夫婦で解決すべきことにまで…過干渉な義母に辟易とする夫

並木まき ライター・エディター
更新日:2021-08-21 05:43
投稿日:2021-08-21 05:40

実母は一切介入しない

「妻も義母も、ふたことめには『父親になったんだから』って言うんですけど、それなら妻だって母親になったんだから、家庭のことは自分である程度、解決しろよって思います。

 こっちは仕事もしていて、家計を担っている責任もある。『若いんだから、仕事も家庭もできるでしょ』と義母は言うけれど、仕事で疲れちゃって家に帰ったら休みたいってのが本音ですよ。

 それなのに、仕事は仕事でやって、家庭のことは育児も含めて、妻と半分半分の負担にしろって言ってくる意味がわかりません」

 たびたび口うるさく干渉してくる義母のことは「ぶっちゃけ、苦手」と口にするSさん。しかし娘も産まれた以上は、親族としてうまくやっていければと思ってはいたそうです。

「けど、最近は俺の母親にもギャーギャーと連絡をしているのが本気で不愉快です。ウチの母親は夫婦問題にはドライ。『結婚なんて、もともと他人同士がくっつく話なんだから、うまくいかなくて当たり前。第三者が入るよりも、当事者同士で折り合いをつけなさい』ってタイプです。

 僕自身も母親の考えには賛同しているので、僕たち夫婦に母親が一切介入してこないことにはありがたいと思ってきました。ほら、世の中には嫁姑問題で苦労する人も多いですからね」

なぜ母親同士で話さなければならないのか

 そして、ここ最近になって妻と義母が自分ではなく、母親に連絡をする頻度が増えていることに不満だというSさん。

「母親は、あっち親子のことを呆れて見ているので、どんな話を聞いても鵜呑みにはしないところは助かっていますが、深夜でも早朝でもお構いなしに電話をしてきて、2時間とか話し続けているみたいなので、はっきり言って迷惑行為ですよね。

 母親には、妻や義母からの連絡はもう応じなくてもいいよって言っていますが、母親は『それだと、あちら親子がまた騒ぎそうだから、とりあえず話だけは聞くわよ』と言ってくれています」

 本来は夫婦で解決するような話でも、もはやいちいち母親同士で話さないと気が済まなくなっている妻や義母に対し、Sさんは不快感をあらわにします。

「ぶっちゃけた話、こんなことがこれからもずっと続くなら、妻と夫婦でいる自信がなくなっています。結婚は家同士の繋がりもあるとは思いますが、夫婦喧嘩にいちいち親を巻き込むなんて、聞いたことないですよ。

 もう、色々とバカバカしくなってきちゃっているので、僕は外で給料をもらってくる係に徹するから、家事はしないって妻にも宣言しました。育児は少しはやるつもりです。

 これで妻が、自分のしていることや義母の言っていることのバカバカしさに気づいてくれないなら、離婚もやむをえないですね」

  ◇  ◇  ◇

 恋人同士であれ、夫婦であれ、100%同じ価値観を有する男女は稀です。少しのすれ違いが、大きな溝に発展することも少なくないのが異性間における現実でしょう。まさにこれこそが、男女関係における醍醐味にもなれば致命傷にもなる“冷酷と激情”のはざまなのかもしれません。

並木まき
記事一覧
ライター・エディター
元市議会議員・時短美容家(一般社団法人 時短美容協会・代表理事)の肩書きを有する。20代から見聞きしてきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様への分析を活かし、美容や恋愛に関するコラムを中心に、さまざまな媒体に寄稿。
Instagram公式HP

