僕に嫉妬させたくて、話を盛っているんだろうなとも思います。

 だけど、そういうやり方で、自分のわがままを通そうとするRのことは、この先も、結婚相手に選べないですよ。きっと結婚しても、こんなふうに幼いやり方で、僕をコントロールしたがるんでしょうしね。

 付き合っているだけならいいけど、Rの年齢的にも結婚しないで交際だけってわけにはいかないでしょうから、どこかのタイミングで、僕から別れ話をすることになるんだと思います」


 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


バツイチ女性が今モテる! 彼女たちに学ぶ“恋愛の極意”とは
 バツイチ女性は、スピード婚の人が多いです。バツイチ女性が再婚を切り出すと、「一度は失敗してるんだから、ちょっとは慎重に...
東城ゆず 2019-07-16 06:00 ラブ
離婚するべき? やめるべき? 離婚に踏み切るべき3つの理由
 今や3組に1組が離婚するとも言われているからか、離婚しようかどうしようかと迷う女性もかなり多いのです。けれど、いったい...
内藤みか 2019-07-15 06:00 ラブ
都合のいい女にならない! 逆手にとって恋愛を楽しむには?
 世の中的に「都合のいい女」の対義語は「本命の女」らしいのですが、でも、それって本当? と、疑問に思ってしまう私。本命だ...
リタ・トーコ 2019-07-14 06:00 ラブ
交際中の顔は演技…見栄っ張りな夫を間違えて選んだ妻の苦悩
 見栄っ張りな男と結婚してしまった女性は、苦労が絶えないのも実態です。 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意...
並木まき 2019-09-05 14:47 ラブ
悲劇はここから…夫のマザコンが発覚した摩訶不思議な瞬間
「私が結婚した男は、マザコンじゃないはず」と思っていても、入籍後に、まさかのマザコンが発覚するパターンもあるようです。 ...
並木まき 2019-07-13 06:00 ラブ
彼女にしたいと思う女性とは? 異性を落とす戦略的モテテク
「いい人と出会ったのに、2回目に繋がらない」「いつも遊びの関係で終わってしまう」  出会いはあるのに、好きな人はできる...
伊藤早紀 2019-07-13 06:00 ラブ
喧嘩で黙る男性の奥底で何が? その理由をパターン別に分析
 男女の喧嘩で女性が“話し合いたい”と思うと、男性が黙って何も言わなくなるケース、よくありますよね。これってなぜ起こると...
しめサバ子 2019-07-12 06:00 ラブ
レトロブームな今夏は「ゴールデン街」でニッチな出会いを♪
 コリドー街、恵比寿横丁――。都会では「ナンパ街」として名の知れるスポットもたくさんありますが、最近はどこもちょっと情報...
ミクニシオリ 2019-07-12 06:00 ラブ
男性の嫉妬サインに気づいたら? 嫉妬を解く“魔法の言葉”♡
 一見クールに見える男性でも、嫉妬のサインを無意識に出していることがあるって知っていますか? 男性の嫉妬を放っておくと、...
モテ女性に学ぶ 男性からほぼ100%プロポーズされる最強テク
 アラフィフのYさんは、デートをした男性から100%プロポーズされてしまうというすごい女性です。結婚し、人妻となった今で...
内藤みか 2019-12-11 06:00 ラブ
高嶺の花より手頃な花! 「絶世の美女はモテない」は本当?
 誰もが憧れるようなルックスと、それだけにとどまらない内面的にも賞賛できる女性を“高嶺の花”と呼びます。彼女たちは、常に...
東城ゆず 2019-07-11 07:26 ラブ
うるさーい! 意識高すぎる「ロジハラ男」に気をつけて…!
「最近の若いのは何でもハラスメントにしやがる……」  そんな中年男性のぼやきも耳に入る今日このごろ。セクハラはもちろん...
ミクニシオリ 2019-07-10 06:00 ラブ
男性が浮気したくなる理由と浮気をさせない女になる方法3つ
 男性に浮気されたとき、多くの女性は辛いですよね。見下されて、踏みにじられたようで怒りも湧いてくるはず。思わず「なんでこ...
東城ゆず 2019-07-09 06:00 ラブ
モテる女は顔じゃない…美人でなくても彼氏が途切れない秘密
 結婚につながる恋コラム第9回は、モテるためのスキルについて。皆さんの周りで常に彼氏がいる女性ってどんな女性ですか? 今...
山本早織 2019-07-09 06:00 ラブ
恋人と知り合うきっかけ 米国は4人に1人がマッチングアプリ
 日本ではなんらかの婚活(恋活)サイトやアプリで知り合い、結婚に至った人が約5%いるそうです(「婚活実態調査2018」リ...
内藤みか 2020-05-20 11:22 ラブ
カップルの喧嘩の原因って? 彼にムカついたら試すべき方法
 彼との喧嘩はムカつくことも多いですよね。 女性からしたら「どうして、理解してくれないの?」と思います。カップルの喧嘩は...
東城ゆず 2019-07-08 06:00 ラブ