年越し蕎麦はワインで決まり!「辛口カヴァ」が超絶合うワケ

市野瀬瞳 フリーアナウンサー
更新日:2022-12-28 06:00
投稿日:2022-12-28 06:00
 フリーアナウンサーの市野瀬瞳です。ワイン好きが高じて猛勉強の末、ワインエキスパートと世界共通のワインの国際資格である「WSET(level3)」を取得。皆さんにもっと手軽にワインを飲んでいただきたい、ただただその一心で、1000円台で買える“神旨”ワインをご紹介します!

毎年「年越し蕎麦には日本酒」でしたが…

 もうすぐ大晦日ですね♪

「おいしい食事には必ずお酒!」のポリシーがある私は(笑)、年越し蕎麦には日本酒を合わせてきました。

 ですが! 様々なワインの資格を取得する中で「日本酒にも負けないくらいベストマッチなワインがあるやん!」と発見したんです!!

 それを皆さんにも共有したい♡

 というわけで、例年とはちょっと違う雰囲気で皆様にも年越し蕎麦を味わっていただける1本をご紹介します。優雅な気分になること請け合いですよ♪

国産ワイン? いいえ、セオリー度外視!

「日本蕎麦×ワイン」となると、ペアリングの基本である《その土地同士の食材を合わせる》という鉄則のもと、日本ワインを合わせるのが一般的ですが、今回はあえてセオリー度外視で推したいと思います!

『Implus CAVA Brut Nature(インプルス カヴァ ブリュット ナチュレ)』997円(税抜き)。

 特別感を演出するための最強&激安な1本。スペインのカタルーニャ州という地域で造られたスパークリングワインです。成城石井で見つけました!

 グラスに注いだ瞬間、レモンイエローに輝く中でシュワシュワと音とともに気泡が立ち上がり、グラスに鼻を近づけると柑橘系のスッキリとした爽やかな香りと、酵母由来のやさしいトースト香が広がります。

 口に含むと……お腹いっぱいだとしても、スイスイ飲めちゃうくらいの軽やかさとキリッとした爽快感です。

「辛口のスパークリングワイン」がベストマッチな理由

「CAVA」とは、フランスのシャンパーニュ地方で造られる高級発泡性ワイン「シャンパン」と同じ製法(ボトル内での2次発酵)で製造されたスパークリングワインのこと。ちなみに、CAVAはカタルーニャ語で「洞窟」を意味するのですよ。豆知識に♪

 各国のスパークリングワインのボトルのエチケット(ラベル)には、そのワインの残糖量が表示されるのですが、同ワインの場合は「Brut Nature」と表記されています。

 この表記は「ワインに含まれる残糖分は1Lあたり3g未満」の意。糖分が加えられていない発泡性ワインのみ記載ができ、「辛口のスパークリングワイン」を指すんです。

 年越し蕎麦は、お出汁のきいたつゆと蕎麦粉の香り、そこにトッピングする天ぷらなど、全てのおいしさをしっかりと味わいたいですよね。

 だとすると、赤ワインやフルーティーで甘やかな風味のワインを合わせてしまうと、お蕎麦全体の風味と喧嘩してしまい、ワインともども足の引っ張り合いに……(涙)。

 そうならないためには、お料理の邪魔をしない辛口ワインがベスト。さらに「年末」という特別感を出したかったので、発泡性ワインをセレクトしました♪

アミノ酸のマリアージュ

 このワインは瓶内2次発酵から生まれる「アミノ酸」の、パンを焼いたような香ばしい酵母の香りが楽しめます。アミノ酸といえば、年越し蕎麦のおつゆの出汁となる昆布や鰹にもたっぷりと含まれていますよね。

 おつゆとワインそれぞれが持つアミノ酸の旨味成分がマリアージュし、お互いを高め合い、結果的にお蕎麦全体をさらにおいしい一杯にしてくれるはずです♡

 そうそう、海老天などを一緒にいただく年越し蕎麦の場合は、天ぷらの脂をサラっと流してくれますしね!

