のどと胃腸に優しい紅白料理「カブと赤カブ ニンニク和え」

コクハク編集部
更新日:2020-01-16 06:00
投稿日:2020-01-16 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の「吉田風中国家庭料理ジーテン」の吉田勝彦さんに、栄養豊富な「カブと赤カブ ニンニク和え」のレシピを教えていただきました。

冬においしさを増すカブ

 もともとは和食の職人を目指していた吉田シェフが中華に方向転換したのは、調理学校での研修中に夏バテにかかったとき、中華料理の賄いを食べて治ったのがきっかけだったそう。以来、独学で薬膳を研究し、卒業後は中華料理の道に進みました。

 特に野菜へのこだわりは半端ではなく、オーナーシェフを務めるこの店では、国産であることはもちろん、契約農家からじかに取り寄せている野菜も多いんだとか。そんな旬の野菜をふんだんに使った“体にやさしい中華料理”を提供する店として、地元の家族連れや小田急線沿線のサラリーマンなどでにぎわっています。

「簡単! 中華コツのコツ」の著書もある吉田シェフが「10分以内で作れる中華のツマミ」の1品目として教えてくれたのが、紅白の色も鮮やかな、この料理です。

「スライスしたカブは塩で揉むことで水分が抜け出してシンナリし、その水分がおいしいソースにもなります。熱々に熱したごま油をジューという音をさせながらみじん切りにしたニンニクにかけることで、生のニンニクのピリ辛さがやわらぎます」(吉田シェフ)

 冬においしさを増すカブには、タンパク質やカルシウム、ビタミン類が豊富で、消化酵素の働きも強い。薬膳では、消化不良や吐き気などの緩和に効果が期待できますね。

「生のカブには喉を潤わせる効果があります。空気が乾燥して喉がイガイガしやすいこの季節にピッタリです」(吉田シェフ)

 シャキシャキのカブのサッパリとした塩味に、ニンニクとごま油の風味が程よいアクセントになっていて、おせちに疲れた胃腸も喜ぶはず!

【材料】

カブ        2個
赤カブ       1個
万能ネギ      1本
ニンニク      1片
塩       1つまみ
ごま油    大さじ1杯

【レシピ】

 カブ、赤カブは薄くスライスして軽く塩で揉んで盛り付け、みじん切りにしたニンニクと小口切りにした万能ネギを散らす。

本日のダンツマ達人…吉田勝彦さん

▽よしだ・かつひこ
 1964年、岩手県の農家に生まれる。高校卒業後、和食の職人を志して調理学校へ。研修中に薬膳に興味を持ち、卒業後は埼玉・新座市の「四川飯店」へ。23歳で代官山「Linka」に入社。25歳で料理長になった後、香港で家庭料理を勉強した。帰国して代々木上原「正宇治」の料理長を3年間務め、1999年にオーナーシェフとして同店をオープン。

▽吉田風中国家庭料理ジーテン
 ジーテンは吉田の北京語読み。「医食同源」「食養生」を常に念頭に置き、化学調味料を一切使わず、食材はほとんどが国産。出身の岩手県をはじめとする東北地方の食材を多く使っている。NHK「きょうの料理」などのテレビや雑誌にしばしば登場し、中国家庭料理の魅力を発信している。
水~月曜17~23時(LO22時半)、火曜定休。
東京都渋谷区西原3―2―3 小田急線代々木上原駅から徒歩1分。
℡03・3469・9333

(日刊ゲンダイ2018年1月10日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


ふきのとうの香りが食欲をそそる!「蒸し鶏の蕗の薹ソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・代々木上原の「手打ち蕎麦と和食 楽」の長...
純喫茶かさごで出合った「壺漬けピザ」 2021.5.14(金)
 ハイボールの名店としておなじみといえば、東京・銀座7丁目にある「ロックフィッシュ」です。緊急事態宣言の発令に伴い、東京...
「栃尾油揚げの納豆・キムチ挟み焼」空腹も満たせるおつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・代々木上原の「手打ち蕎麦と和食 楽」の長...
夢の競演!「子持ちししゃもとフルーツトマトのアヒージョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・代々木上原の「手打ち蕎麦と和食 楽」の長...
「ひじきと豆腐の山椒炒め」スパイシーな味わいがたまらない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・代々木上原の「手打ち蕎麦と和食 楽」の長...
香りや食感まで美味しい「焼き長芋の酒盗、ホタルイカのせ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利...
無印良品で始める“ぬか漬け生活” 2021.4.30(金)
 子どものころは苦手だったけど、大人になると好きになる――。ぬか漬けはその代表的な食べ物ではないでしょうか。友人に勧めら...
「筍木の芽焼き」水煮のタケノコにタレで香ばしさをプラス
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利...
「白魚と根三つ葉の卵締め」出汁さえ丁寧に取れば3分で完成
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利...
「イワシのかば焼きサラダ仕立て」ご飯にのせれば最高の丼に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利...
「空豆のチーズ寄せ」市販のプロセスチーズをチンして巻く!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・六本木の日本料理店「器ながや」の北田昌利...
今度は「ペヤングW獄激辛」を食べてみた 2021.4.25(日)
 また、まるか食品さんがやってくれました。激辛シリーズ第3弾は、2020年2月に登場した「ペヤング 獄激辛やきそば」と2...
ビールのおつまみに最高!「肉ジャガのスパイシーコロッケ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さ...
赤味噌とバターの絶品コラボ料理「鶏ジャガのバター味噌煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さ...
「サワラと季節野菜のみぞれあん」野菜は生のままでOK!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さ...
「ポパイエッグ」ホウレンソウをソテーして卵で包むだけ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・新橋の割烹「銘酒処 木曽路」の丸山陽三さ...