毒親育ちの彼は“宿敵”大御所男性カメラマンとも肉体関係に#6

蒼井凜花 官能作家・コラムニスト
更新日:2022-02-25 06:00
投稿日:2022-02-25 06:00
「毒親育ちの会」で長身の美青年と知り合ったC子さん(28歳公務員/独身)。紆余曲折を経て彼との恋に酔いしれ、とろけるようなセックスに溺れていたタイミングで、またしても悲劇が彼女を襲った。
 セックス後、シャワーを浴びていた彼Gさん(34歳カメラマン助手/独身)のスマホに、「以前からひどいパワハラをする」という大御所カメラマンからLINEの着信が――。
 やや酒に酔っていたC子さんは、つい内容をチェックしてしまう。文面のない動画を見て目をうたがった。画面にはGさんが大御所カメラマンのペニスを咥えている光景が映し出されていたのだ。

 待望の最終話! 前回までの話はコチラ→第1話第2話第3話第4話第5話

衝撃動画! 彼が師匠のペニスを…

ーーそんな……Gさんが師匠にフェラチオする動画ですか?

「……はい……今思い出してもショックなのですが、彼が大御所カメラマンのペニスをしゃぶっていたんです。

 ちょうど真横からのアングルで、二人とも全裸でした。

 彼は、仁王立ちする師匠の前にひざまずき、フェラチオをしていた……いえ、させられていたんです」

ーーさせられていた……のですか?

「はい、肉体関係が無理強いされているのは明らかでした。大御所カメラマンは、彼の後頭部を強引に掴みよせ『もっと奥までしゃぶれ』『そうだ、舌をねちっこく絡ませろ』『ああ、いいぞ、そこ軽く噛んでくれ』とか命じて……彼が嫌々応じているのが分かったんです。

 傲慢な姿は品性のかけらもなく、淫猥で衝撃的で……気づけば私、涙を流しながら見入っていました」

フェラチオの強要だけでなく卑猥な命令まで

ーーパワハラだけではなく、セクハラもあったんですね。

「……はい、彼の苦々しい表情から、その苦痛が伝わってきましたが、カメラのアングルが切り替わった際、さらに明白になりました。

 ちょうど、真上……おそらく師匠がスマホ片手に上から撮っているのでしょうね。ペニスを咥える彼の頬に涙が伝うのが見えたんです……彼、泣きながら、師匠のモノを咥えているんです。

 必死に舌を絡ませてフェラチオする彼に、『目をつぶるな、フェラ顔を見せろ』『もっとジュブジュブと唾音(つばおと)を聞かせろ』なんてことまで命令されて……。

 ショックというよりも、これは訴訟沙汰じゃないかと思いました」

ーーはい、立派なセクハラ行為だと思います。

「ただ……これまでの彼の話から、その師匠にはむかうと業界から追放されるのは知っていたので……何よりも、スマホを盗み見してしまったことに大きな罪悪感をいだきました。

 彼がシャワーから出てきた時には、何もなかったようにスマホをテーブルに置き、ベッドで寝たふりをしていましたが、体は震えていましたね……。

 毒親育ち同士だからこそ、二人で幸せになりたいと思っていた矢先に、またしてもこんな大きな障害にぶち当たるとは夢にも思いませんでした……」

蒼井凜花
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官能作家・コラムニスト
CA、モデル、六本木のクラブママの経歴を持つ異色の官能作家。近著に「CA、モデル、六本木の高級クラブママを経た女流官能作家が教える、いつまでも魅力ある女性の秘密」(WAVE出版)、「女唇の伝言」(講談社文庫)。
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