「しめ鯖のキウイマリネ」店主が追求するキウイ料理の進化系

コクハク編集部
更新日:2022-01-12 06:00
投稿日:2022-01-12 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さんに、まろやかな風味が広がり、しめ鯖の酸味が和らぐ「しめ鯖のキウイマリネ」のレシピを教えていただきました。

スパイスは黒コショウでも代用可

 2009年刊行の間口さんのレシピ本「バーの主人がこっそり教える味なつまみ」には、クレソンとキウイのサラダが掲載されています。

 ざっくりと切ったクレソンと、ひと口大のくし形にしたキウイフルーツを盛り付けるだけ。塩を振るわけでもなく、素材が持つ甘味と苦味だけで十分においしく、記者は衝撃を受けました。

 あれから12年が経ちますが、その間も店主は事あるごとにキウイを使ったおつまみをたくさん考え、こしらえてきました。そして今回の新作は、マリネ液としてキウイを使い、しめ鯖に合わせた一品。ひと切れ口にすると、まろやかな風味が広がり、しめ鯖の酸味が和らぎます。

 合わせたスパイスは中国や台湾などで収穫されるマーガオ。

 見た目は黒コショウにそっくりですが、どこか青く爽やかな風味が心地いいんです。

「スパイスの知見を広めている最中でマーガオのおもしろさに魅了され、使ってみました。黒コショウで代用していただいても、おいしくいただけます」

 食いしん坊店主の探求心は尽きそうにありません。

材料

・しめ鯖 30グラム
・キウイフルーツ 3分の1個
・醤油 小さじ2分の1
・ごま油  小さじ2分の1
・マーガオ(黒コショウでも可) 適量

レシピ

(1)しめ鯖は薄く切る。キウイは皮をむき、果梗部(硬いヘタ)を取り除いてフォークでつぶす
(2)ボウルに1を入れ、和える
(3)醤油、ごま油を加えて和える
(4)皿に盛り、粗びきのマーガオを振り、タイム(分量外)をあしらって出来上がり

本日のダンツマ達人…間口一就さん

▽間口一就(まぐち・かずなり)
 愛媛県生まれ。大学在学中から大阪の「サンボア」で働き、北浜で「ロックフィッシュ」を立ち上げ、2002年、銀座に出店。ハイボールと缶つまブームの仕掛け人となった。築地場外やスーパーに足しげく通い、気になる食材を物色してはあれやこれやと新しいメニューを妄想。第2の故郷と愛してやまない青森の食材にも精通する。おつまみ&レシピ本の著書多数。

▽ロックフィッシュ
 氷なしハイボールの聖地で、3時のおやつタイムから飲める。店主こだわりのおつまみは、食べる人がわくわくするような工夫を凝らした品々が並ぶ。迷ったら、白和えやサンドイッチをぜひ。新型コロナ以降、酒販免許を取得。店主が厳選したワインも購入できる。東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル7階。

(日刊ゲンダイ2021年12月23日付記事を再編集)

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