「トマトとナスのラタトゥイユ」作り置きすれば何かと便利

コクハク編集部
更新日:2019-11-10 06:00
投稿日:2019-11-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・西荻窪の創作居酒屋「じんから」の堅谷博さんに、パスタソースにもぴったりな「トマトとナスのラタトゥイユ」のレシピを教えていただきました。

パスタのソースとしてもグッド

 第55次南極観測隊の料理人として、昭和基地に赴任経験がある堅谷さん。過去の南極料理人にはフレンチ専門、中華専門の人もいました。その誰もが口にするのが「普段の料理を作るのが一番大変」ということだそう。

「隊員の出身地はバラバラで、味の好みも当然違う。そこは苦労しましたね。朝、昼、晩、弁当、夜食全てを考えて作り、味を薄くする日もあれば、濃くする日もありました。味噌だって赤味噌、麹が効いた田舎味噌、白味噌を使い分けるのです。毎日違うものを作るのは楽しいです。大変でしたけど(笑い)」

 創作料理屋での経験は大いに役に立ちましたが、自分の好みで作っていたら飽きられるし、嫌がられてしまう……。そこで隊員にリクエストを聞いたところ、1番人気のメニューは麺類だったそう。そのソースにも使えるのが今回のおつまみです。

「辛い物が好きな方は、タバスコで辛味を利かせてもいいですよ。好みで粉唐辛子、ハラペーニョソースも可。辛いのが苦手な人はコショウ、粉チーズを代わりに使ってください。パスタのソースとしての相性も抜群です。作り置きして、冷やして食べてもおいしいですよ」

 タバスコの辛さと酸味の後にくる、ケチャップの甘味がクセになります。赤ワインを合わせれば、お手軽に本場のフランス気分が味わえますよ。

【材料A】

・トマト(中) 1個
・塩 小さじ1
・黒コショウ 少々
・ニンニクのみじん切り 小さじ1
・ケチャップ 小さじ1
・タバスコ 少々

【材料B】
・ナス 1本
・黄、赤ピーマン 適量
・オリーブオイル 大さじ3

【レシピ】

1. トマトを適度な大きさにして材料Aを全て混ぜ、たれを作る。
2. サイコロ状に切ったナスと材料Bの残りの具材を火が通るまで炒める。
3. 1と2を混ぜて2、3分炒めたら完成。

本日のダンツマ達人…堅谷博さん

▽たてや・ひろし
 1972年、東京都生まれ。銀座の日本料理店での修業を経て創作居酒屋の料理人へ。第55次南極観測隊の料理人として2013年12月に昭和基地に赴任し、1年4カ月滞在。隊員23人の胃袋を1人で支えた。帰国後の15年7月に西荻窪で居酒屋「じんから」をオープン。

▽「じんから」
 JR西荻窪駅北口から徒歩5分。店名の由来は孔子の「論語」で、「仁がないとダメ」という教えを知り、「『仁から』始まるのはいいな」とひらめいた。おすすめメニューは日替わりの「刺し身の盛り合わせ」。都内一流ホテルと同じ築地の卸から格安で仕入れている。種類の多さとボリュームに目を奪われるが、店主は「ケチケチしたのが嫌い」と話している。
東京都杉並区西荻北3―32―9
℡03・6454・7891
営業時間16~24時(月~金)、13~24時(土・日・祝)

(日刊ゲンダイ2018年8月17日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「イベリコ豚のタンシチュー」独特のゴリゴリ食感がポイント
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「ヤリイカと長芋のアヒージョ」熱いものは熱いうちに食す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
健康志向の人に作ってほしい「豆腐と牛ほほ肉のロースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
「ジャガイモのにんにく和え」これぞ自家製のポテサラです
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫・六甲の生パスタ専門店「BRABONO」の黒...
「糸ウリと焼きナスのひたし」2種類のダシで生まれる味わい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
「じゃがいものガレット」ビストロの定番をおうちで作る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
ホクホクをほおばる「アボカドのタネに見立てたコロッケ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のイタリアン「La coccola」...
2020-11-24 06:00 フード
「アンコウの酒盗干し」天日で半日干せば極上おつまみ完成!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さ...
真っ白な「ポテトサラダ」じゃがいも=こってりの概念を覆す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
おうちで簡単に作れる!かぼちゃとベーコンの絶品キッシュ
 急に冷え込む日が続くようになって、一気に季節が冬に移り変わろうとしていますね。冬は、クリスマスやお正月などイベントごと...
ぐっち夫婦 2020-12-21 01:21 フード
「南蛮エビなめろう」これぞ酒泥棒!目が覚めるコクとうま味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...
削ってレンチン!赤ワインには「パリパリ・パルミジャーノ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木の「オステリア ナカムラ」の中村直行...
「葉蒜豆鼓炒海瓜子(葉ニンニクとアサリの豆鼓炒め)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
万能ソースが活躍「マッシュルームとフォアグラのリゾット」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・北新地のフレンチ「カラーズ」の加藤吾郎さん...
「ムール貝とカブのワイン蒸し」塩辛と生米で2度おいしい!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「銀座エスコフィエ」の東正俊...
裏技テクでじっくり2時間 磯の風味を凝縮した「蒸しアワビ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は新潟・新発田の寿司の名店「登喜和鮨」の中小林宏輔...