6時間待てばプロの味 「アユのコンフィ」は暇な土日の午後に

コクハク編集部
更新日:2020-07-12 06:00
投稿日:2020-07-12 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神田のビストロ「関山米穀店」のオーナーシェフ・関山真平さんに、ワインに合う「アユのコンフィ」のレシピを教えていただきました。

手間は塩を振ることだけ

 関山さんが出してくれた時は驚きました。とても素人にはできない料理に見えたからです。作り方を聞いて、もう一度驚きます。すごく簡単だったからです。

 新鮮なアユを買ってきたら塩の中にべったり漬けます。30分間放置。水で洗って水気を切ったら、ニンニクや香草を入れたオリーブオイルの鍋に放り込むだけ。

「80度で6時間くらいですかね。IHヒーターがあれば、かけっぱなしで楽ですよ」

 6時間は長いですが、何もしないのだから、飲んで待ちましょう。暇な土日の午後に仕込んでもいいですね。できたら冷まして冷蔵庫へ。これでかなり保存できます。なにしろ、塩漬け、オイル漬けになっているからです。食べたい時に取り出してオーブントースターで加熱。表面をカリッとさせます。それでオシマイ。

 さて、味は――おそらく、全員がうなるはず。素人の域を超えています。

「ちょっと手間暇かかりますが、キュウリのソースが合います。塩揉みキュウリを20分放置して、搾った後、中華スープ(あさりのダシがあればベスト)、ビネガー、オイル、エシャロットを混ぜてミキサーに。アユが手に入らなかったら、ヤマメやイワシでもいいだろうけど、やっぱり、季節のものですよね」

 作れば、尊敬されること間違いなし!

【材料】

アユ1匹
オリーブオイル2.5カップ
ニンニク1片
ローリエ2枚
タイム2本

【レシピ】

(1)アユはぬめりを洗い、ペーパーでよく拭き、塩をたっぷりつけて30分間放置
(2)水洗いして、香辛料を入れた油に入れて、80度で6時間加熱。90度で5時間でもいい

本日のダンツマ達人…関山真平さん

▽せきやま・しんぺい
 いまや、予約が取れない名店として有名な関山米穀店のオーナーシェフ。米屋みたいな名前だが、ワインを飲ませる名店だ。店は10人くらいでいっぱいになる。カウンターの中はオープンキッチン。そこで1人で腕を振るう。鮮やかな手つきと手際の良さは見ているだけで楽しくなる。

▽関山米穀店
 祖父から続いた米屋を関山さんがレストランに。東京都千代田区神田小川町3―9。

(日刊ゲンダイ2017年7月11日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「定番のオム豚キムチ」ご飯が何杯でもいける“最強おかず”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千駄ヶ谷の和食店「台楽おおた」の今井恵子さ...
「トンビ豆腐」豚の尾を“野菜だし”と3種の唐辛子でコトコト
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・祐天寺のもつ焼き店「ばん」の小杉潔さんに、...
「シラス山椒」爽やかな山椒が香る和風マリアージュの王道
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の割烹「銀座魚勝」の柳橋克彦さんに、和...
「ナスのひき肉詰めムサカ仕立て」余り食材がおしゃれに変身
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は広島市・鷹野橋駅の鉄板料理店「こぱん亭」の鬼頭典...
「ちくわの向こう側」えのき明太マヨがちくわにピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・五反田の小料理屋「きになる嫁デラックス」の...
黄身を崩して絡めたらも~最高! 絶品☆新玉ねぎのサラダ
 旬が短いからこそぜひ食べてほしい「新玉ねぎ」。通常の玉ねぎより水分を多く含んでいて辛みが少なく、柔らかな食感なので、生...
ぐっち夫婦 2020-04-28 15:10 フード
「クロスティーニ」あらびき肉とクリームチーズのハーモニー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回はミシュランの「ビブグルマン」にも選ばれた、東京・...
「マラケシュのポテサラ」4種のスパイスが食欲を刺激する!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「ナスの生姜焼き」甘じょっぱいタレはだれもが好きな味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商会」の酒井英彰さんに、...
「ハッスルたらこ」お酒と白飯がグイグイ進む危険なおつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
「チーズの葉わさび和え」ダイエット中の人にもお勧めしたい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
「大山鶏山椒煮」抜群の素材の味を引き出すシンプルな味付け
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「サバと大根の湯揚げ」醤油とバルサミコのポン酢ソースで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は山形・鶴岡のイタリアン「アル・ケッチァーノ」の奥...
「叩き長芋と酒盗の磯辺巻き」日本酒好きにはたまらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
刺し身を使った簡単アレンジ「カツオとウドのなめろう」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学の居酒屋「件」の川辺輝明さんに、居...
「つぶしなます」盛りつけ前に指でギューッとつぶすのがコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ウ...