「あんぱん」羽多子らの“あの言葉”にあんぐり…のぶも感動してる場合か。落語家の年齢も気になる

桧山珠美 TVコラムニスト
更新日:2025-08-20 18:20
投稿日:2025-08-20 18:20

ゆでたまごエピソードに感動する、のぶ

 そんなことを考えていたら、羽多子がコン太(櫻井健人)を連れて上京してきました。コンタは朝田家の場所で、食堂を開きたいそうです。名前ももう決めているということで、コン太の口から出た名前が「たまご食堂」。

 そこで、あの中国奥地で民家に押し入って、おばあさんに銃を突きつけ、脅すようにして、手に入れたゆでたまごを殻つきのまま貪り食べる映像が流れました。てっきりこれは封印したい記憶だと思っていました。空腹のあまり、狂乱し、民家に押し入って、得たゆでたまごですから。

 もう二度とゆでたまごは食べたくない。たまごなど見たくもない! となるのならわかるのですが、その反対で、「あのゆでたまごの味、ワシは一生忘れん」などと言い出すコン太。

 その話を聞いて「自分も生きるか死ぬかの戦地で、敵の兵隊にたまごを分けてくれるらあてね…」としみじみする羽多子。このあたりから、もうあんぐり。

「ワシは食堂を開いたら、腹をすかして困っちゅうひとには、金がのうても食わしちゃろ、思います。どういても、あのときの恩返しを誰かにしたいです」というコン太の話にうるうるするのぶ。

 いやいや、あのときのおばあさんは、たまごを分けてあげようと思ったわけでなく、銃で脅されてしぶしぶだったと思うのですが…。おばあさんに訊いてみたいものです。

桧山珠美
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大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」、日刊ゲンダイ「あれもこれも言わせて」などで連載中。

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