離婚を切り出された夫が妻に取った行動…真由さんのケース#3

神田つばき 女と性 専門ライター
更新日:2020-01-11 06:57
投稿日:2019-09-29 06:00

妻を混乱におとしいれ自立や意志を奪うモラハラ男の画策

マンション内に広まっていた自分の噂

 いつの頃からか真由さんは、同じマンションの住人からジロジロ見られていると感じるようになりました。ある日管理組合の理事長の奥さんが、ゴミ出しに出てきた真由さんに「組合で旦那さんに聞いたんですけど、大丈夫?」と、声をかけてきました。

 何のことかと驚く真由さんを物陰に引っぱっていくと、声をひそめて、「奥さんが心のバランスを崩されて……いつ発作が起きるか心配で目が離せないんですっておっしゃるから、私たちビックリしたんですよ?」と言います。心配そうな言葉でしたが、声も顔も好奇心でいっぱいでした。「発作とか、そんなことはないので、ご心配なく……」と言うのがやっとで、真由さんは逃げるように家に帰りました。

血相を変え怒鳴り込みに行こうとした夫

 真由さんは混乱しました。夫は真由さんの通院を嫌がっていたのに、どうして他人に話したりしたのか?発作を起こしたことなんてないのに、なぜ大げさな言い方をしたのか?夫の真意がわからなくて、真由さんもさすがに問いただしました。しかし、彼の答は―。

「俺がそんなこと言うはずないじゃない?お前が精神を病んでいるなんて思われたら、俺だってこのマンションに居づらくなるんだよ!?それぐらいわかってくれよ……。お前が病院に行くところを誰かに見られていたに決まってる。誰が噂を立てているのか、理事長に問いただしてやる!」

怒りのあまり真っ赤になり、パジャマ姿のまま廊下に飛び出そうとする夫を真由さんは必死に止めました。実は、これもモラハラ男の常套手段です。真由さんの離婚の意志を捨てさせるために、混乱におとしいれようとしているのです。

 次回、「謎の騒音でマンションの住人から孤立…真由さんのケース#4」に続きます。

【あわせて読みたい】
夢みたいな新婚生活に落ちた黒い影…志穂さんのケース#1
わずか7日で構築された支配のパターン 美沙さんのケース#1

神田つばき
記事一覧
女と性 専門ライター
離婚と子宮ガンをきっかけに“目がさめて”女性に生まれたことの愉しみを取り戻すべく、緊縛写真のモデルとライターに。私小説「ゲスママ」、イベント「東京女子エロ画祭」「親であること、毒になること」などを企画。最近は女犯罪者や緊縛表現者に関するZINEの制作・販売を開始。Xnoteblog

関連キーワード

ラブ 新着一覧


結婚の決め手は? 男性がプロポーズを決める女性の特徴5つ
 大多数のカップルは、相手に自分の恋心を告白をして両思いになり、交際に至りますよね。では、結婚の決め手はなんでしょうか。...
東城ゆず 2019-10-21 17:39 ラブ
夫の人生は転落まっしぐら…“さげまん鬼嫁”の恐怖エピソード
 世の中には、単なる“鬼嫁”なだけでなく、そこに“さげまん”要素が加わっている残念な女性もいるようです。  魑魅魍魎(...
並木まき 2019-10-20 06:00 ラブ
こんなはずじゃなかった”超年の差婚”別れとお金のエグい話
 齢が10歳以上はなれている相手との結婚を“年の差婚”と呼びますが、20歳以上離れている完全に一世代上の相手との結婚は“...
神田つばき 2019-11-17 12:04 ラブ
内助の功はダメ男を育成? 尽くし過ぎる女は実は愛されない
「枕に髪の毛がいっぱいついていて、『あれ?』というときがあった。ストレスからくるものかなと思いました」  ノーベル化学...
山崎世美子 2019-11-14 19:24 ラブ
妻はガク然…非常事態だからわかった“夫の隠れたる本性”3選
 日本全国に甚大な被害をもたらした台風19号。各地で前代未聞の事態となり、今なお被害の全容も明らかになっていません。そん...
並木まき 2019-10-19 06:47 ラブ
復縁チャンスはある?やり直せるかどうかは振られ方でわかる
「彼に振られてしまった。2年も付き合ったし、すごく気が合う人だったから、この人と結婚したかったのに。もうやり直す方法って...
七海 2019-10-18 06:00 ラブ
妻を蝕む サイコパス系モラ夫の“エキセントリックな口癖”3選
 サイコパスちっくな本性をもつモラハラ夫ほど、口にしがちなフレーズもあります。妻をじわじわと追い詰める、冷酷なそのセリフ...
並木まき 2019-10-18 06:00 ラブ
なぜシングルマザーは無職男とカップリングしてしまうの?
 シングルマザーが再婚相手や内縁の夫に選ぶ男性は、なぜか無職が多いんです。でも最初から無職だったわけではなく、報道などを...
内藤みか 2019-10-18 18:56 ラブ
男性が女性に運命を感じる瞬間…3つのタイミングが恋を生む
 男性も女性も運命を感じると、「この人かもしれない」と恋愛感情が生まれますよね。  では、男女はどんなタイミングで...
山本早織 2019-10-17 06:00 ラブ
ピュアで優しい? 女性経験ゼロ彼氏と付き合う5つのメリット
「遊んでる男の人と女性経験ゼロの男の人、彼氏にするならどっちがいい?」――。女子の間でちょくちょく話題に上がるこの議題。...
七海 2019-10-17 06:00 ラブ
子育て中のイライラは夫のせい!産後に妻がイラっときた理由
 子育てって本当に大変ですよね。筆者は、夜泣きがひどい長男を一年間2時間睡眠で育てたのですが、それでも子どもはすごく可愛...
東城ゆず 2020-01-11 06:58 ラブ
癒されたい男性の心理って?“真の癒し系女子”になるポイント
 ちょっと疲れてしまった時、「癒されたいなぁ」と思った経験がある女性は多いでしょう。でも、これは男性も同じ。一見、ひとり...
孔井嘉乃 2019-10-16 06:00 ラブ
漫画キングダムで誰がタイプ? No.1モテ男を勝手に認定!
 今、日本で最も熱い漫画の一つ、それがキングダム! 中華の統一にかける男たちの情熱と、ほとばしる戦い!「恋愛の大事なこと...
しめサバ子 2019-10-16 19:40 ラブ
“面食い”はやめなくてOK!顔で婚活相手を選ぶ4つのメリット
 あなたは面食いですか? それとも顔なんてどうでもいいですか? 「恥ずかしながらイケメンじゃないと興味がわかない。でも...
七海 2019-10-15 09:50 ラブ
小悪魔系女子とは一味違う「魔性の女」のモテ力♡7つの特徴
 何かと比べられる「魔性の女」と「小悪魔系女子」。でも、この2タイプは、似て非なるタイプだということを知っていますか?ど...
リタ・トーコ 2019-10-14 08:01 ラブ
トロフィー妻が欲しい男ほど言いがちな毒々しいフレーズ3選
 トロフィー妻を欲しているモラ男ほど、口にしがちなフレーズもあります。魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とす...
並木まき 2019-10-14 06:28 ラブ