「白魚の卵とじ」お出汁をたっぷり吸った白魚を卵と一緒に

コクハク編集部
更新日:2019-10-22 06:00
投稿日:2019-10-22 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の老舗和食店「はち巻岡田」の岡田幸造さんに、上品な味わいの「白魚の卵とじ」のレシピを教えていただきました。

上品なうま味がじゅわっと…

 江戸の名物料理にドジョウがあります。身を開かず、丸ごとを鍋で甘じょっぱく煮込む……。これが庶民のスタミナ食。卵でとじた柳川鍋も、専門店ではおなじみのメニューですよね。

 そんな下町の定番メニューを家でも楽しめるお料理に仕立て直したのが、この一品。白魚の身はふっくらと軟らかくてクセがありません。そこが風味の強いドジョウとの違いです。

 素材が違えば、味付けもチェンジ!白魚の柳川風は、美味しいお出汁でいただきます。醤油は、ほんの香りづけ。スプーンやレンゲを使って、お出汁のうま味をたっぷり吸った白魚と卵を一緒にすくって口に運ぶと、上品なうま味がジュワッと一面に広がりますよ。

「江戸といえばドジョウだけど、最近はいいのが入りにくいですからね。やっぱり料理は素材が大事。旬のいい素材で作れば、全然違いますよ」

【材料】

・白魚
・卵
・ダシ
・酒
・醤油
・塩   (それぞれ適量)

【材料】

1. ダシに酒、醤油、塩を各少々加える。
2. 小鍋に白魚を並べ、全体が浸るぐらいに1の汁を注ぎ、火にかける。
3. 白魚に火が通ったら溶き卵を全体にかけ、火を止めて、少しふたをする。
4. ふたを取って三つ葉を飾る。

今日のダンツマ達人…岡田幸造さん

▽おかだ・こうぞう
 1959年、東京都生まれ。慶応義塾大卒。新橋の料亭「松山」で修業したのち、86年から2代目の父・千代造と一緒に厨房に入る。祖父・庄次が築いた江戸の味を守りながら、挑戦も続けている。

▽はちまきおかだ
 1916(大正5)年に京橋区尾張町(現・銀座5丁目)で開業。昨年10月、創業101年を迎えた。水上瀧太郎、久保田万太郎、川口松太郎、吉田健一、山口瞳ら多くの文人に愛されてきた銀座の老舗。戦争や都市計画のあおりで、1968(昭和43)年に現在の地に移転した。
中央区銀座3―7―21
℡03・3561・0357

(日刊ゲンダイ2018年4月11日付記事を再編集)

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