「シチリア風肉団子」刻んだアーモンドが程よいアクセントに

コクハク編集部
更新日:2020-01-08 14:21
投稿日:2019-04-26 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の隠れ家イタリアン「ピノサリーチェ」の柳令子さんに、食感も楽しい「シチリア風肉団子」のレシピを教えていただきました。

カリッ、コリッの正体は

 大人も子供もみんな大好きなマンマの味。それが、シチリア風肉団子。

「シナモンが、シチリアらしさを表しています」(柳シェフ)

 アフリカ大陸や中東からの海の玄関口でもあったシチリアには、昔からさまざまな民族が訪れ、独特の文化がつくられてきたそうです。

「イタリアというと、あまりスパイスのイメージがないかもしれませんが、シチリアでは結構使われるんです。シナモン、クローブ、ナツメグ、サフランなど。お肉に入れると臭みを消す作用もあります」

 トマトソースで煮るのが定番ですが、バリエーションは無限です。砂糖とワインビネガーを使って甘酢風味にする、パスタに入れる、パプリカやナスなどの野菜も具材にする、バジルやオレガノなど好みのハーブを足す、炒めたアーティチョーク(西洋野菜、若いつぼみを食べる)を加える、肉団子を大きめのものにする――。 などなど。お好みでどうぞ。

 刻んだアーモンドがよき脇役になっていて、カリッ、コリッという歯応えにワインが進むこと間違いなし。

【材料】

・合いびき肉
・卵(白身も黄身も両方使う)1個
・パン粉・シナモン・粉チーズ
・刻んだアーモンド・塩・トマト缶
※卵以外はいずれも適量

【レシピ】

1. ハンバーグを作る要領で、合いびき肉、卵、パン粉、シナモン、刻んだアーモンド、粉チーズ、塩をボウルに入れ、手でよく混ぜ合わせる。
2. ピンポン球大に丸め、フライパンで表面の色が変わるまで焼く。
3. トマト缶のカットトマトを鍋に入れ、肉団子と共に煮込む。最後に塩で味を調える。市販のトマトソースを使ってもいい。
※煮込むので、フライパンで焼くときは、肉団子の中まで火が通っていなくてもいい。

本日のダンツマ達人…柳令子さん

▽やなぎ・れいこ
 1993年成蹊大学法学部卒業後、東京誠心調理師専門学校に進学。研修先のイタリアでイタリア料理に魅了され、イタリアのプーリア州「cibus(チーブス)」、シチリア州「リストランテ・ドゥオモ」で経験を積み、2004年、ドルチェ担当の赤松恭子さんと共に「ピノサリーチェ」をオープン。

▼ピノサリーチェ
 プーリア州やシチリア州を中心に南イタリアの郷土料理がメニューに並ぶ。ワインは白赤ともにグラスで各種用意。3皿、5皿、8皿と選べる「季節の小皿前菜」をつまみにカウンターで一人飲みも。記者のイチ押しは「ポモドーロ」。創業当時からお世話になっているが、十数年、ここ以上の味に出合ったことなし。スタッフの仲が良く、赤松さんとソムリエの“福ちゃん”との掛け合いも楽しみのひとつ。18~23時。日曜定休。
東京都渋谷区鴬谷町15―10
℡03・3496・3555

(日刊ゲンダイ2018年3月2日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


やさしくしみる「ビシソワーズ」ほのかなニンニク風味が魅力
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「bar NIKOKO」の乾喜代子...
芸能界御用達のロケ弁「鳥久」実食レポ 2021.12.18(土)
 大田区蒲田にお店を構える「鳥久本店」。テレビのバラエティー番組などで、度々話題に上るお弁当屋さんで、芸能界で人気のある...
肉汁が口にジュワーッと…「肉焼売」焼売オン焼売のぜいたく
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさ...
蒲田で発見! 魅惑のソーセージ自動販売機 2021.12.15(木)
 コロナ禍で、自動販売機が一大ブームになりました。  非接触で商品を売買できるという利点を生かし、冷凍ラーメンやら...
煮込まない「もつ煮込み」 沸騰したら火を止め余熱で火入れ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさ...
アップルパイLOVE♡聖地の青森弘前で堪能 2021.12.14(火)
 好きなパンランキング6位(日本能率協会総合研究所調べ、2020年)に入るぐらい支持率の高い「アップルパイ」。実はりんご...
「生ホルモンとピーマン辛味噌炒め」ピーマンの切り方に秘訣
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさ...
マヨ甘酢でさっぱり「マカロニサラダ」ゆかりと大葉を混ぜて
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさ...
「白菜コッチョリサラダ」うま味と風味広がるピリ辛生キムチ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・駒場東大前の「菱田屋酒場」の菱田アキラさ...
「苺のパンケーキ」3選。2021.12.11(土)
 待ちに待った苺の季節。今回は、苺がトッピングされたオススメのパンケーキをご紹介したいと思います! カフェでほっとひとい...
ほっこり温かい「山形内陸風の芋煮」牛肉の甘味が口に広がる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・御茶ノ水の「麺ダイニング ととこ」の菅原...
ねっとり軟らか「押し麩の醤油麹焼き」クセになり過ぎる食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・御茶ノ水の「麺ダイニング ととこ」の菅原...
まだ買える⁉無印のカカオトリュフに夢中 2021.12.7(火)
 冬季限定で絶賛販売中の無印良品「カカオトリュフ」(全5種)、これ、本当にすごい。11月に入ってすぐ、お店でなんとなく目...
「マッシュルーム、トマト、チーズのホイル包み」肉厚が最高
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・御茶ノ水の「麺ダイニング ととこ」の菅原...
プリプリでしょっぱ美味!「玉こんにゃく」熱々でも冷めても
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・御茶ノ水の「麺ダイニング ととこ」の菅原...
京都の「餅菓子」4選。2021.12.4(土)
 12月の京都は風情があって魅力的。冬にかけて旅行を計画している方も少なくないと思います。京都にはおいしい食べ物がたくさ...