さっと作れる台湾風オムレツ「菜脯蛋(ツァイポータン)」

コクハク編集部
更新日:2021-03-19 06:00
投稿日:2021-03-19 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・水道橋の「台湾家庭料理・台北」の李伝英さんに、さっと作れる台湾風オムレツ「菜脯蛋(ツァイポータン)」のレシピを教えていただきました。

干し大根はたくあんでも代用可

 菜脯蛋は台湾料理の定番のひとつ。軟らかい卵焼きに、滋味と歯ごたえの干し大根(ツァイポー)が意外にはまります。

「ツァイポーは切り干し大根を浅く干したもので、肉まんや飯團という台湾風おにぎりにも使う庶民的な食材です。うちの店では冬の間に1年分のツァイポーを作ります。段ボール3箱ほどの大根を切って広げて、1週間ほど干すんです。大根部屋もあります(笑い)。ただ、たくあんで代用している料理屋さんも多いので、家ではたくあんを使ってもいいかもしれません」(料理長の学さん)

 卵焼きに干し大根(たくあん)を入れるという発想はありませんでした。料理は実に手軽です。干物ネットがあれば、うま味が増す干し野菜なども簡単に作れます。

材料 2人前

・大根 50グラム
・塩 3グラム
・卵 3個
・塩 2グラム
・うま味調味料 2グラム
・刻みネギ 10グラム
・油 大さじ4

レシピ

<干し大根を作る>
(1)大根を1センチ角くらいの太さに切る
(2)塩をかけて1分ほど揉みこむ
(3)干物用ネットなどで陰干しで3日間干す
(4)茶色くなったら冷凍する

<調理>
(1)冷凍庫から干し大根を出し、5分ほど解凍する
(2)ボウルに卵を割り入れて溶き卵にする。そこに干し大根、塩、うま味調味料、刻みネギを入れて混ぜる
(3)フライパンを熱して多めに油を引く
(4)2を流し込み、スクランブルエッグのようにまぜて全体が固まったらひっくり返す。火が通ったら火を止めてお皿に盛る

本日のダンツマ達人…李伝英さん

▽李伝英(リ ツァイユン)
 1947年、韓国で中華料理店を営む家に生まれる。台湾に渡ったのち、76年に日本に。日本人男性と結婚し、96年から神田三崎町で台湾料理店を開業。現在は中華料理の他店で10年間修業した息子・光村学さんが料理長を務めている。

▽台湾家庭料理・台北
 台湾の家庭料理がコンセプトで水道橋・三崎町で26年間親しまれる独立系の老舗。東京ドームと後楽園ホールが近いことから、野球、プロレスやボクシング、マスコミ関係者もよく訪れる。試合後の選手らと会うことも。気さくなママを慕って通う常連客も多い。肉団子が名物。東京都千代田区神田三崎町2―19―9 MMビル1階。

(日刊ゲンダイ2021年3月12日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


「イワシのリングアータ」脂の乗った身をサッパリといただく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
自家製の万能ダレが食欲をそそる「手羽先の甘だれ炒め煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
「アジのパクチーなめろう」和の肴とパクチーの意外な好相性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
春の味覚「ホタルイカとカブのマリネ」はひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
使う食材は2つだけ「菜の花のからし和え」は春らしさ満開!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「菜の花の昆布締め」染み込んだ出汁とほんのりした苦み
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...
テンメンジャンを使った「マグロユッケ」甘めの優しい味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
「新玉ネギの和風ビネグレットサラダ」煮切り醤油でコク出し
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
ポテサラ風に食べる「おからサラダ」はヘルシーおつまみ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
「キュウリとミョウガのシードル漬物」これはオトナの浅漬け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
豆腐でエスニック!?何度でも作りたくなるヘルシーサラダ♡
 今回はおうちで簡単に作ることができるエスニックサラダをご紹介! 豆腐を使っているのでヘルシーに仕上がっているのもうれし...
ぐっち夫婦 2020-04-25 18:02 フード