イタリアンおつまみ「ゴーヤのアンチョビマリネ ユッケ風」

更新日:2020-07-15 06:02
投稿日:2020-07-15 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダルマット」の齊藤誠さんに、苦みと辛みが変化する「ゴーヤのアンチョビマリネ ユッケ風」のレシピを教えていただきました。

卵黄をつぶして軽く混ぜると…

 見た感じは“和風”です。なにしろゴーヤは洋食でめったに使われない食材。卵黄までトッピングしてあるのだから、なおさらです。豆腐と一緒に炒めたり、おかかと和えたりすることも多いですが、いずれも和食のメニューです。

 それがどうでしょう。ニンニクとアンチョビーと唐辛子で作ったマリネ液で和えれば、れっきとしたイタリアンに仕上がるのだから不思議です。もともとトマトやズッキーニと同じ夏野菜。特有の苦味はあっても、イタリア料理の技法で調理できないわけがありません。

 まずはそのままでビールをグビリ。少し食べ進んだ頃合いで、卵黄をフォークで潰して軽く混ぜると、苦味や辛味もまろやかになります。一皿で味の変化を楽しめるのもうれしいところ。

「カラブリア産の唐辛子は、日本のモノよりも小ぶりですがストレートな辛さが特徴です。最近はスーパーでも売っていたりします。なければ鷹の爪を輪切りにしたタイプでも構いません」

 真夏の夜にぴったりです。

【材料】

・ゴーヤ  2分の1本
・アンチョビー  2本
・ニンニクのみじん切り  大1
・カラブリア産唐辛子  1個
・卵黄  1つ
・ネギ  少々
・オリーブオイル 適量

【レシピ】

1. ゴーヤを縦に半分に切り、わたを取り除き、輪切りにする。
2. お湯で1をサッと茹でてから氷水に入れて色止めした後、ざるで水を切りクッキングペーパーで水分を拭き取る。
3. オリーブオイルとニンニクをフライパンに入れて弱火に掛け、キツネ色になったらアンチョビー、唐辛子の順に入れてサッと混ぜ合わせる。
4. 3をボールに移して冷やしてから2と混ぜ合わせる。
5. お皿に盛りつけ、卵黄をのせ、みじん切りにしたネギを散らす。

本日のダンツマ達人…齊藤誠さん

▽さいとう・まこと
 埼玉県生まれ。大学卒業後にイタリアへ渡り、1年間修業。都内イタリア料理店のスーシェフ、伊藤忠商事飲食事業部を経て、2004年に同級生の平井正人氏と共同経営で「ダルマット」をオープン。本格的イタリアンのおまかせコースとワイン飲み放題で5500円(当時)のコンセプトが当たり、予約の取れない繁盛店となる。

▽オッジ・ダルマット
 おまかせコースのみのオペレーションは、毎日仕入れる良質な食材を安く提供するための工夫。ボリュームも満点だ。港区西麻布1―10―8 第2大晃ビル1F。

(日刊ゲンダイ 2017年8月5日付記事を再編集)

関連キーワード

フード 新着一覧


万能の黒こしょうソースと「豚三枚肉とズッキーニのソテー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
豚バラともやしを重ねて蒸すだけ!食欲そそる夏☆満足おかず
 梅雨も明けて、すっかり夏ですね。暑い日はコンロの前に立つ時間を短くしたいもの。今回は「重ねるだけ」で簡単に作れる猛暑に...
ぐっち夫婦 2020-09-27 11:52 フード
白ワインと一緒に 「夏ヒラメと薬味野菜のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
「オカヒジキ、ヤリイカ、タラコの和え物」食感がクセになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
味噌が香ばしい「冷や汁」 真夏にぴったりな宮崎の郷土料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、宮崎の...
晩酌が華やぐ「枝豆の醤油煮」と「谷中生姜のもろみ揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
甘くてまろやか「ニンジンのポタージュをかけた茶碗蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
組み合わせの妙!ハイボールに合う「酢飯納豆の春巻き揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
「夏野菜の冷製カレー風味」ちゃちゃっと本格志向の晩酌!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「夏野菜のみぞれ和え」皮ごとおろして大根の辛さを味わう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、涼を呼...
おうち料理が料亭に!日本酒が進む「アユの大葉酢あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
「モツイタリアン」仕上げに日本酒でフランベする理由は?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・お花茶屋にある居酒屋「東邦酒場」の遠藤泰典...
「鶏のイタリア風チャーシュー」最後のひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
2度美味しい 「鳥と大根スープ煮」からの「冷麺風そうめん」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
カルパッチョ好き必見!おうちで作る「アジの和風タルタル」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「イワシのうまみ焼き」味噌を加えてハラワタの苦味を堪能!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、イワシ...