おうち料理が料亭に!日本酒が進む「アユの大葉酢あんかけ」

コクハク編集部
更新日:2020-08-08 06:00
投稿日:2020-08-08 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、骨ごと食べられる「アユの大葉酢あんかけ」のレシピを教えていただきました。

ガブリと噛むと口に広がる香ばしさ

 政官財の舌の肥えた日本全国のグルメが足を運ぶ名門料亭「櫻茶ヤ」。総料理長の添野さんが作るこのおツマミも、料亭に出てくるような一品です。

 でも「15分で作れますよ。やや上級者向けですが、作ってみればカンタンです」。材料も調味料を除けば、基本的にアユを1匹、用意するだけです。ポイントは、ただ塩焼きにするのではなく、頭と尾、さらに中骨を空揚げにしていること。揚げたモノと焼いたモノの2種類を楽しめる仕掛けです。

「頭と尾は160~180度の油で2度揚げして下さい」

 頭を丸ごと口に入れ、ガブリと噛むと、香ばしさが口から鼻に広がります。揚げてあるから骨ごと食べられます。しかも、お酢を入れたあんをかけてあるからしっとり。塩焼きした胴体部分は、アユ独特の苦味がおいしくて、ついつい日本酒が進んでしまいます。

 自宅にお客さんを招いた時に出せば、驚かれること間違いなし。料理好きには自慢の一品になるはずです。

【材料】

・アユ
・大葉
・かたくり粉
・スダチ
・かつおダシ
・薄口醤油
・みりん
・砂糖
・ネギ

【作り方】

(1)アユのエラを外し、頭と尾を切る
(2)胴体を一度焼き、中骨を毛抜きで抜く
(3)頭、尾、中骨をかたくり粉をつけて油で揚げる
(4)アユの頭、胴体、尾を器に盛る
(5)かつおダシ7、薄口醤油1、みりん0・8、酢0・5、砂糖少々を一度、沸かし、かたくり粉でとろみをつける
(6)器に盛ったアユに、作ったあん(5)をかける
(7)きざみ大葉、白髪ネギ、揚げた中骨を盛りつける

本日のダンツマ達人…添野光二さん

▽そえの・こうじ
 栃木県出身。58歳。調理科のある高校を卒業後、上京。五反田の割烹を振り出しに京都料理の店、新潟料理の店、ホテルなど日本料理店で修業。

▽櫻茶ヤ
 昭和8年創業。いまも芸者を残す都内随一の料亭街である墨田区向島で4代続く老舗の料亭。一歩、中に入ると、多くの文化財や絵画、陶器、掛け軸が飾ってあり、別世界。最近は外国人客も来店している。墨田区向島5―24―10。

(日刊ゲンダイ2017年9月13日付記事を再編集)

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