外はカリッと中はふわっふわ「ジャガイモとツナのフリコ」

コクハク編集部
更新日:2019-12-03 02:04
投稿日:2019-11-30 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリカ」の堤亮輔さんに、北イタリアの郷土料理を家庭用にアレンジした「ジャガイモとツナのフリコ」のレシピを教えていただきました。

ツナ缶を炒めて加えてうま味をプラス

 フリコは、北イタリアのフリウリ地方の郷土料理で、ジャガイモとチーズを混ぜて焼いたガレットのこと。本来は、モンタジオという熟成感のあるうま味の強いチーズを使うのですが、今回は家庭用のシュレッドチーズで。

「ただし、それだけだとうま味が足りないのでツナ缶を炒めて加えます。そうすると缶詰特有の臭みが消えて、うま味だけが残ります」(堤シェフ)

 ポイントは、チーズをよく混ぜて味が均一になるようにすること。そして、チーズが焦げやすいので、弱火でじっくり時間をかけて焼くこと。表面はカリッと香ばしく、中はチーズがとろ~り溶けてふわっふわ。うま味が濃厚で、ついついお酒に手が伸びます。堤シェフが合わせてくれたのは、フリウリ地方の白ワイン。

「渋味と酸味がしっかりあって、口の中の油分を洗い流してくれるので、またフリコが食べたくなるワインです。あ、食べたい、そしてまた、あ、飲みたい……そんな危険なループに陥ります」

【材料】

ジャガイモ 大1個(正味150グラム)
玉ネギ 1/4個(40グラム)
シュレッドチーズ 40グラム
ツナ缶 1缶(70グラム)
塩、白こしょう 適量
オリーブオイル 適量

【レシピ】

1. ジャガイモは皮をむいてチーズおろしなどで細くすりおろし、玉ネギは薄切りにする。
2. フライパンにオリーブオイルを熱し、1を炒めて塩、白こしょうで調味する。
3. ツナ缶は水けを切り、オリーブオイルを熱したフライパンで炒めてフレーク状にする。
4. ボウルに2と3、シュレッドチーズを合わせ、よく混ぜる。
5. オリーブオイルを熱したフライパンに4を平らにならし、焦がさないように弱火でじっくり焼く。薄いきつね色になったら裏返し、きれいな焼き色がついたら皿に盛る。

本日のダンツマ達人…堤亮輔さん

▽つつみ・りょうすけ
 1978年、熊本県生まれ。大学生のとき、居酒屋とイタリア料理店でのアルバイトを機に料理人を志し、中退して1年間イタリアへ。帰国後、辻調理師専門学校で学び、フランス料理店で3年間働いた後、イタリア料理へ。東京・駒沢「トゥ セイ グランデ」の料理長を経て、2013年に学芸大学に「オステリアバル リ・カーリカ」、15年に都立大学に「カンティーナ カーリカ・リ」、17年に学芸大学に「あつあつ リ・カーリカ」を開く。

▽あつあつ リ・カーリカ
 東急東横線学芸大学駅から徒歩2分。イタリアの郷土料理をベースに、和のテイストも織り交ぜた創作料理と自然派ワインが楽しめるバル。わずか7坪の店内はカウンター12席とスタンディングのみ。
東京都目黒区鷹番2―20―4
℡080・4858・2233
18時~翌1時(LO) 不定休

(日刊ゲンダイ2018年11月29日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「サケの雪中焼き」濃厚なクリームチーズは和食にも合う!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂「多に川」の阿部学さんに、いろいろな魚...
ワインに合う「山ゲソ」 山芋は粗く食感が残るように切る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
シンプルがいい「白身魚とポテトの蒸し煮ピスタチオソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
サッと煮てザルに上げる 軟らかい「砂肝と明太子のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「イワシの焼売揚げ」見た目も食感もインパクト大なプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
「しらすと卵の炒め物」所要時間3分!中華の定番をおウチで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は神奈川県・横浜市にある「中国料理壱龍釜」の唐子庭...
女子ウケ重視の「ブリ大根」 身がプリッとしてタレに絡む!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本・熊本市内の創作居酒屋「食家 螢」の村岡恭臣...
ハイボールが進む「豚バラの3日干し」 うま味をギュッと凝縮
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
野菜不足の男性に♡【切り干し大根のおつまみ副菜】で攻める
 ホームパーティーや彼氏の家で、「おっ? 家庭的だな~!」って思われちゃうかもしれない副菜メニューをご紹介します! 気合...
ぐっち夫婦 2020-02-13 15:19 フード
「ポン酢カボチャ」意外な組み合わせでカボチャの“新境地”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
これぞ王道「ウイスキーチキン」甘辛で香ばしいテリヤキ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
のどと胃腸に優しい紅白料理「カブと赤カブ ニンニク和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の「吉田風中国家庭料理ジーテン」...
誰が作っても失敗しない!「棒々鶏」は簡単&作り置き向き
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代官山の煮込みダイニング「Choi.S」の...
「豆腐と玉ねぎのからし和え」自家製からしドレッシングで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草の和食店「おにくのおすし 浅草店」の南...
「厚切りベーコンの酒粕漬け」あぶった香りだけでも飲める!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の立ち飲みの割烹料理店「さかづき」の坂...
「マカポテサラダ」銀座の女性への心配りが込められた一品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食とワインのお店「時喰み」の佐々木...