意外な組み合わせがおいしい「グリーンカレー風グラタン」

コクハク編集部
更新日:2019-06-26 06:00
投稿日:2019-06-26 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇のビストロ「Refuge」の大城忍さんに、グラタンとグリーンカレーのいいとこどり「グリーンカレー風グラタン」のレシピを教えていただきました。

絶妙な風味を生む「30グラム」

 なかなか予約が取れない沖縄の隠れ家ビストロ「Refuge」。お店の日替わりメニューは、季節の食材の入荷次第でその都度変わるとのこと。時々ボードに並ぶチキングラタンは、人気の一品。今回教えていただいたのはそのアレンジ版です。

「グラタンは、ベシャメルソースが基本。それを一から作ると大変ですが、市販のグリーンカレーペーストとココナツミルクで代用するので簡単ですよ」

 写真の通り、見た目はよくあるグラタンですが、その味はまったく違います。

 カリッとしたチーズの食感といい、鶏や豚のウマ味といい、全体としてはグラタンの一体感ながら、絶妙なグリーンカレーなのです。レモングラスもほどよく利いてて爽やか。沖縄のシェフが織りなすフランスとタイの三位一体は、傑作です。

 一般のグラタンより食後感が軽く、タイのシンハーや沖縄のオリオンなどライトな風味のビールの方が断然合います。レモンやライムをギュッと搾ったハイボールもオススメ。

「タイ料理がお好きだと、グリーンカレーペーストをもっと加えたくなるでしょうが、30グラムより多いと、グラタンではなくなり、グリーンカレーになってしまうんです」

 3番目の行程の時、牛乳などでのばす場合は、小麦粉が焦げたり、ダマになったりしないように、2、3回に分けて加えるのがポイント。のばしているうちにヘラに抵抗を感じて、ねっとり感が増してきたら、出来上がりはもうすぐ。そのねりで、食感がもっちりしておいしくなります。

 レシピの分量は、ツマミとしてなら3、4人前ほど。おもてなし料理にもピッタリですよ。

【材料】

〈A〉
・鶏モモ肉 100グラム
・豚ひき肉 100グラム
・玉ネギスライス 1個分
・マッシュルーム 50グラム
・レモングラス 20グラム
・サラダ油 大さじ1杯
・グリーンカレーペースト 30グラム

〈B〉
・ココナツミルク 150㏄
・牛乳 150㏄
・小麦粉 50グラム
・バター 50グラム

〈C〉
・ナンプラー 少々
・砂糖 少々
・コショウ 少々
・ピザ用チーズ  適量

【作り方】

1. 〈B〉を鍋で温めておく。
2. サラダ油でグリーンカレーペーストを炒めたら、〈A〉の残りの食材を加えて、玉ネギがしんなりするまで炒める。
3. 2にバターを入れて溶けたら、小麦粉を加えてまんべんなく炒めながら①を少しずつ加えていく。とろみがちょうどよくついたら、〈C〉で味を調える。
4. 3にピザ用チーズをかけたら、トースターで焼き目がつくまで焼く。

本日のダンツマ達人…大城忍さん

▽おおしろ・しのぶ
 四川飯店で四川の調理法をマスターすると、フレンチ店で修業。ソーセージも好物で、その作り方を会得。「自分が好きなものを出していたら、こんな店になっちゃった」

▼Refuge
 パテ・ド・カンパーニュや和牛ホホ肉の赤ワイン煮とともに、水餃子と汁なし担々麺。不思議なメニュー構成ながら、どれも超本格的。予約必須。
沖縄県那覇市安里388-10
℡098・911・4856
営業時間 17時30分~25時。火曜定休

(日刊ゲンダイ2018年10月4日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


万能の黒こしょうソースと「豚三枚肉とズッキーニのソテー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
豚バラともやしを重ねて蒸すだけ!食欲そそる夏☆満足おかず
 梅雨も明けて、すっかり夏ですね。暑い日はコンロの前に立つ時間を短くしたいもの。今回は「重ねるだけ」で簡単に作れる猛暑に...
ぐっち夫婦 2020-09-27 11:52 フード
白ワインと一緒に 「夏ヒラメと薬味野菜のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
「オカヒジキ、ヤリイカ、タラコの和え物」食感がクセになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
味噌が香ばしい「冷や汁」 真夏にぴったりな宮崎の郷土料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、宮崎の...
晩酌が華やぐ「枝豆の醤油煮」と「谷中生姜のもろみ揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
甘くてまろやか「ニンジンのポタージュをかけた茶碗蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
組み合わせの妙!ハイボールに合う「酢飯納豆の春巻き揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
「夏野菜の冷製カレー風味」ちゃちゃっと本格志向の晩酌!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「夏野菜のみぞれ和え」皮ごとおろして大根の辛さを味わう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、涼を呼...
おうち料理が料亭に!日本酒が進む「アユの大葉酢あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
「モツイタリアン」仕上げに日本酒でフランベする理由は?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・お花茶屋にある居酒屋「東邦酒場」の遠藤泰典...
「鶏のイタリア風チャーシュー」最後のひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
2度美味しい 「鳥と大根スープ煮」からの「冷麺風そうめん」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
カルパッチョ好き必見!おうちで作る「アジの和風タルタル」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「イワシのうまみ焼き」味噌を加えてハラワタの苦味を堪能!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、イワシ...