ふわっとした食感に仕上がる「白子のバターしょうゆ焼き」

コクハク編集部
更新日:2019-12-06 06:00
投稿日:2019-12-06 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂の和食店「多に川」の阿部学さんに、軽い食感に仕上がる「白子のバターしょうゆ焼き」のレシピを教えていただきました。

下処理はしっかりと

 この料理、洋風に表記すれば白子のムニエルになるところですが、食後感はムニエルより断然軽い。

「洋食風に調理すると、最初からバターで焼きますよね。でも、そうすると、焦げやすいし、食感もコッテリと重くなります。白子そのものに濃厚な味わいがあるので、サラダ油で焼いてから、バターは仕上げに香りづけ程度で十分です」

 お酒のおツマミは毎日のこと。難しい焼き方より簡単な方がいいですよね。焦がさずに焼けて、食感も軽く仕上がるなら、一石二鳥!

 その分、下処理をしっかりと。①の作業は、水を替えながら2、3回繰り返します。そうすれば臭みも筋も取れて、口当たりがふわっとします。水洗いした後の水気は、焼くときに跳ねないようにしっかり拭き取ること。

「白子は生で食べられますから、しっかりと火を通す必要はありません。小麦粉にうっすらと焼き目がつく程度でいいでしょう」

 酒としょうゆも少量で。アルコール分を飛ばすため、酒を先に入れるのがコツだそう。プロの阿部さんは、彩りにホウレンソウを添え、ゆずを散らしますが、そこまでしなくても大丈夫。バターの香りが鼻をくすぐったら、火を止めて酒を準備すればいいんです。のんべぇは彩りよりお酒ですから。

【材料】

・白子 100グラム
・塩 適量
・小麦粉 適量
・酒 適量
・サラダ油 少々
・しょうゆ 適量
・バター 少々

【レシピ】

1. 白子に塩を振って軽くもんでから水洗いし、ぬめりや筋を取る。
2. キッチンペーパーで白子の水気を拭き取って軽く塩を振り、小麦粉をまぶしたら、余分な小麦粉を落とす。
3. 熱したフライパンにサラダ油を引いて、2を焼く。
4. 酒を加えてアルコール分を飛ばしたら、しょうゆを追加し、香りづけ程度にバターを少々。小麦粉に焼き目がついたら出来上がり。

本日のダンツマ達人…阿部学さん

▽あべ・まなぶ
 料亭わらびの里、料亭金田中などで修業した後、多に川へ。だしをベースにした和食の王道を守りつつも、ちょっとした変化を加えてファンを魅了する。49歳。

▽多に川
 薩摩おごじょがもてなす和食店。路地裏の雑居ビルにある隠れ家的なたたずまいで、夜はおまかせコースのみ。カウンター7席と4人掛けのテーブル2つながら、落ち着いて食事ができると評判に。
東京都港区赤坂2―7―5 赤坂ブライトビル1階
℡03・3568・2488

(日刊ゲンダイ2019年1月11日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


ふんわりホットケーキの作り方  2021.9.19(日)
 毎回なんとなーく焼いてしまっているホットケーキ。ふと、メーカーの最新レシピを読んでみると、いつもの焼き方がすでに古くな...
子供にも人気「牛肉の甘辛煮」弱火で30分煮込んでトロトロに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・天王町「ステーキクラブ『18』」の店長・...
辛さ再び! ペヤング「獄激辛麻婆」を実食 2021.9.17(金)
 まるか食品さんがまたやってくれました。今回の「極激辛シリーズ」は「麻婆やきそば」です。9月に入ってなんだか急に肌寒くな...
「ガーリックライス」最後に特性ソースでジュジュジューッと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・天王町「ステーキクラブ『18』」の店長・...
「チキングリル」面倒でも料理酒か白ワインで蒸すのが大事!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・天王町「ステーキクラブ『18』」の店長・...
サシがとろり「リブステーキ」 焼く前に常温で20〜30分置く
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・天王町「ステーキクラブ『18』」の店長・...
ひき肉だけで作る「つなぎなしハンバーグ」 ソースが絶妙!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、横浜・天王町「ステーキクラブ『18』」の店長・...
「柴漬けアーリオ・オーリオ」ワインに合う人気賄いメニュー
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・芝公園の「イタリア料理 樋渡」の原耕平さ...
自家製「鶏ハム」超簡単なのにしっとり&うま味じんわり!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・芝公園の「イタリア料理 樋渡」の原耕平さ...
「タコとオクラのマリネ」イタリア魚醤で味の輪郭くっきり
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・芝公園の「イタリア料理 樋渡」の原耕平さ...
「きゅうりのバルサミコ酢マリネ」うま味と歯ごたえが絶品!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・芝公園の「イタリア料理 樋渡」の原耕平さ...
「ピーマンとツナのサラダ」ピーマンのしんなり加減はお好みで
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・芝公園の「イタリア料理 樋渡」の原耕平さ...
「イチジクのコンポート」コツはイチジクの赤さを残すこと
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・浅草の「鮨 久いち」の出口威知朗さんに、...
「あん肝の奈良漬け添え」まるでムース…奈良漬と相性抜群!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・浅草の「鮨 久いち」の出口威知朗さんに、...
うま味が濃厚!「煮帆立」帆立てとはまぐりのマリアージュ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・浅草の「鮨 久いち」の出口威知朗さんに、...
秋を先取り! 生落花生のおいしい食べ方♡ 2021.9.2(木)
 まだまだ暑い日が続きますが、無人販売所には少しずつ秋の気配が。  8月下旬から旬を迎える「生落花生」が並ぶように...