「あかね和牛モモ肉のビステッカ」トースターで焼くのがコツ

コクハク編集部
更新日:2022-05-03 06:00
投稿日:2022-05-03 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・南青山のイタリア料理店「ドメニカ・ドーロ」の岩本光史さんに、ゴージャスな気分になれる「あかね和牛モモ肉のビステッカ バルサミコみりんソース」のレシピを教えていただきました。

味の深みの秘密は「みりん」

 ビステッカはイタリア語でステーキのこと。分厚い肉をフライパンで焼く場合、生焼けだったり、火が入りすぎたりと加減が難しいですよね……。岩本シェフは、「家庭では、トースターを使うといいですよ」と言います。

「高温で短時間焼いて、ホイルに包んで休ませる。余熱で火を通すようにすると、うまくミディアムレアに仕上がります。牛肉なら2~3回繰り返すことで、軟らかくなります」

 お店で食べたのは、愛媛あかね和牛。赤身でさっぱりとしているのが特徴ですが、自宅で作るなら、スーパーで売っているステーキ用モモ肉で十分。ソースも、何日も煮詰めたようなコクと上品な味わいがあります。

「煮詰めたのは10分程度。みりんを入れたことで深みが増す。発酵食品にも関心があって研究しているのですが、イタリア料理との相性はいい。酵素たっぷりの自家製甘酒も肉料理に使います」

 冷蔵庫に入れておけば1カ月は保存可能なので、常備ソースとしても◎。

【材料】

・牛内モモ肉(赤身なら可) 1枚(約200グラム、厚さ2.5センチカット)
・サラダ油 大さじ1
・ホウレンソウ(塩ゆでしたもの) 適量
・塩、コショウ 適量

【ソース】
・本みりん 50㏄
・バルサミコビネガー 100㏄
・無塩バター(有塩でも 可) 20グラム
・塩 ふたつまみ(有塩バターの場合は、ひとつまみに加減する)

【レシピ】

(1)小さなフライパンにみりんを入れて煮詰める。バルサミコビネガーを加え、3分の1になるまで煮詰めた後、バターを加えてフライパンをゆすりながら溶かし、ソースになじませる。塩で味を調える。

(2)肉に塩、コショウでしっかり下味を付けて、熱したフライパンに油を引いて表面を香ばしく焼く。

(3)2をトレーに取り出し、トースターにトレーごと投入。パンのトースト設定で3分入れた後、取り出して、ホイルをかけて15分休ませる。この工程をもう一度繰り返す。※オーブン使用の場合は、250度に余熱したオーブンで同じように焼き上げる。

(4)フライパンでソテーしたホウレンソウとカットした肉を皿に盛り付け、ソースをかけて仕上げる。

本日のダンツマ達人…岩本光史さん

岩本光史(いわもと・みつし)
1977年、愛媛県西条市出身。大卒後、大阪リーガロイヤルホテル勤務を経て渡伊。3つ星の名店「レ・カランドレ」をはじめ、北イタリアで4年間修業。帰国後、銀座のイタリアレストランで調理長を6年半務める。2013年6月、同店オープン。

ドメニカ・ドーロ
イタリア語で「黄金の日曜日」を意味する。ゆったりとした時間を楽しめる店だ。国内外の有名産地の食材と地元愛媛県の食材を中心にオーナーシェフ自ら厳選した、こだわりの素材をイタリア料理に仕上げる。定期的な料理教室も開催し、食材の下処理からパーティー料理のプロのコツまで丁寧に教える。

東京都港区南青山2-14-20 B1

(日刊ゲンダイ2020年3月20日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


1人用小鍋で作る「チゲ鍋」 ピリ辛の魚介と豆腐をつまむ至福
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の居酒屋「のぶ太郎」の金漢奎さんに、1...
簡単で失敗なし!おうちで作るデリ風ごぼうサラダ☆副菜にも
 なかなか落ち着く様子の見られない新型コロナ。まだまだ在宅勤務の日が多いのではないでしょうか? マンネリ化してきたごはん...
ぐっち夫婦 2020-09-27 11:53 フード
ざくっと盛る「アボカドとアーモンドのピリ辛ポテトサラダ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のドイツ料理が楽しめるワインバー「ワイ...
定番「ポテトサラダ」でも一味違う…ゴロゴロお肉のお得感
伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「純米酒 三品」の稲原春香さんに...
インド気分で「ショウガパクラ」冷えたビールとの相性は完璧
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・経堂のインド料理店「ガラムマサラ」のハサン...
懐かしい風味…シーフードミックスで作る「フィッシュカツ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・長堀橋「和旬 撫子」の卜部吉恵さんに、冷凍...
フライパン1個で作れる定番「メークインのフライドポテト」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
「シシトウの肉巻き」大人も子供も間違いなく好きな味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
「タルトフランベ」王道トッピングで味わうアルザス風ピザ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
「イカとオクラの生姜醤油和え」お酒とご飯とおそばにも合う
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
「真鯛のかしら酒蒸しポン酢」フライパンで5分の料亭の味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
「豆のサラダ」イタリアンの前菜に…時間を置くほど風味がUP
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲...
「鳥モモ肉塩麹バター焼き」健康志向のお手軽フレンチつまみ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
栄養士が伝授! きつ~い「残暑バテ」を予防する時短レシピ
「残暑バテが続いて食欲がない」「体がダルくて重い」――。そんな悩みを抱える方が増えがちなこの時期。体のメカニズムを知り、...
梅干しと和えた「豚しゃぶ」 ハチミツ漬けで夏の疲れ解消!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は埼玉県・浦和の懐石料理「日に日に新」の木下泰司さ...
うちで作る「チーズタッカルビ」濃いめのタレがたまらない!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の居酒屋「のぶ太郎」の金漢奎さんに、意...