超絶お手頃価格なワインでCheers♪

 2023年を元気に明るく迎えるための年越し蕎麦。この年末は見た目も華やかで超絶お手頃価格な1本で、ご自身に、もしくはパートナーやご友人と「Cheers♪」しながら年越し蕎麦を召し上がってみてはいかがですか☆

 最後まで読んでくださったアナタ様にとって、心穏やかな素敵な年末が迎えられますように……。

 ※本文内のワイン価格等は著者購入時のデータとなります。

市野瀬瞳
記事一覧
フリーアナウンサー
1984年12月25日新潟県生まれ。横浜国立大学在学中、女子大生リポーターとしてテレビデビュー。大学卒業後、NST新潟総合テレビの局アナになり、2012年に中京テレビに移籍。2020年にフリーアナウンサーになる。ラジオのレギュラー出演をはじめ、2021年には日本テレビ「踊る!さんま御殿!」に出演し話題となった。

2021年10月にJ.S.A.認定ワインエキスパートの資格を取得。2022年7月にはワイン国際資格であるWSET(Wine & Spirit Education Trust)Level 3に合格。2021年11月、日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会認定の「唎酒師」、2022年10月、ドイツワインケナー、日本酒と焼酎の知識に特化した「J.S.A.認定SAKE DIPLOMA」、2023年1月に「NAPA VALLEY WINE EXPERT」、2023年2月「J.S.A.ワイン検定認定講師」、2023年4月「日本ワインアドバイザー」を取得。

現在、東海ラジオ「Saturday Flavor」、MBSラジオ「クリス松村のザ・ヒットスタジオ」のレギュラー、テレビCM「みどり法務事務所」に出演中。

XInstagramYouTubeオフィシャルブログ事務所HP

関連キーワード

フード 新着一覧


ほっぺた落ちる「鶏そぼろ」で温玉うどん♡ 2021.10.6(水)
 デジタル大辞泉によると、 【ほっぺたが落ちる】たいへんおいしいことを表す言葉。ほおが落ちる。  そうなんで...
「ちりめんじゃこ山椒煮」丁寧に極力時間をかけて煮詰める
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の鳥割烹「鳥田中」の田中惣一郎さん...
「半熟!味付きうずらの卵焼き」極意は“お湯で温めておく”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の鳥割烹「鳥田中」の田中惣一郎さん...
「コンビネーションカレー炒め」予約の取れない店のまかない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の鳥割烹「鳥田中」の田中惣一郎さん...
「鶏すき焼きの黄金比のたれ」コクとうま味の秘密はザラメ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の鳥割烹「鳥田中」の田中惣一郎さん...
甘くて香ばしい「海老芋の唐揚げ」思わず笑みがこぼれます
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の鳥割烹「鳥田中」の田中惣一郎さん...
今が旬! ぶどう4種を食べ比べ 2021.9.29(水)
 信州の知り合いから、ぶどうをいただいたので食べ比べてみました。一度に一房を平らげてしまうほどのぶどう好きの筆者。こんな...
「鶏そぼろ豆腐」プロの仕上がりに少しでも近づける技とは?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・鐘ヶ淵の人気焼き鳥店「鳥田中」の田中惣一...
「豚肩ロースで作るふわトロ角煮」煮込み1時間の時短レシピ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健...
色鮮やか!「季節野菜のピクルス」は下準備とスパイスが肝
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健...
大人のティラミス 2021.9.24(金)
 今回は「大人のティラミス」レシピを紹介していきたいと思います! 前回のアマトリチャーナに引き続き、本格イタリアンのお料...
「ブロッコリーのアーリオ・オーリオ」茹で時間は1、2分でOK
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健...
「たっぷりキノコのアヒージョ」キノコは“事前に冷凍”がコツ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健...
ピーマンと豚肉好きにはたまらないレシピ 2021.9.21(火)
 この夏、ピーマンの料理をたくさん食べました。一時期、台風などの悪天候が重なり高騰したこともありましたが、それでも手頃で...
「ジャガイモのアンチョビーマヨネーズ」至福の無限ループ!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・築地のイタリアンバル「TIME」の時任健...
ふんわりホットケーキの作り方  2021.9.19(日)
 毎回なんとなーく焼いてしまっているホットケーキ。ふと、メーカーの最新レシピを読んでみると、いつもの焼き方がすでに古くな...