日刊ゲンダイ掲載「あの人は今」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/277865

関連キーワード

ラブ 新着一覧


本気で出会いを求めるなら…男性率が高い世界に行こう
「周囲に全然いい男がいない……」そう嘆いている女性はとても多いものです。けれど、そういう人に限って、職場と家の往復以外、...
内藤みか 2019-06-03 06:00 ラブ
あなたの友達はDVやモラハラの被害者かも…意外なSOSサイン
 夫からDVやモラハラの被害に遭っている女性ほど、周囲に出しがちなサインもあります。  しかし一見すると、そうとは気づ...
並木まき 2019-06-03 06:00 ラブ
ハリーウィンストンを結婚指輪にする人は離婚しやすい法則
 さて、最近知り合いの結婚式がありまして、ホテルはリッツカールトン、指輪はハリーウィンストン、招待客は600人と豪華絢爛...
しめサバ子 2019-06-02 06:00 ラブ
別れたくないけど別れた方がいいの?的な彼氏への対応策
 電子書籍も含めて、発売たちまち6万部突破のベストセラー『魔法の「メス力」』の著者で恋愛コラムニストの神崎メリさん...
神崎メリ 2019-06-02 06:00 ラブ
失恋して眠れない…そんな夜に試したい悲しみの乗り越え方
「失恋をした日の夜、心が痛すぎて眠れずに朝を迎えてしまった。」そんな経験を持つ女性は多いでしょう。失恋したショックは大き...
孔井嘉乃 2019-06-01 06:00 ラブ
#1 「したい側」がひとりで悩んで余計に傷つかないためにも
 セックスレスについての悩みを伺うたびに思うのは、原因も解決策もカップルの数だけあるということ。  日本性科学会の...
うかみ綾乃 2019-08-26 12:19 ラブ
結婚詐欺男に騙されないために…彼のSNSアカウント特定方法
 マッチングアプリなど、ネット経由で「知らない人」と出会うことが、ここ数年カジュアルになりました。しかし、そうした出会い...
ミクニシオリ 2019-05-30 06:00 ラブ
【原宿編】結婚できるか不安になり…占いコンにすがってみた
 もたもたしてる間に、幼なじみは結婚して子育てするなど教科書のような人生を歩み始めた――。アラサーに突入して焦燥感が高ま...
高輪らいあん 2019-06-14 18:13 ラブ
男性は耳からも恋をするんです…彼が喜ぶ効果的なセリフ3選
 結婚につながる恋コラム第6回は、意中の男性から「好きだ」と言ってもらうため、決してぶりっ子には見えず、でもしっかり女性...
山本早織 2019-05-28 06:00 ラブ
女性だって告白したい! 成功率を上げるタイミングと心構え
「好きな気持ちが苦しく、どうしても告白したい!」そんな思いに駆られている女性は多いでしょう。思い余って告白をするのも良い...
孔井嘉乃 2019-05-28 16:55 ラブ
DV夫と別れた女性が密かに傷ついている 周囲の心ない言葉3選
 DV夫との離婚が成立し、前向きな気持ちで新しい人生を歩みだしている女性に、悪気がなくとも、傷つく言葉をかけてしまう人も...
並木まき 2019-05-27 06:00 ラブ
愛人は不幸じゃない 非モテ女子は彼女たちにスキルを学んで
 昔から、なぜ「愛人=不幸そう」と思われるのでしょう?そもそも「愛人」という単語がなんとなく後ろめたい感じだったり、淫美...
リタ・トーコ 2019-05-27 06:06 ラブ
ホテル代は割り勘?おごられる? 意外だった“男女別の違い”
 ひと昔前は、デートの代金は男性がおごるもの、というのが当たり前だった時代がありました。  今は全てを男性におごっても...
深志美由紀 2019-05-26 06:00 ラブ
交際歴2年…彼氏にプロポーズさせるにはどうしたらいいの
 電子書籍も含めて、発売たちまち6万部突破のベストセラー『魔法の「メス力」』の著者で恋愛コラムニストの神崎メリさん...
神崎メリ 2019-05-27 14:25 ラブ
男性はやっぱり若い女性が好き?大人女性が持つべき魅力とは
 今や、15〜20歳離れた「年の差婚」は珍しくありません。もちろん女性が年上だというケースもありますが、どちらかといえば...
孔井嘉乃 2019-05-25 06:00 ラブ
「恋人」「同棲」に見せかけた支配の檻 美沙さんのケース#5
 二人分の生活費をまかなうため、仕方なく風俗店でバイトしていた美沙さん。健斗には隠していたのに、ある夜突然、源氏名で呼ば...
神田つばき 2020-01-11 07:06 ラブ