いろいろ使える自家製「そば味噌」 夏の燗酒には最高の相棒

コクハク編集部
更新日:2020-07-09 06:00
投稿日:2020-07-09 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・築地の「そば処 築地長生庵」の松本憲明さんに、家庭で作る「そば味噌」のレシピを教えていただきました。

七味の辛味がアクセント

 キンキンに冷えた生ビールをグイッとやり終えたところで、これが出てきました。甘味の効いた味噌に、香ばしいそばの実。ピリッとした七味の辛味がいいアクセントになっています。猛暑日がなんだ。思わず、燗酒を頼んでいました。

 味噌をなめながら、ぬるくつけてくれた純米酒をちびりちびり。大正解であります。

「そば味噌は寝かせれば寝かせるほど、味が丸くなってうまくなります。多めに作るのがいいですね。かまぼこにのせてもいいですし、ディップとして生野菜に付けてもいい。冷ややっこの薬味としても使えます。このそば味噌に、夏は刻んだ生の青唐辛子を、冬はユズの皮を混ぜ込んでもいいですよ」

 作ったそば味噌をアテに、冷房を効かせた部屋でぬる燗をグビリ。自分がのんべえだと実感します。

【材料】

・そばの実 100グラム
・白味噌 200グラム
・米味噌 200グラム
・酒 175㏄
・ざらめ 100グラム
・お酢 小さじ1
・七味 少々

【レシピ】

(1)鍋に酒を入れ沸騰させてアルコールを飛ばす=強火
(2)そこへざらめを入れて溶かす=弱火
(3)ざらめが溶けたら白味噌、米味噌を入れて混ぜ合わせる=弱火
(4)味噌が溶けたらお酢、七味を入れる=弱火
(5)20分~1時間、好みの硬さになるまで練る=弱火
(6)フライパンでそばの実を茶色くなるまで炒る=弱火~中火
(7)味噌の入った鍋にそばの実を入れ、軽く混ぜ合わせたら完成=弱火
(8)食べる際に刻んだみょうが、大葉、かつお節(いずれも分量外)を添えたい

本日のダンツマ達人…松本憲明さん

▽まつもと・のりあき
 築地生まれ築地育ち。大手レコード会社に所属した過去を持つ、ロックバンドの元ドラマー。メジャーデビューを約束されながら、そば職人に転身。初代であり父でもある故・好生さんの下で修業を始め、現在は母の照代さん、兄の聰一郎さんと店を切り盛りする。

▽そば処 築地長生庵
 初代が考案した店の看板メニューである「冷やし鴨南蛮」をはじめとするそばはもちろん、新鮮な素材と工夫を凝らしたツマミも豊富でファン多数。中央区築地4―14―1 モンテベルデ築地101。

(日刊ゲンダイ2018年7月27日付記事を再編集)

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