しっとりと軟らかい「鶏むね肉の唐揚げ」のコツは揚げ時間

コクハク編集部
更新日:2020-09-28 06:00
投稿日:2020-09-28 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の和食とワインのお店「時喰み」の佐々木寛和さんに、おつまみの定番「鶏むね肉の唐揚げ」のレシピを教えていただきました。

むね肉は棒状カットして揚げ過ぎずに

 たかが唐揚げ、されど唐揚げ。おつまみの4番バッターともいうべきトリカラを、時喰みでは、淡泊でヘルシーなむね肉でこしらえます。佐々木さん、ずばり、コツは何ですか?

「パサつきがちな鶏むね肉ですが、切り方次第で随分と変わるんですよ。秋の新メニューとして加わった『鶏っぱい唐揚げ』もむね肉を使っているのですが、今回のレシピと同様に肉の繊維を断ち切るように、棒状にカットしています。そうすることで口触りは驚くほど変わります」

 なるほど。

「それに、揚げ時間も気を付けたいポイントのひとつ。“ひと口大”サイズということもあって、余熱でも火が通るので、揚げ過ぎないこと。肉の表面の色がうっすらと色づいたら、OKのサインです」(佐々木さん)

 片栗粉の衣は小麦粉よりもしっとりと軟らかく仕上がります。しかも揚げ油が汚れにくいとか。トライしない手はありません。

【材料】

・鶏むね肉  300グラム
・酒、濃口しょうゆ  各100㏄
・粉山椒、黒胡椒、一味唐辛子  各適量
・片栗粉  適量
・青のり、カレー粉、柚子胡椒  各適量

【レシピ】

(1)皮をはいだ鶏むね肉を1センチ幅の棒状に切る。
(2)ボウルに酒、濃口しょうゆ、粉山椒、黒胡椒、一味唐辛子を混ぜ合わせたタレを作る。1を入れ、5分ほど漬ける。
(3)2に片栗粉を軽くはたき、180度の油で軽く色づくまで揚げる。
(4)皿に盛り、青のりを振りかける。カレー粉、柚子胡椒を添えて出来上がり。

本日のダンツマ達人…佐々木寛和さん

▽佐々木寛和(ささき・ひろかず)料理長
 1992年、北海道出身。都内老舗料亭などで経験を積み、「徳うち山」を経て同店の開業とともに現職に。若さとエネルギーと優しさにあふれる27歳。料理に合わせるお酒は、サービス兼ソムリエの久保岡奈美さんに相談するのがいい。

▽時喰み(ときはみ)
 2019年4月オープン。オーナーは日本料理の「銀座くどう」「徳うち山」を手がける料理人・工藤淳也氏。コース料理が主体の2軒とは異なる居酒屋スタイルで、深夜まで気軽に楽しめる。仕入れは系列店と一緒。お通しの「焼きごま豆腐」に始まり、締めの「炊きたて白米の痛風ごはん」までうまいものしか食べたくないという食いしん坊たちの胃袋を満たしてくれる。カウンター5席、テーブル5席。特に早い時間帯は予約した方がベター。中央区銀座3―11―6 鈴木ビル2階。

(日刊ゲンダイ2019年10月16日付記事を再編集)

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