春を感じる上品な濃厚さ「蛤と菜の花と大麦のヴァポーレ」

コクハク編集部
更新日:2020-03-15 06:25
投稿日:2020-03-15 05:55
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の川野輪裕介さんに、ワインと相性のいい「蛤と菜の花と大麦のヴァポーレ」のレシピを教えていただきました。

少量のバターと魚醤でコクと深み

 蛤(はまぐり)のダシが全体に染みた“上品な濃厚さ”が特徴の一品です。大麦が入っているため、見た目のボリュームよりも満腹感を感じます。

「蛤の煮汁に少量のバターと魚醤を加えることでコクと深みが出ます。最後にレモンを搾るのは味にキレを出すため。大麦の代わりに、前日の残りの白米を水で洗ったものを使うと時間短縮になります」

 残ったダシにパスタや米を入れてリゾットにしてもおいしそう!

「シメの料理にするのもオススメですが、ダシの量が少なめなので、大麦の代わりにパスタを初めから入れるのもオススメです」

 ダシのうま味が強いので、味がしっかりしたワインとの相性がバッチリです。

【材料】

・蛤 5個
・菜の花 4本
・大麦(塩を加えた弱火のお湯で20分茹でたもの) 大さじ2
・刻んだニンニク 少々
・バター 少々
・魚醤 少々
・レモン 8分の1カット
・塩、白こしょう 適量

【レシピ】

1. オリーブオイルと刻んだニンニクをフライパンで温める。
2. 香りが立ち、ニンニクに色がついてきたら、蛤を入れる。
3. 2に水(分量外)を少し入れ、フタをして2、3分待つ。蛤の殻が開き始めたら菜の花を入れる。
4. フタをして蛤と菜の花に火を入れる。
5. 蛤に火が通ったら先に取り出し、皿に盛る。
6. 残っている煮汁と菜の花に大麦を入れて、魚醤とバターを入れる。
7. バターが溶けたらレモンを搾って、塩、白こしょうで味を調えて蛤の上に盛り付ければ完成。

本日のダンツマ達人…川野輪裕介さん

▽かわのわ・ゆうすけ
 1988年、茨城県生まれ。大学を卒業後、実家がパン屋を経営していることもあり飲食業の世界へ。25歳で憧れだったイタリア料理の道に進むためにPANORAMA KITCHENに入社し、3年で店長と料理長を兼務。

▽パノラマ キッチン
 2012年7月、激戦区として知られる吉祥寺のヨドバシカメラ裏にオープン。季節感(素材)とライブ感(オープンキッチン)をコンセプトに、30~50代を中心としたリピーター客が絶えない人気店。肉や魚はもちろんだが、野菜は自社が畑で育てたものを一部使用するなど、鮮度にこだわる。
東京都武蔵野市吉祥寺本町1―26―1 1F
(営)17~25時(火曜と第2月曜は定休)
℡0422・90・3212

(日刊ゲンダイ2019年4月5日付記事を再編集)

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