スイーツ好き店主が作る華やかな「ガナッシュタルト仕立て」

コクハク編集部
更新日:2020-03-14 06:00
投稿日:2020-03-14 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU」山下泰史さんに、ビターチョコレートを使った「ガナッシュタルト仕立て」のレシピを教えていただきました。

一点をかき混ぜて分離を防ぐ

 今回のお酒はウイスキーです。大きなロックアイスが、グラスにカランと当たり、おいしそうな音が響きます。

「僕が甘いものが好きなので、コース10品のうち3品はデザートです」

 艶のあるチョコレートをスプーンで掘り起こすと、奥からナッツが姿を現します。ビターなチョコはじんわりと口の中で溶けて、ナッツはカリッと香ばしい。そのままウイスキーを口に含めば華やかな香りが充満して、余韻がふくよかに続いていきます。

「チョコレートに生クリームとバターを合わせる際に分離することがあります。それを回避するためのポイントは、かき混ぜ方にあります。全体をかき混ぜるのではなく、溶かしたチョコレートの一点をかき回しながら、混ぜた生クリームとバターを少しずつ入れることです。そのあとで最後に全体をかき混ぜます。こうすれば、それぞれの油脂が分離することなく、滑らかに仕上がります」

 スイートチョコレートの場合は砂糖が多めで油脂が少ない分、失敗も少ないんだとか。初心者は、こちらから始めてもよさそうです。

【材料】

・ビターチョコレート 120グラム
・生クリーム 100グラム
・バター 20グラム
・ラム酒で戻したレーズン 少々
・軽く砕いたミックスナッツ 適量

【レシピ】

1. ナッツ、クッキー、レーズンを皿に敷く。
2. 生クリームとバターを弱火で温めておく。
3. 湯煎して溶かしたチョコレートに2を少しずつ入れて、1に流して冷やして固める。

本日のダンツマ達人…山下泰史さん

▽やました・たいし
 調理師専門学校を卒業後、長崎、京都、パリで研さんを積んだのち、東京・恵比寿の「シャトーレストラン ジョエル・ロブション」や西麻布「アムール」で鍛錬を重ねた。2016年、福岡市にガストロノミーフレンチ「TT0AHISU」をオープン。「何が出てくるかわからないから楽しみ」と、地元の人はもとより、海外や東京からの健啖家も多い。

▽トアヒス
 メニューは「シェフお任せコース」のみ。正統派フレンチのコンソメスープはもちろん、郷土料理のうどん、パクチーなどのエスニック調も出す。カテゴリーはフレンチだが、あらゆる枠組みを超えた「Madein Japan」のガストロノミーレストランだ。福岡県福岡市中央区大手門3―12―12 BLDG64 1F。

(日刊ゲンダイ2019年3月30日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


骨付き肉を食べるなら…サイゼリヤ一択! 2022.1.27(木)
 無性に骨付き肉が食べたくなる時があります。野生(?)の血が騒ぐのでしょうか。本能のままに肉にむしゃぶりつきたい。そんな...
【酸梅泡菜】台湾風漬物は酸味のある日本酒にピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
【ちりめんじゃこ山椒冷奴】たまり醤油は4、5回分けて差す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「旬のお野菜とフルーツとチーズ」チーズがこだわりの一皿
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
百均グッズでオリジナルシリアルバー作り 2021.1.20(木)
 以前ご紹介した「電子レンジチップスメーカー」に続き、ダイソーでお菓子作りグッズを発見しました。その名も「レンジで簡単シ...
「TOYOタッキー」特別な日のディナーにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
「マグロとアボカドの磯辺和え」3つの工夫で極上のウマ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂にある「多に川」の大森雄哉さんに「マグ...
「筋子とマッシュポテトのサンドイッチ」紅白で晴れやかに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
「白トリュフの塩パン」で“ジャにの”体験 2022.1.15(土)
 いまネット上で話題になっている、Truffle BAKERYの「白トリュフの塩パン」を知っていますか? 今回は、売り...
「骨付き鶏もも肉の源たれ煮」万能調味料に“おんぶにだっこ”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
横浜のディープスポットで絶品カレーを食す 2022.1.13(木)
 カレーが好きです。冬に凍えた体を芯から温めるのもよし、暑い夏に汗だくで食べるもよし。ちょっと胃腸がお疲れ気味……なんて...
「しめ鯖のキウイマリネ」店主が追求するキウイ料理の進化系
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
お手軽「ホタテフライのカシスソースとらっきょうタルタル」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
青森のソウルフードで「切込みのピザ」 発酵食品の三重奏
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
「キノコサーディン」缶のままコンロで加熱するだけで美味!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・神田のトラットリア「ZeCT by Lm...
便利アイテムを活用!“手抜き”美味レシピ 2022.1.6(木)
 料理が苦手です。子どもの頃からそうでした。母のお手伝いをした記憶は皆無だし、調理実習やキャンプなどではいつも小さくなっ...