まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」

コクハク編集部
更新日:2019-09-12 18:12
投稿日:2019-08-06 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに、夏バテ対策にもピッタリな「ポークのしょうが焼き」のレシピを教えていただきました。

粗みじんのしょうがをたっぷり

 しょうが焼きの香りというのは、なぜこうも食欲をそそり、酒欲をかき立てるのでしょう。食堂で、酒場で、誰かが頼んだが最後、そんなつもりはなくても、連鎖反応的に「しょうが焼き」と口をついて出てしまいます。「パロル」のお客もご多分にもれず。

「“ごはんやパロル”のときからの人気メニューです。ウチのしょうが焼きは分厚いのが自慢で、しょうがの量もたっぷり。すりおろしではなく粗くみじん切りにしてトッピングしてしまいます」

 幅1センチはあろうかというしょうが焼きは、ポークソテーかステーキかといった迫力です。このたたずまいと甘辛ソースには、ビールでも日本酒でもなく、赤ワインがよく合います。爽やかなしょうがの香りはもちろん、シャキシャキとした食感も楽しめます。ふっくらジューシーな焼き加減も絶妙。 お酒が止まりません。

「焼くときは少なめの油で、弱火でじっくりと。たっぷりのお酒を入れるのは、まろやかにするのはもちろんですが、焦がさないため。お酒の熱でお肉に火を通すんです。フライパンもオムレツ用くらいの小さいもののほうが失敗がないと思います」

材料

・豚肉(厚切り) 1枚
・しょうが 30~50グラム
・にんにく 2分の1片
・サラダ油 適量
・酒 50ミリリットル
・醤油 大さじ1と2分の1
・塩、コショウ、小麦粉、ベビーリーフ 各 適量

レシピ

1. 豚肉は塩、コショウで下味をつけ、小麦粉を薄くはたく。しょうがとにんにくはみじん切りにする。
2. フライパンにサラダ油を熱し、豚肉を入れて両面を弱火でじっくり焼く。
3. 酒、しょうが、にんにくを加えて強火にしてフライパンをあおり、全体に火が通ったら醤油を加え、煮汁がなくなったら火を止める。
4. 皿に盛り、ベビーリーフを添える。

本日のダンツマ達人…桜井莞子さん

▽さくらい・えみこ
 デザイン会社に勤務の後、1988年にケータリング会社を立ち上げる。94年に東京・西麻布に「ごはんやパロル」を開くが、2004年に閉店して伊豆に転居。料理教室を主宰していたが、14年、71歳で再び青山に店を開く。

▼ごはんやパロル
 東京メトロ外苑前駅から徒歩2分。何げないけれど、まっとうで上等な家庭料理を、伊豆で作陶する陶芸家・黒田泰蔵さんの白磁で味わえる。おいしい料理とお酒とともに器も楽しめる店。
東京都港区南青山2―22―14 フォンテ青山101
℡03・6434・5959
18~22時(LO)/土・日・月・祝定休

(日刊ゲンダイ2019年4月12日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「サバと大根の湯揚げ」醤油とバルサミコのポン酢ソースで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「叩き長芋と酒盗の磯辺巻き」日本酒好きにはたまらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
刺し身を使った簡単アレンジ「カツオとウドのなめろう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、居...
「つぶしなます」盛りつけ前に指でギューッとつぶすのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ウ...
ホクッとプリプリ「そら豆とエビのクリームチーズ和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインと一緒に「ソーセージとクレソンのペペロンチーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「イワシのリングアータ」脂の乗った身をサッパリといただく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
自家製の万能ダレが食欲をそそる「手羽先の甘だれ炒め煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
「アジのパクチーなめろう」和の肴とパクチーの意外な好相性
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
春の味覚「ホタルイカとカブのマリネ」はひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
使う食材は2つだけ「菜の花のからし和え」は春らしさ満開!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
「イカ海鮮水餃子」出汁たっぷりの卵と海鮮の甘さがピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前の中華料理店「チャイナサーカス」の劉...
スパイシーさが新しい「カツオと山芋のスパイスオイル和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神宮前のカレーバー「ヘンドリクス」の若林剛...
「カキのワイン蒸しトマトサルサ添え」濃厚なのにサッパリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は横浜・野毛のビストロ「ジィーロ」の市川路朗さんに...
あっさり「ベーコンと玉ネギの和え物」は箸休めにうれしい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
新潟の伝統調味料がいい仕事する「タコとかんずりベーコン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...