調理は豪快、味は繊細
「これはお店のお客さんに教えてもらった料理です。70代の男性の方で、『肉が雑な感じのコンビーフの方がうまいんだ』とのことです」
稲原さんが笑顔で提供してくれたのが、この一品。スライスして並べたバゲット、器に入った肉の盛り付けは、まるでレバーペーストのようです。
バゲットに肉をのせて口に運ぶと、コンビーフ独特の匂いはなく、むしろ優しい味わいに。玉ねぎのほのかな甘味がほっこりします。
「コンビーフ自体に味がついているので、塩の分量はお好みで。クミンを空煎りしたものをのせると、風味が際立ちます」
さっそく試してみましょう! 稲原さんに煎ってもらったクミンをひとつまみ、肉にのせて食べてみると、カリッとしたクミンの香りもさることながら、肉の風味が一段と増します。
調理法もとっても簡単。コンビーフは缶を開けたら、そのまま豪快にフライパンにドン!
「熱で崩れるので、あらかじめ切る必要がないんです」(稲原さん)
トマトとコンビーフ。意外な組み合わせにみえて、実はぴったりと合うんですよ。
【材料】
コンビーフ  1缶
玉ねぎ  1/2個
トマト  1個
油  大さじ1
塩とコショウは好みで
【レシピ】
1. 玉ねぎはみじん切りにし、トマトは2センチ角にザク切り。
2. フライパンに油を入れ、中火で玉ねぎを炒める。透明になったらトマトを入れる。
3. トマトにも火が入ってきたら、コンビーフを入れる。塩を入れ、水分がなくなるまで煮詰める。最後にコショウを好みでかけ、完成。
本日のダンツマ達人…稲原春香 さん
▽いなはら・はるか 
 6年間、西麻布の飲食店で働き、日本酒などの扱いを学ぶ。燗酒が好きなこともあって、「三品」で3代目店長を務めている。 
▽純米酒 三品 
 坂嵜透オーナーの「燗酒にする酒は安酒、良い酒は冷やで飲む、という間違った先入観をなくしたい」という理念の下、2011年に開店。燗酒メインで日本酒に合う一品も豊富。 
東京都渋谷区道玄坂2-20-26 藤和エクシール道玄坂B1
℡03・6455・3319 
営業時間18~25時(月~金)、15~24時(土日) 
(日刊ゲンダイ2018年9月28日付記事を再編集)
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