ピリッ!と刺激的な大人の卵焼き「青唐辛子のオムレツ」

コクハク編集部
更新日:2020-12-10 06:00
投稿日:2020-12-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の日本料理店「食堂 ユの木」の土屋為芳さんに、辛さがたまらないお店の定番メニュー「青唐辛子のオムレツ」のレシピを教えていただきました。

青唐辛子の量はお好みで

「メニュー名だけだと洋風に見えますが、オムレツの形状にした卵焼きです」と、ちょっぴり照れ気味の店主・土屋さん。

 渡航先で食べた洋風の辛い卵料理が忘れられない、和食でも食べたい。そんな知人からのリクエストを受けて考案したそう。いまや「ユの木」の定番人気メニューです。あえて卵焼きと名づけなかったところに誕生までの物語を感じさせます。

 店では干ししいたけ、煮干し、昆布、かつお節で丁寧にだしをひいて調理しますが、家庭の晩酌ではなかなかハードルが高いため、簡易版では能登地方の魚醤「いしる」を使ってうま味を加えます。スーパーでも手に入りやすいタイの魚醤「ナンプラー」を代用してもいいそうです。

「卵の火入れ加減はお好みですが、とろっとろの半熟より、ある程度、火が入っている方がおすすめです。ピーマンは個別に火入れすることで独特の風味がより際立ちます。辛いのが好きな方は、ぜひ青唐辛子の量を増やしてみてください」(土屋さん)

 何事もやや強めの刺激を求める記者は“青唐3本”が好みでした。ご参考までに。

材料

・卵 Lサイズ 2個
・ピーマン 2分の1
・しらす干し 5グラム(カニやホタテなどで代用可)
・無塩バター 10グラム
・マヨネーズ 適量

だし
・水 90㏄
・いしる 30㏄(ナンプラーでも代用可)
・青唐辛子 2本

レシピ

(1)だしを作る。水といしるを混ぜ合わせ粗みじんにした青唐辛子を加えておく。
(2)ピーマンを5ミリ目安のさいの目に切っておく。
(3)ボウルに卵を割り入れ、1としらす干しを加えて、菜箸でよく溶き混ぜる。
(4)フライパンでバターを溶かし、2を入れて軽く炒めたら3を入れる。やや固まってきたら、箸でゆっくりとかき回し、好みの焼き加減にする。
(5)器に盛りつけ、マヨネーズを添えて出来上がり。

本日のダンツマ達人…土屋為芳さん

▼つちや・ゆきよし
 1974年生まれ、静岡・伊豆出身。地元の旅館でのバイトを皮切りに、東京の銀座や赤坂見附、大阪、箱根などでの修業を経て、40歳で独立。食べ歩きの趣味は「料理人にとっていいことしかない」。店の立ち位置を“第三者目線”で進化させ、外観、料理、雰囲気すべてが一体となった“土屋ワールド”をつくり出す。リピーターが多いのもうなずける。

▼食堂 ユの木
 市場により近い場所を求め、江戸川区西葛西から現在の月島の路地裏に移転してきたのは2018年3月のこと。お通しの代わりに「おばんざい三種」もしくは「季節の小鉢三種」を選ぶシステム。かわいらしい手書きのお品書きには、懐石を中心とした店で腕を磨いた主人による肩肘の張らない和食ベースの逸品が並ぶ。料理の多くは3ケタの価格設定。白木のカウンターで喉を潤しながら“三種”をつまみ、あれこれとメニューを吟味する時間は何物にも代えがたい。東京都中央区月島3―14―2。

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


お酒に合う「長ナス、モッツァレラ、バジルのオーブン焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
スパイスとパクチーを効かせた「サバ缶とチーズの卵焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・経堂のインド料理店「ガラムマサラ」のハサン...
夏に食べたいモツ料理「豚白モツのゼリー寄せ、夏野菜添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
シンプルイズベスト! 3分で完成「万願寺唐辛子の焼き浸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
「空揚げホルモン ジャンマヨ添え」サワーがグイグイ進む味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・お花茶屋にある居酒屋「東邦酒場」の遠藤泰典...
ナポリの定番!海藻を混ぜて揚げる「マダコのゼッポリーネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
辛口の純米酒と合う「鶏とアンチョビーのポテトサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食店「かこい亭」の栫山賢一さんに、...
「蒸しナスの中華サルサ」ピリ辛な時短レシピをテキーラと!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・大井町にあるテキーラバー「Gatito」の...
「おきつねチョリソー」油揚げにのせてトースターで焼くだけ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のバー「ロックフィッシュ」店主・間口一...
豚の煮こごり「フロマージュドテット」で最高級のおもてなし
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神田のビストロ「関山米穀店」のオーナーシェ...
シャキシャキ食感の「ゴニラ」味付はごま油とコチュジャンで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・お花茶屋にある居酒屋「東邦酒場」の遠藤泰典...
ピリ辛の濃厚ソースに病みつき「生シラスのアラビアータ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
暑い日には「手づかみ棒棒鶏」 キュウリで挟む逆転の発想
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食店「かこい亭」の栫山賢一さんに、...
トースターで極上おつまみ「しいたけのブルーチーズ焼き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・大井町にあるテキーラバー「Gatito」の...
も~止まらない!ポテチ定番のり塩味をおかずにアレンジ!?
 一口食べたらつい止まらなくなってしまうあのお菓子。そう、ポテトチップス! みなさんは何味が好きですか? 私たちもたまに...
ぐっち夫婦 2020-08-02 15:37 フード
お米を前菜として食べる 赤ワインに合う「ライスコロッケ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・神田のビストロ「関山米穀店」のオーナーシェ...