「トンノ・エ・ファジョーリ」ツナ缶と白いんげん豆のサラダ

コクハク編集部
更新日:2020-03-24 16:54
投稿日:2019-12-25 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のイタリアン「トラットリア ブカ・マッシモ」の大沼清敬さんに、白ワインと合う「トンノ・エ・ファジョーリ」のレシピを教えていただきました。

山盛り食べても飽きない味

 トンノはツナ缶、ファジョーリは白いんげん豆のこと。店では乾燥した豆を水に一晩漬けて戻してから茹でています。今回は市販の水煮タイプを使いました。

「トスカーナ地方は内陸部なので魚介類を使う料理はほとんどありませんが、ツナ缶はよく食べるのです」

 アクセントとなるのは、メニューには含まれない玉ネギ。現地では赤玉ネギを好んで使います。

「白ワインビネガーに1時間ほど漬けておくと独特の辛味が抜けます。それをザルにあげてから使います」

 イタリア人はチーズや肉などこってりした食べ物を好むイメージがありますが、実は野菜をもりもり食べるんだそう。

「日本人よりも量を食べるんじゃないかと思います。私がフィレンツェにいた時は、山盛りのトンノ・エ・ファジョーリをメイン代わりに注文し、白ワインと一緒に楽しんでいる中年男性もいましたよ」

 冷蔵庫で3~4日は保存可能。冷やすと味がなじんでさらにおいしくなります。さっぱりしていて飽きのこない味だから、食欲が落ちる夏場にもってこいです。

【材料】

ツナ缶    70グラム×2
赤玉ネギ     1個
白いんげん豆(水煮)  380グラム(1パック)
レモン果汁    適量
イタリアンパセリ 1枚
塩        適量
エキストラバージンオリーブオイル    適量

【レシピ】

(1)赤玉ネギを細かく切り、ひたひたになる量のワインビネガーに1時間漬け、ザルにあげる。
(2)ボウルにツナ缶、白いんげん豆と①を入れ、レモン果汁、塩、オリーブオイルで味を調える。
(3)イタリアンパセリを添えて皿に盛る。

本日のダンツマ達人…大沼清敬さん

▽おおぬま・きよたか
 1977年、埼玉県生まれ。高校卒業後に働いた洋食レストランで多様な食材を使うパスタのうまさに目覚め、イタリア料理の道に。都内や伊フィレンツェで修業後、29歳で丸の内の「デリツィオーゾ・フィレンツェ」でシェフとなり、39歳で独立、門前仲町に店を構えた。

▽トラットリア ブカ・マッシモ
 大沼シェフがイタリア滞在中に食べていたトスカーナ地方の料理が中心。小皿の野菜をいくつか頼んだあとで、ワインと一緒にメインの炭火焼きを楽しむ客が多い。客の7割がリピーターで、根強いファンが通う名店。ミシュランの「ビブグルマン」(安くてオススメできる店)にも選ばれている。
江東区富岡1―24―11
℡03・5809・9022

(日刊ゲンダイ2019年6月12日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


万能の黒こしょうソースと「豚三枚肉とズッキーニのソテー」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・外苑前のワインビストロ「アミニマ」の阿部真...
豚バラともやしを重ねて蒸すだけ!食欲そそる夏☆満足おかず
 梅雨も明けて、すっかり夏ですね。暑い日はコンロの前に立つ時間を短くしたいもの。今回は「重ねるだけ」で簡単に作れる猛暑に...
ぐっち夫婦 2020-09-27 11:52 フード
白ワインと一緒に 「夏ヒラメと薬味野菜のカルパッチョ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
「オカヒジキ、ヤリイカ、タラコの和え物」食感がクセになる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
味噌が香ばしい「冷や汁」 真夏にぴったりな宮崎の郷土料理
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、宮崎の...
晩酌が華やぐ「枝豆の醤油煮」と「谷中生姜のもろみ揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
甘くてまろやか「ニンジンのポタージュをかけた茶碗蒸し」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新橋のフレンチ「ボワ ヴェール」の川口かず...
組み合わせの妙!ハイボールに合う「酢飯納豆の春巻き揚げ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
「夏野菜の冷製カレー風味」ちゃちゃっと本格志向の晩酌!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「夏野菜のみぞれ和え」皮ごとおろして大根の辛さを味わう
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、涼を呼...
おうち料理が料亭に!日本酒が進む「アユの大葉酢あんかけ」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・向島の老舗料亭「櫻茶ヤ」の添野光二さんに、...
「モツイタリアン」仕上げに日本酒でフランベする理由は?
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・お花茶屋にある居酒屋「東邦酒場」の遠藤泰典...
「鶏のイタリア風チャーシュー」最後のひと手間でプロの味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・六本木ヒルズにあるイタリアン「オッジ・ダル...
2度美味しい 「鳥と大根スープ煮」からの「冷麺風そうめん」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・門前仲町のミシュランにも掲載された割烹「ふ...
カルパッチョ好き必見!おうちで作る「アジの和風タルタル」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・押上のワインビストロ「CLOUD NINE...
「イワシのうまみ焼き」味噌を加えてハラワタの苦味を堪能!
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は宮崎市の板前料理店「福重」の福重浩さんに、イワシ...