純喫茶かさごで出合った「壺漬けピザ」 2021.5.14(金)

コクハク編集部
更新日:2021-05-14 06:19
投稿日:2021-05-14 06:00

 ハイボールの名店としておなじみといえば、東京・銀座7丁目にある「ロックフィッシュ」です。緊急事態宣言の発令に伴い、東京都は酒類を提供する飲食店に休業を要請。まさかの“禁酒法時代”がきてしまった……と落胆する気持ちをどうにかモチベーションに変換し、店主の間口一就さんは「純喫茶かさご」として鋭意営業されています。

 純喫茶と名乗るからにはアルコールの提供はなし。「モクテル」(Mock+cocktailの造語)ことノンアルコールカクテル3種を新たにこしらえ、踏ん張っていらっしゃいます。昨春に発令された初めての緊急事態宣言の際にもいち早く「見える安全化」に取り組んだお店です。素晴らしい決断力と実行力。

トッピングの主役は壺漬けたくあん

 伺ってみると、「純喫茶かさご」仕様のPOPメニューが置かれていました。ん、ナニナニ? 「ロックフィッシュ」はおつまみも充実しているのですが、お食事メニューも純喫茶ver.なのね。チーズゆかりトースト、山椒ホットドック、にんにくジャムトースト、ティラミスカナッペ……。どれもひとひねり、ふたひねりされたヤツだなあーと気にはなったのですが、自らのファーストインプレッションを信じることにしました。「壺漬けのピザ」(900円)、ハイ、こちらをオーダー。

 ロックフィッシュ名物の氷なしハイボールを模した「あのハイボール」(900円)をやりながら、待つこと10分。目の前に現われた焼き立ての壺漬けピザは、とーーーってもいい匂い。壺漬けたくあんと、ブーちゃん(豚肉・笑)の旨み、そしてミニトマトの酸味をチーズが受け止める複雑な味わい。B級スナックのはずなのにちゃんとお料理になってる……。これぞ“間口マジック”の真骨頂。酒飲みもとい、食いしん坊の心と胃袋をつかむんで離さないんです。

 もちろん同じものは作れないだろうけれど、この組み合わせ、おうちごはんでもヒントになりそう。市販のピザ生地にトッピングして試してみたい……!

 この日はビールっぽい「ビタール」(900円)と合わせて“かけつけ2杯”と1枚をいただき、頭もクリアなまま(苦笑)、早々に退散しました。

 久しぶりの外食、週末の遅めのランチ。ごちそうさまでした。引き続き息災に過ごし、1日でも早く社会が、暮らしが、日常に戻りますように。

(編集O)

コクハク編集部
記事一覧
コクハクの記事を日々更新するアラサー&アラフォー男女。XInstagram のフォローよろしくお願いします!

フード 新着一覧


あの里芋が大変身!シャキシャキ食感が新しい「里芋そば」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・赤坂「多に川」の阿部学さんに里芋の新しい魅...
「めんたいパスタ風うどん」めんたいこの程よい塩気がクセに
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・小岩の立ち飲み屋「カミナリ3ダー」の北岡圭...
「ヒラメの昆布締め」引き締まった身に昆布のうまみが染みる
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は千葉県・流山市の老舗割烹「割烹柳家」の青柳宏幸さ...
簡単万能ソースで南仏の味を楽しむ「タコのマリネ香草風味」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は大阪・豊中市のフレンチ「ビストロ・リッペ」の中尾...
「サバの味噌煮缶とトマトの煮込み」2つの酸味が味に深みを
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・学芸大学のイタリアン「あつあつ リ・カーリ...
火を使わない簡単スタミナメニュー「生ニラのゴマ塩和え」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・吉祥寺の焼き鳥店「焼き鳥 しょうちゃん」の...
「ポテトサラダの稲荷焼き」じゃがいもの甘みを油揚げにイン
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は札幌・すすきのの居酒屋「おばんざい屋 まる」の平...
2019-07-07 06:00 フード
濃厚な香りと風味を楽しむ「マンステールチーズのグラタン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・浅草橋のビストロ「ジョンティ」の斎藤光さん...
タピオカ発祥の地 台湾で本当に人気のタピオカドリンクは?
 日本で爆発的に人気なタピオカ、モチモチした食感がたまらなくて皆大好き。今回はそんなタピオカの発祥の地である台湾から、現...
インリン 2019-07-04 06:00 フード
「カツオのネギ鍋」火を入れすぎないのが美味しさのポイント
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座の寿司の名店「銀座 すし延」の伊東純司...
切って巻くだけで出来る“映え”おつまみ「生ハム大葉巻き」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・人形町の和食料理店「いわ瀬」の望月洋介さん...
「ちりめんパルメジャーノ」粉チーズを焼いて楽しむ新食感
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・銀座のフレンチ「ルヴァン・エ・ラ・ヴィアン...
意外な組み合わせがおいしい「グリーンカレー風グラタン」
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は沖縄・那覇のビストロ「Refuge」の大城忍さん...
「焼きチータラ」シンプル調理であっという間に出来上がり
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・渋谷の居酒屋「純米酒 三品」の稲原春香さん...
「よだれマグロ」パンチの効いた漬けダレでご飯にもピッタリ
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・四谷三丁目の中華料理店「南方中華料理 南三...
「鶏ハツのガーリック炒め」香ばしさと食感がたまらない
 伝説の達人に聞く、男子が泣いて喜ぶおつまみ。題して“ダンツマ”。今回は東京・新宿の居酒屋「のぶ太郎」の金漢奎さんにガッ...