謎の騒音でマンションの住人から孤立…真由さんのケース#4

神田つばき 女と性 専門ライター
更新日:2020-01-11 06:55
投稿日:2019-10-06 06:00

自分の住む家の中で起きている謎の現象

真夜中に目撃した意味不明な夫の行動

 真由さんは睡眠導入剤を飲むのをやめることにしました。ベッドの中で眠りかけては夫の気配で目が覚め、睡眠不足で昼間は眠気と戦う…という日々を3日続けたある夜、大きな物音で目が覚めました。物音はリビングから聞こえます。足音を忍ばせてそっと廊下からリビングを覗いた真由さんは凍りつきました。

 夫が力まかせに壁を叩き、蹴り付け、それから床を激しく踏み鳴らしているのです。一瞬何かを怒っているのかと思い動悸が激しくなりましたが、廊下の壁にしがみつくようにして見ていると、夫は息を弾ませて暴れるのをやめました。ボクサーのように額からボタボタと汗が流れ落ちていましたが、ソファに座って冷静な顔でゴクゴクと水を飲み、痛そうに拳をさすっています。再び立ち上がって壁を叩きはじめた夫に見つからないよう、真由さんは足音を忍ばせてベッドに戻りました。

一夜明けると何事もなかったかのように

 いったいあれは何だったのか…? 朝まで震えが止まらず、目撃したことを夫に悟られそうで、真由さんは一睡もできませんでした。翌朝、夫は昨夜のことには何も触れず、美味しそうに朝食を食べています。真由さんは直接的な暴力を受けたことはありませんが、夜中に目撃した暴れる夫の姿に恐怖を感じ、底知れない不安が湧いてくるのでした。

 その時、玄関のチャイムが鳴ったのです。「おはようございます、芦川ですけど……」。理事長の奥さんでした。「いいよ、食べてて」と、いつになく夫は笑顔で玄関に向かい、外に出て行きました。嫌な予感がした真由さんはそっとドアに近づき、ドアスコープを覗いて聞き耳を立てました。

 次回に続きます。

【あわせて読みたい】
夢みたいな新婚生活に落ちた黒い影…志穂さんのケース#1
わずか7日で構築された支配のパターン 美沙さんのケース#1

神田つばき
記事一覧
女と性 専門ライター
離婚と子宮ガンをきっかけに“目がさめて”女性に生まれたことの愉しみを取り戻すべく、緊縛写真のモデルとライターに。私小説「ゲスママ」、イベント「東京女子エロ画祭」「親であること、毒になること」などを企画。最近は女犯罪者や緊縛表現者に関するZINEの制作・販売を開始。Xnoteblog

関連キーワード

ラブ 新着一覧


“残念美人”の6個の特徴!綺麗なのにモテない理由とは?
 あなたの周りには、「美人なのに、なぜかモテない」そんな女性はいませんか? 男性にちやほやされるのにお付き合いとなると長...
リタ・トーコ 2019-12-15 06:00 ラブ
夫に同情…鬼嫁からの“愛のない”クリスマスプレゼント3選
 鬼嫁とて、クリスマスには夫にプレゼントを贈る人も少なくないようです。しかし、せっかくもらったプレゼントでも、その中身に...
並木まき 2019-12-15 06:00 ラブ
モテないのは明らか!下品な女性のダメポイント4つ&改善策
 モテる女性を語る上で欠かせないのが、清楚な感じで相手を思いやれるということ。では、非モテな女性とは、どのような女性のこ...
東城ゆず 2019-12-14 06:00 ラブ
彼と行く場所でわかる!“クリスマスデート別”男性の性格診断
 街はめっきりクリスマス。ショッピングモールも駅もエステも、どこに行ってもABBAとマライア・キャリーを聞く日々ですね。...
ミクニシオリ 2019-12-14 06:00 ラブ
Xmasシーズン! 映画デートのセレクトでわかる彼のタイプ
 今年のクリスマスは、年号が変更になった関係で平日のみ連休がなくなっています。今まで祝日だった天皇誕生日の12月23日が...
ミクニシオリ 2019-12-13 06:00 ラブ
「彼女がいてよかった!」と男性が密かに思う瞬間7選♡
 女性と比べると、男性は「言葉足らず」とよく言われますよね。本当は彼女への愛情や感謝を持っているのに上手に言葉にしないた...
下品じゃないのに男心をそそる…“あざとセクシー”な台詞4選
「いまの台詞、なんか色っぽくてぐっときた」「わかってて言ってるの?あざといね」  何気ない台詞だったのに、男性にそんな...
七海 2019-12-12 06:00 ラブ
いい関係を築きたい お姑さんに気に入られるための3つの作戦
 結婚すると始まるのが彼のママ、つまり姑との関係です。今後長いおつきあいになるのですから、できるだけ穏便な関係を築きたい...
内藤みか 2019-12-12 06:00 ラブ
夫に浮気されたサレ妻体験談…奥様たちはその時どうした?
 世の女性を悩ませる夫の浮気問題。私は夫の浮気による離婚歴があります。一番最初に浮気が判明した時には相手の女性を相手に裁...
深志美由紀 2019-12-11 06:00 ラブ
彼氏がモーニングコールを頼む心理&喜ばれる起こし方5選♡
 お付き合いが始まると、彼氏から「モーニングコール頼める?」とお願いされることがあります。そんな時、「正直、忙しいのに面...
リタ・トーコ 2019-12-11 06:00 ラブ
初デートはどうすればいい?二人の距離が近づく3つのポイント
 合コンで知り合った人や、グループ交際から“いい感じ”になった彼と初めて二人で遊びに行く時は、誰だってドキドキするもの。...
東城ゆず 2019-12-10 06:01 ラブ
マッチングアプリを幸せな結婚につなげるたった一つの方法
 皆さん、こんにちは。結婚につながる恋のコンサルタント山本早織です。現在、出会うためのツールはたくさんあり、「出会いがな...
山本早織 2020-05-20 11:29 ラブ
彼女からもらって萎えたモノ3選…Xmasプレゼントのコツは
 クリスマスといえば、プレゼント。今年は彼にどんなプレゼントを用意する予定ですか?  プレゼント選びは人間性やセンスが...
ミクニシオリ 2019-12-09 06:09 ラブ
恋愛下手な女性の5つの特徴! 克服するとっておきの方法
 好きな人はちょこちょこできるのに、思えばここ何年も恋が実っていない……そんな方は「恋愛下手」なのかもしれません!そこで...
リタ・トーコ 2019-12-08 06:00 ラブ
彼の部屋が汚い案件!オカンにならずま~るく解決するメス力
 ゆくゆくは結婚したいと思っている彼氏がいます。付き合って1カ月、マッチングアプリで出会ったのですが、3回遊んだ後に電話...
神崎メリ 2019-12-08 06:00 ラブ
嬉しいのは妻だけ…夫泣かせな鬼嫁たちのクリスマス支度3選
 鬼嫁と暮らす男性たちにとっては、楽しいはずのクリスマスが、恐怖のイベントでもあるみたいです。  魑魅魍魎(ちみもうり...
並木まき 2020-01-10 16:22 ラブ