赤と緑が目にも鮮やか 「トマトパクチー」で残暑を乗り切る

コクハク編集部
更新日:2019-09-04 06:00
投稿日:2019-09-04 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・白銀高輪の中華料理店「蓮香」の小山内耕也さんに、シンプル調理で野菜の風味が際立つ「トマトパクチー」のレシピを教えていただきました。

ちょっとの手間でトマトが大変身

「日本の中国料理ではなく、日本に入ってきていない中国料理をやりたい」

 小山内シェフがそう思い始めたのは、老舗中華料理店で働き始めて数年が経った頃。その気持ちが高じてやがて「月世界」で腕を振るうようになるのだが、当時はまだ“日本の中国料理”が一般的で、なかなか受け入れられなかったそうです。

「しかしオーナーたちが『これだよ!』と理解を示してくれたんです。場所を変えたら違うのではないかと、麻布十番に出店したのがナポレオンフィッシュでした。一気に自由度が増して、すべての料理に“発酵”が絡んでいましたね」

 そして今は、田舎料理と野菜がコンセプト。小山内シェフの手にかかると、冷蔵庫に普通に入っている野菜が、こんなに美味しくなるのかと驚きます。トマトパクチーもそのひとつ。飽きのこないシンプルな味つけだからこそ、野菜の風味が際立ちます。

材料

・トマト 1個
・パクチー(スーパーに売っている1パック入りでだいたい50グラム)
・塩 小さじ半分
・砂糖 小さじ半分
・コショウ 少々
・酢 小さじ2杯
・ゴマ 適量

作り方

1. トマトを適当な大きさに切って、塩(分量外)をふって5分置く。
2. パクチーを3センチほどに切り、塩、砂糖、コショウ、酢であえる。
3. パクチーをトマトの上にのせる。好みでゴマをかける。

本日のダンツマ達人…小山内耕也さん

▽おさない・こうや
 1976年、青森県生まれ。老舗中国料理店を経て、個性的な味を追求する渋谷の名店「月世界」へ。2012年、麻布十番の「ナポレオンフィッシュ」の料理長に就任。中国の少数民族料理のメニューを軸にした同店は食通を魅了。15年冬、独立して「蓮香」をオープン。2人のシェフとの共著「ハーブ中華・発酵中華・スパイス中華」(柴田書店)が好評。

▽れんしゃん
 店名の下に続く「郷村菜 蔬菜」は、中国語で「田舎料理、野菜」という意味。中国江西省撫州市を皮切りに、中国辺境の地を訪れては、その土地ならではの料理を習得。現在も年4回、食材などの買い出しを兼ねて中国各地を訪ねる。料理は10皿以上で構成される「おまかせコース5900円」のみ。紹興酒やナチュラルワインはすべて2900円。
東京都港区白金4―1―7
平日18時30分~23時、土日祝18時30分~22時。不定休。
TEL 03・5422・7373

(日刊ゲンダイ2019年8月21日付記事を再編集)

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