「大山鶏山椒煮」抜群の素材の味を引き出すシンプルな味付け

コクハク編集部
更新日:2020-04-06 06:00
投稿日:2020-04-06 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さんに、山椒の風味が爽やかな「大山鶏山椒煮」のレシピを教えていただきました。

最初に甘さを決めてから醤油を足していく

合う酒=日本酒(C)コクハク
合う酒=日本酒 (C)コクハク

 山陰地方で生産されている大山鶏は、ブロイラーの実績調査で昨年、2年連続3回目の最優秀賞を受賞した日本一の鶏です。ジューシーでバランスがよく、独特のまろやかさが特徴。最近は首都圏などでも流通しているから、入手しやすいようです。

 そんな抜群の素材の味を引き出すためには余計なことをしないこと。材料も味付けも調理法もシンプル。無駄をそぎ落としています。それで十分に鶏本来のうまさを感じられるのだから不思議です。

「煮物のポイントは、あくを丁寧に取ることです。味付けは、最初に甘さを決めることですね。砂糖は、あとから足そうとしても固まってしまう。まずは甘さをちょうどいいと思えるところに調整する。それから醤油を少しずつ足していってください」

 店では、奥出雲の山椒を使っています。皮が軟らかい春に収穫し乾燥させたもので、辛さよりも香りが立つタイプです。鶏肉と一緒に頬張ると、爽やかな風味が鼻に抜けていきます。

【材料】

・大山鶏モモ肉 200グラム
・だし 720㏄
・濃い口醤油 90㏄
・砂糖 50グラム
・山椒 適量

【レシピ】

1. 鶏モモ肉を2センチ角状にカットする。
2. 合わせだしに肉を入れ、火にかけて、丁寧にあくを取る。
3. 煮汁が少し残る程度で火を止めて、山椒を和えて完成。

本日のダンツマ達人…野津宏太さん

▽のつ・こうた
 10歳で実家の飲食店を手伝い、中学~高校時代にはホールや厨房で料理の世界に触れてきた。高校卒業後、父親が経営する出雲料理の店「山頭火」で本格的に修業し、24歳で独立。赤坂で「出雲」を表現している。

▽がっしょいずも
 2012年5月、「出雲の最高峰」をテーマにオープン。“がっしょ”は出雲弁で「一生懸命」の意味。出雲に行っても手に入らないような最高級の食材を使った料理の数々で、舌の肥えた美食家をうならせている。東京都港区赤坂3―21―14 2F。

(日刊ゲンダイ2019年2月27日付記事を再編集)

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