「とろける湯豆腐」ひとつまみの“重曹”で絹ごしが高級な味に

コクハク編集部
更新日:2022-05-24 06:00
投稿日:2022-05-24 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の隠れ家的居酒屋「和風ダイニングTaYoRi」の福田拓矢さんに、料亭の味がする「とろける湯豆腐」のレシピを教えていただきました。

魔法の粉をひとつまみ

よっぽど特別で高級な豆腐を使っているのでしょうか。角がとろけた豆腐は驚くほど口当たりがまろやかで、味が濃いです。

「今回ご用意したのは、どこのスーパーでも普通に売っている最も廉価な絹ごしです」

 いやいや、そんなわけがないでしょう。豆腐のうま味が溶けだしたかのような乳白色の汁だって普通じゃないし、ダシに秘密あり?

「いや、ダシはお水に昆布を入れただけです。そこへ、魔法の粉をひとつまみ。これが、スーパーのお豆腐を誰でも簡単に京都の料亭風の湯豆腐に変える秘密です」

 魔法の粉の正体は重曹だそう。野菜のアク抜き、あるいは、コンロの汚れ落としなどにも使われる、あの重曹です。もちろん、使うのは食用のものですが、これが豆腐のタンパク質を分解するらしいのですが…。

 ま、難しいことは置いておいて、とにかく試すべし。とろとろになった豆腐のおいしさに驚くこと請け合いです。

【材料】

・絹ごし豆腐 1丁
・だし昆布 15センチ
・水 700㏄
・重曹 小さじ1

【レシピ】

(1)分量の水を入れた鍋に材料を入れ、アクを取りながら煮る。

(2)豆腐の角が溶けてきたら完成。ポン酢(分量外)でどうぞ。

本日のダンツマ達人…福田拓矢さん

▽福田拓矢(ふくだ・たくや) 
 高校時代の校長に言われた「オレのような雇われではなく、オーナー社長を目指せ」との言葉を胸に、大学卒業後に飲食店経営の道へ。趣味の食べ歩きで「これは!」と思う一品に出合うと、店主に頼み込んで厨房に入れてもらうことも。旺盛な好奇心と研究心、さらには自家農園を持つほどの食材へのこだわりが、客の舌をうならせる秘訣だ。

▽たより
 2015年7月にオープンした、五反田の隠れ家的人気店。注文が入ってから刺し身用をさばいて揚げるアジフライをはじめ、料理のほとんどを作りたてにこだわる。からしれんこんや馬刺しなど、父の故郷である熊本、九州料理も大人気。豊富に取り揃えられた焼酎も飲んべえにはたまらない。

(日刊ゲンダイ2020年4月3日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「新玉ネギのピザ風チーズ焼き」生地不要、春の定番に決定!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「砂肝とセロリのサラダ風」苦手な人もたっぷりイケちゃう!?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「洋風お刺し身」にんにくは皿に塗り込むぐらいがちょうど◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
「ちいかわ」マカロン かわいすぎて悶絶♡ 2022.4.9(土)
 人気イラストレーターのナガノさんが描く「ちいかわ」と洋菓子店「ダロワイヨ」がコラボしているのを知っていますか? かわ...
「マグロとアボカドのタルタル」わさびの“軽ツン”がクセに♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のビストロ「ビストロ ヴォージュ」の佐...
コンビニでおいしく手軽に「タンパク質」を 2022.4.7(木)
 最近筋トレを始めました。毎日自宅でYouTubeを見つつ、引き締まった体を夢見て頑張っています。  筋トレに必須なの...
「塩豚のポトフ」胃に染み渡る~!調味料いらずの洋風おでん
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
「豚バラ肉のビール煮込み」うま味の秘密は西洋のかつおぶし
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
【ハーゲンダッツ】新シリーズを食べ比べ 2022.4.2(土)
 3月15日から期間限定で新発売されている「ハーゲンダッツ」の新シリーズ。ミニカップ クラシック洋菓子「ナポレオンパイ~...
「生ハムとウフブルイエ」普通の卵でもリッチな風味の秘密は
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
サイゼリヤ「ラムのランプステーキ」を食す 2022.3.31(木)
 3月9日にサイゼリヤが“2022年春のグランドメニュー改定”を行いました。それに伴い、2021年3月に発売された「ラム...
「カボチャの煮物」炊き込みご飯でリメーク 2022.3.30(水)
 多分に漏れず、「芋栗南瓜(いもくりなんきん)」が好きな女です。秋の味覚といわれるそれらの中でも、カボチャは一年中、スー...
「ポークソテー」どどーん!厚さは2cm以上、噛むほどにうま味が♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町のビストロ「ラ ブーシュリー グート...
「雲丹レーズンバター」濃厚×濃厚の旨やばコンビネーション
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...
【セブン】タピオカ風ドリンクの作り方 2022.3.26(土)
 セブン-イレブンで、タピオカ風ドリンクが飲めることを知っていますか? Twitterから始まり、TikTokでバズった...
「彩り野菜のさっぱり煮」旬の恵みをもりもり食べたいときに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・市川の和食の名店「魚料理もつ鍋 山咲き」...