【豆鼓菜圃辣醤】台湾の食べるラー油はお酒が進む逸品

コクハク編集部
更新日:2022-01-28 06:00
投稿日:2022-01-28 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さんに「豆鼓菜圃辣醤(台湾の食べるラー油)」のレシピを教えていただきました。

日本酒にかける情熱

 和食を知って、お酒と食事を合わせて食べる幸せを知りました。店を開いたら、日本酒と台湾料理を合わせる楽しみをお客さんに味わってほしいと思ったんです」

 とはいえ、日本酒についてはズブの素人。独立前は、時間無制限で日本酒飲み放題の店に通い詰めたそうです。「店を開いて日本酒をぜひ置きたい。でも、日本酒の知識がほぼない」と店主に正直に伝え、100種類はある日本酒を片っ端からテイスティングし、気になるものには○を付けて、店主に質問。店主は購入先まで丁寧に教えてくれたとのこと。素敵なエピソードですね。

 開店後は年間200本以上、違う日本酒を仕入れたそう。

 今はメニューにだいたい12種類の日本酒が並んでいます。日本酒好きなら「おっ!」と思う品ぞろえですが、提供価格はリーズナブル。「仕入れ値は結構かかってます」と謝さんは苦笑い。

 ……とここまで日本酒について熱く語ってしまいましたが、天天厨房では紹興酒もワインも厳選されたものが用意されています。要は、うまい料理と酒に出合える店だということ。今回の料理も酒が止まらなくなる逸品ですよ。お試しあれ!

【材料】
・豆鼓 30グラム
・干しエビ 50グラム
・タクアン 30グラム
・ニンニク 30グラム
・生の唐辛子 20グラム
・酒 少々
・砂糖 少々
・台湾醤油 少々

【レシピ】
(1)豆鼓、干しエビはそれぞれ水に戻す。タクアンは粗みじん切り、ニンニクや生の唐辛子はみじん切りに。
(2)油60ccで①の材料を全て炒める。弱火で水分を飛ばす感じで。
(3)最後に酒、砂糖、醤油を加える。冷蔵庫で1カ月保存可能。そのまま食べても良し、豆腐や野菜、ご飯にかけても良し。

本日のダンツマ達人…謝天傑

▽シャ・テンケツ
 1980年台湾省基隆市生まれ。小学生から料理人の道を志す。台湾・高雄の調理師学校で台湾・中華料理などを学ぶ。2004年来日。誠心調理師学校を卒業後、和食料亭で経験を積んだあと、東京・経堂のパクチーハウスの料理人に。13年10月10日に同店を開店。

▽天天厨房
 台湾料理の良さをキープしつつ、和食の要素を取り入れたシンプルな味付けが特徴。まさに“毎日食べておいしく健康的”な料理だ。アルバイト君が「ここに来て日本酒が好きになった」と言うほど、シェフの日本酒にかける愛は強く、フレッシュな酒から古酒までそろい、しかも行くたびに新しい日本酒に出会える。初めての方はぜひ「前菜5種盛り」を。日本酒とのペアリングの素晴らしさにうなること間違いなし。18~24時。毎週水曜定休日のほか、月1回不定休あり。フェイスブックで確認を。

東京都世田谷区粕谷4‐18‐7

(日刊ゲンダイ2019年2月6日付記事を再編集)

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