そんなえりのボスのもとにはウワサを聞きつけ、今日も悩みを抱えた女性が、ふらりと立ち寄ったようですよ。
1. 便秘と下痢が交互に…胃腸が弱くて毎日つらい
今日の相談は、やす子さん(43歳女性・仮名)からです。
「便秘と下痢に、交互になってしまうんです。便秘でおなかが張るのも不快だし、急に腹痛が来たりおなかが緩くなったりするのもつらくて……」
やす子さんは、暗い表情で話しています。
「いつもおなかの調子がすぐれないから、外出するのも不安なんです」
「便秘も下痢も、どちらも本当につらいわよね……」
心配そうな表情でうなずく、えりのボス。
「便秘と下痢のくり返しが慢性的に続くようなら、まずは消化器内科や胃腸科などで診てもらったほうが安心よ。悪い病気が隠れている可能性も、ゼロではないもの。そして、病院の受診を検討するのと同時に、ストレス対策も忘れずにね」
「……ストレス対策?」
やす子さんは、ふしぎそうな顔をします。
「やっぱり、おなかの調子ってストレスとも関係があるんですか?」
「そうよ。胃腸はストレスの影響をとても受けやすい臓器なの。胃腸に病変が見られなくても、ストレスの影響で便秘や下痢をくり返してしまう場合もあるんだから」
「そうなんですか!?」
「えぇ。それじゃあ、今日はストレスでおなかのトラブルが起きる仕組みと、便秘・下痢をくり返す人におすすめのセルフケアについて解説するわね」
「ぜひお願いします!」
真剣な表情でうなずいているやす子さん。これは放っておけません!
2. 便秘と軟便をくり返すのは自律神経の乱れやストレス?
「便秘と軟便がくり返し起きる場合には、ストレスが関与している可能性があるの。脳腸相関(のうちょうそうかん)という言葉を聞いたことはある?」
耳慣れない言葉に、やす子さんは首をかしげます。
「脳腸相関というのは『脳と腸が相互に強く影響を及ぼしている』という意味よ。ストレスによる刺激は、自律神経を介して脳から腸へと送られるの。反対に、感染症などで腸の具合が悪くなると、不安などのメンタル不調が出やすくなるともいわれているわ」
「なるほど……お互いに関係し合っているんですね」
「ストレスは、自律神経のバランスを乱して胃腸のトラブルを招く場合があるの。胃腸の検査をしても、特に病変が見当たらないにもかかわらず、便秘や下痢をくり返す状態のことを『過敏性腸症候群』といってね。ストレスの多い現代社会では、過敏性腸症候群の人が増えているんですって」
「もしかしたら、私も過敏性腸症候群なのかもしれませんね」
「自己判断はできないから、消化器内科などで相談することが大切よ」
えりのボスの言葉に感心した表情で、やす子さんはつぶやきます。
「ストレスの影響って、とても大きいんですね……」
「慢性的にトラブルが続いている場合は、病院で相談しましょう。でも、『腸の具合がちょっと気になる……』という感じの人は、腸の調子を整えるセルフケアから始めてみるのがおすすめよ」
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