「ニンジンのラペ」プロっぽい仕上がりを叶える2つのコツ

コクハク編集部
更新日:2020-05-23 06:00
投稿日:2020-05-23 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草のフレンチ「ガンゲット・ラ・シェーブル」の田口昌徳さんに、フランスの定番家庭料理「ニンジンのラペ」のレシピを教えていただきました。

おいしさの秘訣は「包丁いらず」

 ひと口頬張った瞬間、市販のイタリアンドレッシングを使ったとは思えない仕上がりに感動すら覚えます。仏の家庭で食べるお総菜ナンバーワンともいえる「ニンジンのラペ」。日本の西洋料理店でも、必ずといっていいほどラインアップされています。ガンゲット・ラ・シェーブルでも一、二を争う人気の「まずは一品」メニューです。

 手の込んだ店特製のドレッシングをそのまま作るのは難しいですが、ナッツやレーズンを入れたりせず、ニンジンのみという潔い材料なのに、驚くほどプロっぽい仕上がり……。

 コツを聞けば、「2つある」と田口シェフ。

 まずは、ニンジンの切り方。ラペは仏語ですりおろしを意味するだけあって、「スライサーなどを使って断面をざらつかせた方が味のなじみがいいんです。包丁で切ってしまうと味がのらないんだよね」。それに、マリネ液。フランボワーズビネガーとオレンジジュースとニンニクのすりおろしを加えることで味が複雑になるそうです。

「作りたてもいいけれど、3、4日冷蔵庫で寝かせて味をなじませたほうがおすすめ」とのことです。

【材料】

・ニンジン 2本
・塩 小さじ1.5
・市販のイタリアンドレッシング 大さじ2.5
・フランボワーズビネガー(赤ワインビネガーでも可) 大さじ1
・オレンジジュース 大さじ2
・ニンニク(すりおろし)  4分の1かけ分

【レシピ】

1. 皮を剥いたニンジンをスライサーなどを使って千切りに。
2. ボウルに①と塩を入れて軽く揉む。水気が出てきたら、残りの材料を加え、混ぜ合わせて出来上がり。

本日のダンツマ達人…田口昌徳さん

▽たぐち・まさのり 
 広島出身のカープファン。今はなき東京・本郷の一軒家フレンチ「ル・リス・ダン・ラ・バレ」などで修業したのち、31歳で独立。95年に同じ西浅草エリアでフランス料理店「ラ・シェーブル」を開業して以降、2000年には焼き鳥店「萬鳥」をオープン。当時は珍しかった焼き鳥にワインを合わせるスタイルを提供した先駆けだ。現在は一本化し、これまでの集大成ともいえる気軽でおいしいワインと料理を出す食堂スタイルで、オープンキッチンで熟練の腕前を振るう。特に鳥料理はシェフの真骨頂、「ひな鳥の半身揚げ」は必ずオーダーしたい。

▽ガンゲット・ラ・シェーブル
 国際通りから一本入った下町情緒ある区画にあるワイン好きのグルマンたちが集う店。信頼するインポーターから仕入れるワインは充実のラインアップ。グラス、カラフェ、ボトルで楽しめる。 東京都台東区西浅草2―2―13。

(日刊ゲンダイ2018年7月19日付記事を再編集)

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