スープも絶品!手羽元と手羽先で作る「鶏肉のトマト煮込み」

コクハク編集部
更新日:2020-10-16 06:00
投稿日:2020-10-16 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は青森県・青森市のイタリアン「リンチェ」の滝沢英哲さんに、鶏のうま味をいただく「鶏肉のトマト煮込み」のレシピを教えていただきました。

スープを一滴も残したくない!

 本場仕込みのイタリア料理が味わえる「リンチェ」には、老若男女の客が集います。カップルもいれば、3世代の家族連れも。カウンター席では、お得なメニュー「お一人様セット」をつまみながら、ワインを楽しむ一人客も。

「高級食材にこだわった、とんがっていた時代もありましたが、今はそれより、普通に売っている食材をどこまでおいしくできるかに関心があります。火の入れ方や調理のひと手間で食材の味は大きく変わるんです。それこそが、プロの技。だから今は、むしろ高級食材って言葉が嫌いですね」

 今回の「煮込み」は手羽元と手羽先を使います。値段が安いし、何より骨付きなのでうま味がものすごいんです。コンソメなどは一切不要。

「鶏肉の下に蒸したジャガイモを忍ばせてもいいし、残ったスープをご飯にかけたりパスタソースにしてもいいですよ」

 フライパンを2つ使うのは、足していく食材に温度差をつけないため。肉にストレスがかからず、味がより良くなります。

【材料】4人前

・手羽元 8本
・手羽先 8本
・玉ネギ 150グラム
・ニンジン 100グラム
・セロリ 70グラム
・白ワイン 250㏄
・トマト缶 200グラム
・ローリエ 2枚
・塩 適量
・コショウの粒 5~6粒
・サラダ油 適量
・イタリアンパセリ

【レシピ】

(1)玉ネギ、ニンジン、セロリをざく切りにし、ローリエとともに鍋に入れ、サラダ油でじっくりと炒める。
(2)別のフライパンにサラダ油をひき、手羽元、手羽先の表面を焼く。中まで火を通さなくていい。
(3)野菜の香りが立ってきたら、野菜のフライパンに鶏肉を入れる。一方、鶏肉を焼いていたフライパンには白ワインを入れ、沸騰させてアルコールを飛ばす。
(4)白ワインを野菜と鶏肉のフライパンに入れ、火にかける。並行して、白ワインを沸騰させた方のフライパンにトマト缶の中身を入れ、温める。
(5)野菜と鶏肉のフライパンに、4のトマトを入れ、15分ほど煮る。最後に塩コショウで味付け。
(6)皿に盛り、イタリアンパセリを散らす。

本日のダンツマ達人…滝沢英哲さん

 ▽たきさわ・ひでのり
 1974年、青森県青森市生まれ、野辺地町育ち。元マウンテンバイクレーサー。2000年にイタリアへ渡り、現地の料理学校、エミリア・ロマーニャ州ラ・カバンナ、ピエモンテ州オステリア カッシーナ ディ フィオーリのMassimo Milanに師事。04年に帰国。八戸でオステリア デル ボルゴを開店後、15年から青森で同店を開店。

▽リンチェ
 24歳で料理人への転向を考えた時、相談した先輩から「本気なら本場に行った方がいい」と言われ、いきなり渡伊。「絶対にイタリア料理人になる」という強い信念のもと、1日19時間ものイタリア語の勉強をこなし、厳しい修業に耐えた。リンチェの店内にはテーブル席とカウンター席。シェフ手作りのシャルキュトリーをはじめ、酒が進む前菜がこれでもかと載った「お一人様セット」が1500円と破格の値段だ。ぜひ出張や一人旅の時に。青森市新町2―6―18。

(日刊ゲンダイ2018年10月18日付記事を再編集)

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