特別な日に…ちょっぴり贅沢な白ワイン煮「鰻のマトロート」

コクハク編集部
更新日:2020-10-30 06:00
投稿日:2020-10-30 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さんに、市販の鰻の白焼きを使った「鰻のマトロート」のレシピを教えていただきました。

熟成感のあるアルザスのピノ・グリと

 マトロートとは淡水魚のワイン煮のこと。アルザスを流れるライン川は川魚が豊富に取れます。それを地酒の白ワインで煮込んだ郷土家庭料理です。

 最近では土用の丑の日に限らず、真空パックなどで手軽に売られている鰻(うなぎ)の白焼き。ジョンティでは専門業者から生きのいい国産モノを仕入れ、1匹ずつ、丁寧に店でさばいていますが、家庭ではお手軽バージョンを楽しみたいもの。

「鰻だけでなく、ベーコンやキノコを加えることで、さらにそれぞれのうま味が増す。そのうま味が感じられるソースも、余すことなく楽しめるように、豆を加えてあります。店でも根強いファンの多いメニューです」(オーナーの富田さん)

 和食とは趣の異なるリッチな鰻メニュー。熟成感のあるアルザスのピノ・グリを合わせると、ちょっぴり晴れやかで贅沢(ぜいたく)な晩酌になること請け合いです。

【材料】

・鰻の白焼き(市販) 半身
・小麦粉 適量
・ベーコン 1枚
・シメジ 3分の1パック分
・白インゲン、もしくは大豆 (水煮) 小1缶
・白ワイン 200㏄
・ブイヨン(顆粒の洋風コン ソメを溶いたもので代用 可) 100㏄
・生クリーム 50㏄
・無塩バター 10グラム
・レモン汁 適量

【レシピ】

(1)バットに入れた鰻の白焼きに小麦粉をはたく。バターを溶かしたフライパンに入れ、軽く温める程度にソテーする。
(2)1にベーコン、シメジ、水煮の豆、白ワイン、ブイヨンを加え、中火で煮込む。
(3)アルコール分が飛んで軽く煮詰まってきたら、生クリームを入れる。馴染んだらバター、レモン汁を入れ、出来上がり。

本日のダンツマ達人…斎藤光さん

▽ジョンティ
 オーナーの富田裕之さんが都内300軒以上の物件を歩き回り、ベストを探し出したという浅草橋に店を構えたのは、2009年5月のこと。都内の老舗洋菓子店でパティシエを務めたのち、ワインに魅了されると同時に飲食のサービス業に開眼。フランスの各地を旅するうち、アルザス地方の街並み、料理、ワインに惚れ込み、おいしい酒と料理とお客をつなぐという精神のもと、アルザスに特化した専門店をオープンさせる。

 大きな黒板に書かれたメニューはざっと約40種類。本日のモツ料理、グラタン、お魚料理といった定番の日替わりメニューに心躍るワイン好きの食いしん坊にはたまらないオトナ向けの食堂だ。厨房を任されている斉藤光シェフの腕は安定感抜群でファンが多く、冬の風物詩であるイノシシやウサギといったジビエ料理も3月末まで楽しめる。 東京都台東区浅草橋2―5―3。

(日刊ゲンダイ2018年11月10日付記事を再編集)

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