「穴子おこわ」ちょっとお腹に入れたいときの“おしのぎ”に

コクハク編集部
更新日:2019-10-02 15:48
投稿日:2019-10-02 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の割烹「まめ多 」の降旗壽眞子さんに、ゆっくり飲みたいときにぴったりな「穴子おこわ」のレシピを教えていただきました。

この一品が間に入るとゆるゆる飲める

 おつまみというと、酒が進むための料理というイメージがありますが……。“おこわがおつまみになるんですか”と問うと、「ちょっと入れておけば、お腹が落ち着くでしょ? おしのぎって言うんですよ」とにっこり。

 気配りに優しさを感じます。お酒好きの気持ちが本当によくわかっていらっしゃる。すきっ腹にガンガンやったら、やっぱり体に悪いですよね。こういうつまみが間に入ると、ゆるゆる飲めちゃいます。

 煮穴子はスーパーで買ってもいいし、自分で作って冷凍しておいても。ポイントはおこわの蒸し方にあるとのこと。

「硬いくらいの方がいいんです。ですから10分は長すぎるかもしれない。5、6分でも大丈夫。硬いとよく噛んで食べるでしょう? だから、おつまみになるんです」

 軟らかい穴子と硬めのおこわ。このコラボは絶品です。

【材料】

・穴子 1本
※煮汁

(水8、醤油1、たまり醤油0・5、砂糖1、酒2)
・ショウガの皮
・もち米 2分の1合
・わさび

【レシピ】

1. 穴子は煮穴子を買ってきてもいい。生から調理する時は、まず皮目を上にして80度くらいのお湯をかけてから、包丁の背で丹念にぬめりを除く。今度は皮目を下にして、ショウガの皮を入れた煮汁で煮ていく。身に割れ目が出てきたら取りだし、煮汁を煮詰めて、水溶き片栗粉でとろみをつける。
2. もち米は洗った後、2、3時間水につけておく。ザルに上げたら、ザルごと蒸し器に入れて、5、6分から10分程度蒸す。ふた付きの器にもち米を入れ、上に穴子をのせて、煮詰めた餡(あん)をかけたらわさびを盛る。

本日のダンツマ達人…降旗壽眞子さん

▽ふりはた・すまこ
 まめ多の女将。1954年、福島県生まれ。18歳で上京し、OLをしながら、料理研究家・柳原一成氏門下の教室に通い懐石料理を極め、開店した。そのツマミが評判になり、「赤坂『まめ多』女将のおつまみレシピ 春夏秋冬」(集英社)を出した。

▽まめ多
 赤坂山王下のすぐ近く。場所がら政官界のファンも多いおまかせ割烹。季節に応じて旬のツマミがどんどん出てくる、飲んべえにはたまらない店。開業は85年。09年に現在の店舗に移った。
港区赤坂3―6―10 7階
℡03・3586・7380

(日刊ゲンダイ2017年12月12日付記事を再編集)

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