「鶏モモ肉のロースト大葉とゆずの香り」皮のパリパリ食感!

コクハク編集部
更新日:2021-03-26 17:09
投稿日:2020-11-10 06:00
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾匡宏さんに、鶏皮の食感を生かした「鶏モモ肉のロースト大葉とゆずの香り」のレシピを教えていただきました。

鶏のエキスとゆずの酸味

 鶏肉、大葉、みょうが、ゆずのバランスが何とも言えない逸品。この料理を思いついたきっかけは中尾さん自身が「どうしても食べたくなった」からだといいます。新しい料理を考える時は、自分が一番食べたいものを思い浮かべるそう。若い頃、時間を見つけては世界中を旅し、その土地の料理を食べ歩いた中尾さんだけに、料理のバリエーションは豊富です。

 パリパリに焼き上げられた皮の食感がたまりません。鶏から出たエキスと酸味の効いたジューシーなゆずの搾り汁のバランスが何とも言えず、大葉の香りが絡み合い、食欲をそそりますが、注意することがひとつ。

「鶏から脂がとめどなく出てくるので、キッチンペーパーで吸い取るか、肉を押さえて、捨てるようにして下さい」(中尾さん)

 ゆずは軟らかいので、半分に切って、ギュッと搾るだけで、汁があふれ出します。大葉を上にのせただけでは表面にしか香りがつきませんが、みじん切りにして中に入れることで、皮からも身からも風味が出て、香ばしい味わいに。鶏は十字、4分の1にカットすることで、ボリューム感が増します。

 もはや、つまみレベルではなく、メインディッシュ。見た目は豪華で手が込んだ感じがしますが、作り方は至って簡単。それでいてガツンとしたボリュームがあります。一見、和風っぽく感じますが、クリスマスとかパーティー料理にも最適で、家族に作ってあげれば、株が上がること間違いなし!

【材料 2人前】

・鶏モモ肉骨なし 1枚
・大葉 10枚
・ゆず 1個
・みょうが 2、3本
・サラダ油 少々

【レシピ】

(1)大葉をみじん切りにして、サラダ油で絡まる程度にあえる。
(2)鶏は皮と身の間に指を入れて袋(空間)をつくる。
(3)袋全体に①を入れ、塩、コショウし、熱したフライパンで、皮の方から弱火でパリパリになるまで焼き、きつね色になったらひっくり返して弱火で焼き上げる。
(4)片面を焼いた段階で、縦に半分に切ったみょうがを入れ、一緒に焼く。
(5)焼き上がったら、鶏を十字に切ってボリュームをもたせ、みょうがを添え、半分にカットしたゆずを搾り、汁をかけ、あらかじめすりおろしておいたゆずの皮を振りかける。

本日のダンツマ達人…中尾匡宏さん

▽なかお・まさひろ
 1966年、豊中市生まれ。高校時代、飲食店でアルバイトしたのをきっかけに料理人を志す。31歳で独立。97年、大阪・箕面市で仏料理店「ケセラセラ」をオープン。03年、店名を変え、豊中に移転。

▽ビストロ・リッペ
 リッペとは仏語で「一口のごちそう」の意。ランチは週替わり、ディナーは月替わりでともに3種類。アラカルトは夜のみで約30種類。市場で魚介、肉などお気に入りの素材を仕入れ、信楽焼を中心とした器に盛り付けられる。「おいしく、楽しく、リーズナブルに日常的なフランス料理を」が基本的コンセプトだ。豊中市末広町1―1―8。

(日刊ゲンダイ2018年12月8日付記事を再編集)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

関連キーワード

フード 新着一覧


【カマの醤油焼き】漬けダレは醤油と酒を1対1でOK
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・品川の「あじろ定置網」の西潟正人さんに、ち...
これもモヤシ!?「大鰐温泉もやし」でヘルシー常備菜♡
 もやしが好きです、好きで仕方がありません。お腹もココロも満たされるおつまみの代表格、焼きそば(時に焼うどん)はほんとー...
【蒜泥黄瓜(キュウリのニンニク和え)】ビールと相性抜群
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
【豆鼓菜圃辣醤】台湾の食べるラー油はお酒が進む逸品
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
骨付き肉を食べるなら…サイゼリヤ一択! 2022.1.27(木)
 無性に骨付き肉が食べたくなる時があります。野生(?)の血が騒ぐのでしょうか。本能のままに肉にむしゃぶりつきたい。そんな...
【酸梅泡菜】台湾風漬物は酸味のある日本酒にピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・千歳烏山の台湾料理店「天天厨房」の謝天傑さ...
【ちりめんじゃこ山椒冷奴】たまり醤油は4、5回分けて差す
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は福岡・中央区にある「博多料亭 稚加榮」の平山克浩...
「旬のお野菜とフルーツとチーズ」チーズがこだわりの一皿
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
百均グッズでオリジナルシリアルバー作り 2021.1.20(木)
 以前ご紹介した「電子レンジチップスメーカー」に続き、ダイソーでお菓子作りグッズを発見しました。その名も「レンジで簡単シ...
「TOYOタッキー」特別な日のディナーにも
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・有楽町のフランス料理店「Restauran...
「マグロとアボカドの磯辺和え」3つの工夫で極上のウマ味
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂にある「多に川」の大森雄哉さんに「マグ...
「筋子とマッシュポテトのサンドイッチ」紅白で晴れやかに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
「白トリュフの塩パン」で“ジャにの”体験 2022.1.15(土)
 いまネット上で話題になっている、Truffle BAKERYの「白トリュフの塩パン」を知っていますか? 今回は、売り...
「骨付き鶏もも肉の源たれ煮」万能調味料に“おんぶにだっこ”
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...
横浜のディープスポットで絶品カレーを食す 2022.1.13(木)
 カレーが好きです。冬に凍えた体を芯から温めるのもよし、暑い夏に汗だくで食べるもよし。ちょっと胃腸がお疲れ気味……なんて...
「しめ鯖のキウイマリネ」店主が追求するキウイ料理の進化系
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は、東京・銀座の「ロックフィッシュ」の間口一就さん...