市販の皮で作る「焼き餃子」誰でも簡単にカリッと焼ける方法

コクハク編集部
更新日:2021-01-27 18:00
投稿日:2020-09-27 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・幡ケ谷にある「餃子の店 您好」の野坂由郎さんに、家庭で作る「焼き餃子」のレシピを教えていただきました。

3つのポイントを押さえてプロの味

 いよいよ餃子レシピの登場です。野坂さんが「市販の皮を使って、簡単においしく焼ける方法」を伝授してくれました。

 ポイント1は天日干し。白菜、キャベツ、シイタケを半日ほど天日干しします。ポイント2は肉屋で豚の背脂を手に入れること。刻んで鍋で溶かして鍋ごと冷まし使います。ラードは本来の風味が損なわれているので、背脂を。ポイント3は焼く前にボイルすること。

「本来、焼き餃子は水餃子の余りを焼いたもの。一度ボイルしておけば、あとは弱火でカリッとなるまで焼くだけ」(野坂さん)

 市販の皮を使った餃子は、水餃子には向かないそうです。寿司に炊きたての米を使うように、水餃子には作りたての皮を。市販の皮を使うなら、焼き餃子で決まりです。

【材料】 40個分

・豚肩ロース肉(ブロック) 200グラム
・豚背脂 100グラム
・醤油 大さじ2
・ゴマ油 大さじ1
・塩・コショウ 少々
・白菜 200グラム
・キャベツ 200グラム
・ニラ 5本
・ネギ 1本
・シイタケ 4枚
・しょうが 20グラム
・ニンニク 4~5個
・餃子の皮 40枚
・サラダ油

【レシピ】

(1)豚肉の脂の多い部分は取り除き、大豆ほどの大きさに粗みじん切りする。皮ごとおろしたしょうがとおろしニンニクを加える。
(2)半日ほど天日干しした白菜、キャベツ、シイタケを粗みじん切りにする。ニラ、ネギも粗みじん切りにする。
(3)背脂をみじん切りにし、鍋に入れて弱火で溶かし、鍋ごと冷ましてから、醤油、ゴマ油、塩コショウを加えてよくかき混ぜる。
(4)肉と野菜を3に入れてよくかき混ぜ、1時間ほど冷蔵庫で寝かせる。
(5)餃子の皮1枚にスプーン1杯ほどのあんを入れて三日月形に包む。

【焼き方】
1. 沸騰した多めのお湯に餃子を入れ、浮いてきたらざるにあげる。くっつき防止のために軽く油をまぶし冷やしておく。
2. 焼く直前に水溶き上新粉に餃子を軽く浸す。
3. フライパンに油をひき、餃子を入れて焼く。弱火でカリッときつね色になったら出来上がり。焼き目を上にして皿に盛りつける。

本日のダンツマ達人…野坂由郎さん

▽野坂由郎(のさか・よしろう)
 青森県出身。作家・小田実の旅行記「何でも見てやろう」に憧れ、英語を習いだしたが、そこで知り合った友人の影響で“中華の世界を見てやろう”と方向転換し、「東京大飯店」に就職。当時は中学卒業後に料理人修業をするのが普通。22歳だった野坂さんは、かなり遅めのスタートだった。33歳で「餃子の店 您好」を開店。

▽您好(ニイハオ)
 2016年以降、ミシュランに掲載されている人気餃子店。「東京大飯店」時代、天気がいい日は野菜を天日干しし、大量に餃子を作った。水餃子といえばスープに入ったものが主流だったが、先輩たちの作る水餃子はゆでて食べる本場仕立て。残った水餃子は焼いて食べる。その時のレシピを今も生かしている。水餃子、焼き餃子、揚げ餃子に加え、手作りの腸詰めもこの店では外せない。東京都渋谷区西原2―27―4 升本酒店2階。

(日刊ゲンダイ2019年10月12日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


「塩フレンチトースト」ワインに合うオトナ味のパンペルデュ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・池之端の創作ビストロ「Cise」の宮武郁弥...
甘辛い味付けがやみつきになる「手羽中のコックオーヴァン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神保町のバル「Bal Marrakech」...
「マグロブツのニラ醤油和え」ひとひねりしたタレが美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「酒井商店」の酒井英彰さんに、...
簡単だけど奥深い味「アンチョビー入りガーリックトースト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のビストロ「スリジィエ」の山本延年さん...
カッテージチーズをかけるだけ…究極の「簡単カプレーゼ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の和食店「魚菜 まる富」の富成勝さんに...
和と洋をミックス「牛肉とジャガイモのすき焼き風ミルク煮」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は兵庫県・加古川のビストロ「ビストロ・エピ」の宮崎...
まるでステーキ! 分厚さが魅力の「ポークのしょうが焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前の「ごはんやパロル」の桜井莞子さんに...
白ワインに「モルタデッラとタレッジョのクロスティーニ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺のイタリアン「パノラマ キッチン」の...
生クリームのコクが決め手「カニとブロッコリーのサラダ 」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡市・大濠公園近くのフレンチ「TTOAHISU...
簡単だけど見た目は華やか「千枚漬け寿司」おもてなしにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、手軽...
つぶ貝をエスカルゴに見立てた「つぶ貝のガーリックバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は北海道・札幌の和食店「酒と肴 類」の菊岡正輝さん...
お酒にも合う「さば缶ごはん」 土鍋で炊くとさらに美味しい
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「クリームチーズ醤油漬け」味噌漬けよりもシャープな風味に
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
クミンシードが香る「干し芋の熱々スパイシークミンバター」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
暑い日に食べたい「蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
「モヤシのスパゲティ」お安いモヤシで作る簡単イタリアン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...