目玉焼きが簡単に驚くほどおいしくなる魔法!2021.7.8(木)

コクハク編集部
更新日:2021-07-08 09:04
投稿日:2021-07-08 06:00

たかが目玉焼き、されど目玉焼き

 目玉焼き。それは卵を割って焼くだけという実にシンプルなお料理ですが、何個、何十個、何百個、何万個(!)と焼いても「これだ!」という満足のいく焼き加減に仕上げるのって難しいですよね。

 ですが、このレシピを知ってからというものその“打率”が格段に上がりましたので、ご紹介をさせてください。

 その名も「NEO!ゆで上げアスパラと目玉焼き」。NHK Eテレ「きょうの料理」で5月末に放送されたもので、料理家としてもさまざまな情報を発信されている作家の樋口直哉さんが紹介なさっていました。

 樋口さんの解説はとにかく説得力があり、何度も繰り返し見てしまいました(「きょうの料理」は毎回録画するほどのヘビー視聴者です・苦笑)。どのように調理したらその食材が最も活きるのか、そしておいしく仕上がるのか。食材そのものととことん向き合い、ご自身の中で咀嚼し、その理由について分かりやすく解説なさったうえで、家庭でも簡単に作れる工程を教えてくださる。

 その飽くなき探求心、食いしん坊の極み、尊敬いたします……。

いざ実践!ワンランク上の目玉焼きの作り方

 そんな新しい目玉焼きですが、番組公式HPでは掲載されていなかったので、目玉焼きの部分だけ、コンパクトにお伝えすると――。

【材料】

・卵 2個
・バター 10g
・塩 1つまみ

 大きなコツは2つあって、まずひとつが、卵白の処理です。卵の白身の部分はぷりっとした弾力のある「濃厚卵白」とさらっとした「水溶卵白」に分かれますが、後者の水溶性の部分を取り除いてから焼きましょう、というもの。そうすることで焼きむらがなくなり、白身自体も濃厚な味わいに。

 番組ではざるでこし、ボウルを受け身に使っていましたが、筆者は、みそこしと計量カップで。狭いキッチンならではの工夫(?)です。ただ単に計量カップのふちにみそこしがぴったりとハマったので代用してみたという説もありますが、いずれにせよ、ご家庭にある道具をうまく使って、ですね。

フタさん、さようなら

 もうひとつはフタをせず、低温でゆっくり焼くこと。黄身と白身では火の入る温度が異なるためじっくりと焼きましょう、というアプローチです。フライパンにはサラダ油などではなく、バターを投入。風味がつくことに加え、バターの溶け具合(プツプツと泡立ってきた頃)で卵のベストな投入のタイミングが分かるのだそう。とことん無駄なし!

 バターが溶けたら(写真左)、こした卵をやさしく入れ、黄身と白身との境目が固まるまで弱火で加熱(写真右)。最後に火を止めて白身にだけ塩をパラリ。樋口さんいわく、黄身に塩がかかるとその部分だけ固まったり、斑点ができてしまうとのこと。

 実際に作ってみると、ちょっとしたひと手間なのに驚くほどクオリティーが違います。フタなしなので、卵の様子が一目瞭然で失敗しにくい。バターと塩ですでに味つけは完成されているので、おしょうゆやソースはかけずにどうぞ。

 アスパラガスと合わせるほか、ハンバーグやナシゴレンにのせる際もこれ。わが家の目玉焼きは放送日以降、激変しました。すっかり、ネオ目玉焼きの虜になっております。

(編集O)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


体に優しい!「長芋の塩麹漬け」は発酵食品のオンパレード
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の創作和食店「やまだや」の高山和慶さん...
「カマ焼きポン酢和え」コツは少し値が張るポン酢を使うこと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「がっしょ出雲」の野津宏太さん...
「イノシシとチンゲン菜のエスニック炒め」豚バラ肉で代用も
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の居酒屋「赤坂 まるしげ」の与那覇朝雄...
甘さが引き立つ「ニンジンのサラダ マグロのカラスミ添え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の...
「サケの雪中焼き」濃厚なクリームチーズは和食にも合う!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂「多に川」の阿部学さんに、いろいろな魚...
ワインに合う「山ゲソ」 山芋は粗く食感が残るように切る
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
シンプルがいい「白身魚とポテトの蒸し煮ピスタチオソース」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・西大橋駅近くのイタリアン「トラットリアパッ...
サッと煮てザルに上げる 軟らかい「砂肝と明太子のマリネ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「イワシの焼売揚げ」見た目も食感もインパクト大なプロの技
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・末広町の和食店「神田明神下みやび本店 」の...
「しらすと卵の炒め物」所要時間3分!中華の定番をおウチで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は神奈川県・横浜市にある「中国料理壱龍釜」の唐子庭...
女子ウケ重視の「ブリ大根」 身がプリッとしてタレに絡む!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は熊本・熊本市内の創作居酒屋「食家 螢」の村岡恭臣...
ハイボールが進む「豚バラの3日干し」 うま味をギュッと凝縮
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿ゴールデン街にある「ぱいんつりー」の村...
野菜不足の男性に♡【切り干し大根のおつまみ副菜】で攻める
 ホームパーティーや彼氏の家で、「おっ? 家庭的だな~!」って思われちゃうかもしれない副菜メニューをご紹介します! 気合...
ぐっち夫婦 2020-02-13 15:19 フード
「ポン酢カボチャ」意外な組み合わせでカボチャの“新境地”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・月島の蕎麦居酒屋「のぶ庵」の三宅泰子さんに...
これぞ王道「ウイスキーチキン」甘辛で香ばしいテリヤキ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・東銀座のフレンチビストロ「イバイア」の深味...
のどと胃腸に優しい紅白料理「カブと赤カブ ニンニク和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・代々木上原の「吉田風中国家庭料理ジーテン」...