焼き上がりパリパリ「鮎の風干し焼き」内臓が味を引き立てる

コクハク編集部
更新日:2021-10-13 06:00
投稿日:2021-10-13 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、大阪・北新地の割烹料理店「仲島」の仲島宏明さんに、内臓の独特の苦味がアクセントとなり食欲をそそる「鮎の風干し焼き」のレシピを教えていただきました。

クーラーや扇風機の風にあてるとすぐに乾く

「鮎を塩水に漬けると臭みが取れます。臭みというのは魚に含まれる水分なので余分な水分が抜ける。身に塩分を入れることで、うま味を閉じ込め、身が締まります。これで食感が良くなります。塩の力ってすごいんです」

 塩水に漬けた鮎を風にあててから干しましょう。自宅でやる場合、クーラーの下に置いたり、扇風機の風にあてると、すぐに乾きます。表面が乾いてから焼くのがうまく仕上げるポイント。これで焼き上がりが、パリッパリになるんです。

「内臓を捨てるのがもったいなかったので皮目の上にのせて焼いてみました。川魚ですから、内臓に火が通るまでしっかり焼いて下さい。内臓からかなり油が出てきますが、魚焼きグリルにアルミホイルを敷けば、垂れて汚れることもありませんし、きれいに焼き上がります。後片付けも楽です」

 内臓の独特の苦味がアクセントとなり、食欲をそそります。見た目も美しく秋らしい。鮎の塩焼きとはまた違った味わい、風味です。

材料

・鮎 1尾
・塩 60グラム
・水 500㏄

レシピ

(1)鮎を洗い、三枚におろす。内臓も使うので置いておく
(2)水、塩をボウルで合わせ、おろした鮎を入れ、20分漬ける
(3)取っておいた内臓を包丁で叩く
(4)20分経ったら鮎をボウルから上げ、風干しする
(5)干した鮎を香ばしく焼いていく
(6)焼き上がりに、叩いた内臓を皮目にのせ、内臓に火が通るまで焼く

本日のダンツマ達人…仲島宏明さん

▽仲島宏明(なかじま・ひろあき)
 1977年、大阪府豊中市生まれ。もともと料理人志望ではなかったが、大学中退後、カニ料理で有名な老舗日本料理店「西村屋」に中途入社。初めて厨房に入る。以来、イタリアンや和食など、計7店舗で腕を磨き、2010年、独立。酒のアテが次々と思い浮かぶという左党だ。

▽仲島
 ミシュラン1つ星を獲得した。北新地駅から徒歩2分の立地にある本格的な割烹料理店だ。四季折々の旬の素材を生かした料理の品々は、味はもちろん、見た目も美しい。店内は落ち着いた雰囲気で、笑顔のすてきなご主人と気配り上手の女将の接客が何とも心地いい。時間を忘れて長居してしまうほど。大阪市北区曽根崎新地1―3―1 大橋ビル2階。

(日刊ゲンダイ2021年10月7日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


高校生発案! ペヤング たこめし風やきそば 2022.2.24(木)
 先日コンビニで、不思議な商品を見つけました。その名も「ペヤング たこめし風やきそば」。おいおい、まるか食品さんよ。たこ...
「カイチャオムーサップ」THEおふくろの味♡タイ風オムレツ
伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、タイ...
「秘伝の万能ドレッシング」最強!お酒を呼ぶサラダが完成♡
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、サ...
浅草の老舗天ぷら「三定」実食レポ 2022.2.19(土)
 東京・浅草グルメといえば天ぷらですよね。浅草には、天ぷら屋がたくさんあるので、いつも迷ってしまいます。どのお店も大盛況...
「キュウリのソムタム」甘辛酸っぱいドレッシングが後を引く
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・恵比寿の「ガパオ食堂」のピーボーさんに、甘...
「カレーの聖地」神保町で極上カレーランチ 2022.2.17(木)
 近年じわじわと人気を集めている「南インド料理」。筆者も大好きです。  こっくりとしたカレーをナンで食べるおなじみの北...
「イカの醤油バターソテー」焦がしバターと醤油の香ばしさ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
「ジャガイモグラタン」食材の特性を生かした家庭料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
「ムール貝の白ワイン蒸し」酒蒸しは飲むお酒に合わせて選ぶ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
脱マンネリ! 丸ごとレモンで“レモン湯豆腐”2022.2.10(木)
 住宅街に突如現れるこちらのなにやらおしゃれなオレンジ色の建物。なんと「青果ミコト屋」という八百屋さんなんです。 ...
甘いものが苦手な彼に♡ラムトリュフとトリュフ餅はいかが?
 恋人の祭典となっている「バレンタインデー」は、日本では女性から男性にチョコレートを贈る文化が根づいていますよね。けれど...
並木まき 2022-02-08 06:00 フード
ご当地スイーツ青森編♡ お手頃価格でネットでも買える3品!
 青森を代表するご当地スイーツといえば、ラグノオの「パティシエのりんごスティック」や「気になるりんご」がチョー有名ですが...
「ニンジンのパスタ仕立て カニを添えて」生ニンニクが◎
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の「Bistro Q」の山下九さんに、...
韓国おやつ「ホットク」作ってみた! 2022.2.5(土)
 最近の韓国グルメといえば、チーズハットクやトゥンカロンが話題ですが、「ホットク」も根強い人気があるのを知っていますか?...
「皮のぬた」魚の皮のイメージが変わった、ゼラチン最高!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ゼ...
疲れた胃腸の救世主!「おかゆ」のススメ 2022.2.3(木)
 昨年末に盛大な食あたりをしてから、どうにも胃腸の調子が芳しくありません。先日も胃痛&下痢に悶絶しておりました。  し...